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化石のはなし

motoron.exblog.jp

北海道で化石採取をしている motoron と Ryoのブログです。

浦河再訪・1日目・○寒台

狙い目は春の大潮。浦河の海に化石がやってくる!!

と言うコトで....(+∀+)。

今年、4月上旬。浦河再訪の計画を立てました。
浦河海岸~浦河の沢~様似という流れです。
様似は教育大学S教授のブログに新生代のカシパンウニが紹介されており、
ウニ好きなワタクシたちとしては絶対に外せないのでした。
それに、もし運良く白亜紀ガッパイウニをゲッチョ出来たら最高です~。

普段、トートツに行き先を決定するワタクシたちにしては珍しく
早くから計画を立て始めました。しかも、ホテル泊というゴージャス極まりないプラン(+∀+;)!!
Ryoは「車中泊がしたいっ!!」と言っていたのですが、夜間は氷点下になります。
あったか布団を積み込むと、化石グッズが入りません。今回は車中泊を諦めて貰いました。
Ryoはスケジュール調整に骨折り、ワタクシは化石情報収集しつつ、刻々と変化する
春の不安定な天気予報にハラハラ...RyoのiPadをつつきまくります。
いくら大潮でも海が荒れては意味がありません。全てはお天気次第です。
グッと潮が引