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化石のはなし

motoron.exblog.jp

北海道で化石採取をしている motoron と Ryoのブログです。

三笠・上○橋の露頭

I春別川にかかる上○橋。化石採集を始めた頃から何度も訪れていました。
レトロな橋の姿はもちろん素敵ですが...やはり眼を奪われるのは高さ100m程の大露頭。
しかし、川は深く、ダムの斜面が急で怖いので、いつも断念してしまいます。
渇水時ダム底が露出し草原になったので歩いた事もあるのですが
川付近は深い泥で、足をとられたら動けなくなります。崖下は水深があり近寄れません。
すぐ側なのに...行けそうなのに...悔しい〜。

4月中旬。川がどんな様子か、ちょいと散策してきますか...と
Ryoと二人、お弁当をつくって軽い気持ちでお出かけしました。
おなじみの覆道上は雪で駐車スペースもなくダメダメ〜...残念。
「今年は大雪だったからどこも雪が随分残っていますね〜」と話しながら、
○桂橋の入り口を通過すると少しだけ除雪がしてあります。
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相変わらず、良い橋、よい露頭...(^ ^)。足跡がないので最近は誰も来てないみたい。
橋から露頭を眺めると、ダムの斜面で雪崩がおき、川に落ち豪快に飛沫を上げています。
崖の方では絶えず乾いた音を立てて崩落している様です。
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やっぱり、ダメか〜...と諦め気分でいたところ、
Ryoが指をさし「こーいって、あそこいって、あーいけば行けるんじゃない?」と言い出しました。
正直、ワタクシは怖くもあり、そんな簡単かな??と思ったのですが
「行きたい〜!!」気持ちを後押しされてしまい「じゃあ...行ってみようか?」
と言ってしまったのでした。

先に言っておきます。
採集に危険はつきもの...とは言え、二度と!!この様な軽率な行動はとりません。猛省しております。

さて、お弁当を食べて意気揚々とスタートです。
この時はまだ期待感と4月の空気の心地良さばかりです。
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斜面に取り付いてすぐに、アチャ〜...コレハタイヘンダ...と気がつきました。
足場は悪く、掴まる物もあまりありません。想像以上に斜面もキツいのです。
防寒長靴なので動作も制限されてしまいます。
ワタクシが先に立ち、足場を作りながら先へと進みます。
チゼルハンマーとチスを斜面に突き立て、慎重に体を移動させます。
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現場では疲労と必死さの方が大きく恐怖感が薄れていましたが、
改めて写真を見ると恐怖を感じます。川が下の方にありすぎる〜(+∀+;)コワイ〜

斜面の上の方にはノジュールがいくつか入っていました。
木の根を登り、いくつか割ってみると状態の良いものは出ませんでしたが、
ポリプチさん、テトラさん、イノセラさん等が入っていました。
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幾多の難所を抜け、ようやく崖下にたどり着きました。
たったこれだけの距離に一時間以上!?何もしていないのに既にドロドロで疲労困憊。
帰りは大丈夫なのだろうか...?はやくも不安になります。
陽が傾き始めました。暗くなってから戻る自信はないので、
一息つく間もなく化石探しを開始します。が、意外に無い(涙)!
これだけの石があるのだから、もっとありそうなのに〜。
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Ryo先生、疲れがひどく、おまけにあまり無いので、ご機嫌麗しゅ〜...くない!!
慌てるワタクシ!! 何でもイイから、とにかく化石化石!!どこどこ〜?
いつもなら荷物を軽くするため出来るだけ割る派なのですが、今日は時間がない。
ちょっと叩いて良さそうなものは丸々リュックに放り込みます。
落石を避けながら、崖下を行ったり来たり、登ったり降りたり。
たまに10cm程のアンモは出てくるけれど、想像と違って大物はいないのです。
ハーハー息を切らして、デカノジュールを割りまくるもハズレばかり。
憧れの場所故、期待が大き過ぎたかしらん...。
石に足を取られながら歩いていると...「うわっととと!!!!危ない!!」
大きなシカの死骸が〜。落石にやられたのか、落っこちて来たのか、
ぐっちゃぐちゃ〜でペッシャンコ〜(+∀+;)あ〜ぁ。チーン。
危うく踏んづけちゃうとこだった。
目覚めたクマたんがおやつ欲しさに来ないかとドキドキ。今来られたら逃げる場所は無いです。

陽も落ちかけ、Ryoはすっかり疲れてしまった様子。夢の大収穫ではなかったけれど、
二人ともリュックはそれなりに重くなっていました。
「そろそろ帰りますか...」と言いながらも、未練がましく目だけはキョロキョロ。
Ryoはさっさと先に歩き出しました。後からついてゆくワタクシの目に飛び込んで来たのは
川の側、水気の多い泥に埋まった40cm程のアヤシ〜玉でした。Ryoを呼び止め
「これ、多分....アンモだと思う」「ホント〜?」「多分...」
あまりに汚いのでワタクシも半信半疑...。手袋でゴシゴシとこすると
うっすらと縫合線らしき物が見えました。
「アンモ!!!アンモ!!!これアンモ(+∀+)!!!」
ワタクシが、これほど喜んでいるのは、初めての地で採取した!という事ではなく、
初めて丸っとそれなりの形を保った大きなアンモを見つけたからなのです(汗)。
まさか、自分が大きなアンモを採取する日が来るとは〜!うれし〜(+∀+)!!!
しかし、いざ掘り出そうとしてみると...重い。こ、こんなに重いのはとても無理だ。
手探りで裏側を少し削り、泥玉アンモを二人掛かりで無理矢理リュックに詰め込んでいると、
背後で、それまで耳にしなかった音がしました。ゴロゴロとググググを足した様なくぐもった音。
振り返ると高い位置からの落石が増えはじめ、しばらくして
「ブシューーーーーッ!!!ガラガラガラガラ!!!!!」と勢いよく崖から噴水の様に
泥水と石が真横に吹き出しました。
突然の鉄砲水の量と勢いに二人は「おぉ〜....」と感嘆するばかりでした。

落ち着いた様子なので、背負って立ち上がると、愛用の999円のリュックはミシッ!と
裂ける様な音を立てます。お願いだから帰るまでもって〜。
先に採取した分も合わせ、相当な重さになり、立っているのもしんどい...。
手ぶらで来る時だって、あんなに大変だったのに。これは...無事に帰れるのか?
足はガクガク、倒木をまたげずオロオロ。
その上、Ryoからは「家に帰って洗ったら泥玉だったりして〜(笑)」と言われ不安になります。
斜面にとりつくと、やはり怖い!眼下では足場として使っている積雪が
下の方から崩れては大きな音をたてて川へ落ちてゆきます。
斜面にへばりつき「あ〜重い、あ〜怖い、自分のバカバカ...」と猛省しつつ、Ryoに足場の位置など指示を出します。
しばらくしてRyoは「疲れた!アタシは上を行く」と一段上のルートを選んでしまいました。
ワタクシとしては、体力は使うけれど一度通ったルートの方がよいのでは?と思ったのですが、
川へ真っ逆さまの危険がやや少ない上ルートも悪くはないかと考え、二手に分かれる事にしました。
何度も足を滑らせヒヤヒヤしましたが、ルートを作る手間がいらないため
ワタクシは思ったよりも短時間で橋のところまで戻ることができました。
防寒具の外側まで汗でびっしょりと濡れ、足は疲労で震えていましたが、無事付いた事で安心し、
雪の上に寝転んだままクマ鈴(景品所で使うベル)を鳴らし続け
Ryoからの返事を待ちました。けれど、しばらくしても鐘の音が聞こえてきません。
さすがに不安になり、ハンマーと鈴だけを持って慌てて迎えに戻りました。
大分、引き返したところで、ようやくRyoを見つけました。
雪だけの急斜面の中程、全く手がかりの無いところで動けなくなっていました。
戻る事も難しい様なので、ワタクシが上からそこまで降りてゆき、
一度Ryoのリュックを引き上げてから、登って来る様に言いました。
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大きな声で笑いながら冗談を交えて励ましつつも、内心、いつ、Ryoがコロコロところがって
泥川へ落ちるかと思い激しい緊張に心臓が痛い程でした。
Ryoは泳げない上、雪どけの冷たい水に落ちることの危険性、足場がない場所では、
自力で上がる事も、引き上げる事も、水中からのサポートも出来ません。
ね〜(+∀+)!!!こんな事、子供でもわかるのにね〜!!!バカバカ!!

無事、橋にたどり着いて記念の一枚が、ブログ第一回の投稿の写真です。
帰ってからゴシゴシしましたら、泥玉じゃなくて、ちゃ〜んとアンモでした〜(+∀+)。
34cm20Kg初めての大きなアンモ。うれし〜。

ハラハラ体験のおかげで、二晩続けて夢でRyoが落ちて行くシーンを見て、くらくらでした〜(笑)。

上○橋の露頭に行く方は...
・ロープがちゃんと使える人
・ボートのサポーターと一緒の人
・寒中水泳が趣味の人
...の、どれかでお願いします。

さてっ(+∀+)!!
この、アンモさんは、いったい誰なんでしょう?
つぶれて、よれて、決して状態はよくありませんが特徴は残っている様に思います。

チビの時にはイボイボがある様ですが、育った後はツルンとして見えます。
モチモチと厚みもそれなりにある様です。
なんだかわかりやすそうなアンモなのに、図鑑等を見ていてもピンと来ません。
御存知の方いらっしゃいましたら、御教示お願い申し上げます〜。
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他の採取品の一部
ウニ好きなのでうれし〜(+∀+)
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by motoronron | 2012-08-08 21:52 | 三笠 | Comments(8)
Commented by apogon2 at 2012-08-08 23:45 x
motoronronさん、こんばんは。

はじめまして。apogon2と言います^^。
アルビアンさんのブログからやってまいりました。よろしくお願いします^^。

さて、あの露頭下に行ったとは・・凄いですね。私も眺めてはあの下にいけないかと考えたことはありますが、まだ命が惜しい(笑)。
本当に注意して下さいよ~。
斜面の雪の下には笹が生えていることが多く、春先の温かいときは表層雪崩が起きることがありますガクガク(((( ;゚Д゚))))ブルブル
でも大きいアンモ採られて良かったですね。
ユウパキディスカスでしょうね。螺環側面の突起が特徴です。大きな住房部がカッコイイです!
Commented by アルビアン at 2012-08-08 23:47 x
こんばんは、訪問できました、今後ともよろしくお願いいたします。雪のアタックは気合い入り過ぎです。ワイルドですね(^○^)わたしも20代の時は、雪の中アタックや山の中に泊まりましたよ、アンモナイトをお二人で採集されてるのですね、良いですね、化石に関しては、何時でも質問して下さい、化石ハンターは大好きです。アルビアン沢もアタックしたら、なんかありますよ(^_-)
Commented by もとろん at 2012-08-09 00:36 x
apogon2さん、はじめまして〜(+∀+)!!!なのですが「化石の遊歩道」...毎日×2チェックしおります(笑)お世話になっておりますです。あの露頭、次回行く機会があれば出来るだけしっかりした装備で行って参ります。謎泥アンモ、ユウパキディスカスなんですか(+∀+;)!?なんと!!ワタクシには全然ちがうアンモに見えるです(汗)ユウパキディスカス・ハラダイというアンモでしょうか?しかし、ワタクシの天才的な見る目の無さ...。どうりで拙宅には謎化石しか無い訳です...。これからもよろしくお願い申し上げます〜!!
Commented by もとろん at 2012-08-09 00:38 x
アルビアンさん〜(+∀+)いらっしゃいませ〜!!
唐突にお邪魔してしまい失礼いたしました。自分のブログを持たずしてコメントも書きづらく、読ませて頂くばかりでおりました。お二人での化石採集はアルビアンさんが大先輩ですね〜。うらやましく思って読んでいました。奥様もとっても格好良かったです。ワタクシたちは一年通して採取しています。厳冬期は厚田の海岸です。アルビアンさんは幅広く採取されているので、とても参考になります。えっ!アソコで!?やややっぱりアソコで!!!と二人でいつも楽しく、ドキドキ読ませて頂いております。山中泊はさすがに..勇気がいりますが....憧れます!!謎化石しか持っていないワタクシに心強いお言葉ありがとうございました。いつか、夢が埋まっているアルビアンの沢にも行きたいです〜!今後ともよろしくお願い申し上げます〜(+∀+)!
Commented by トシプ at 2012-08-09 12:34 x
初めまして。
トシプと申します。
私もひよっこで採取歴はまだ1年と2ヶ月です。
アルビアンさんやapo g on2さん達のブログを参考にアンモナイトや化石全般を自主研究しています。
私も「虹色アンモに魅せられて」と言う題名でヤフーブログを
6月に始めました。
地元では新生代の二枚貝やデスモスチルスの完全体が発見されています。
オホーツク海沿いのよさこいソーランの強い町に住んでます。
よろしくお願いします。
Commented by motoronron at 2012-08-09 13:26
トシプさん、こんにちは〜(+∀+)!いらっしゃいませ!早速ブログチェックさせて頂きました〜。1年2ヶ月で、こんな採集うらやましいです。やっぱり、ピカピカ虹色アンモ美しいです。いつか、道北でも採ってみたいですが、なかなか遠いです。一番北は初山別までです。石器等も気になります。石狩浜でビーチコーミングをしていた時に土器を拾いました。帰りにまた同じところでもう一個...初めてでしたので大切にしています。トシプさんも幅広く採集されている御様子...これからも楽しみにしております。ありがとうございました(+∀+)!!のちほどお伺いします〜。
Commented by はにわ at 2012-08-09 23:40 x
はじめまして
アルビさんのブログで気になったので訪問しちゃいました。なかなかサバイバルな採集をされておりますね。それにしても北海道で化石ブログをしている人は多いですね。やっぱり産地も多いし産出量も桁外れだからでしょうか
私は遠い四国で化石を楽しんでおります。憧れの北海道の化石は皆さんのブログで楽しんでいますよ。
また覗かさせてもらいますね。
私もパキに一票です
Commented by motoronron at 2012-08-10 01:24
こんばんは〜(+∀+)!はにわさんはじめましてです!コメントありがとうございます。四国の方なのですね...。図鑑で四国のものを見ては、行ってみたい気持ちになるのですが、なかなかですね〜(+∀+;)。ワタクシたちが採集しているのよりも、ずっと古い化石がでるのですよね〜。はにわさんのブログ楽しみに拝見させて頂きます。ありがとうございました。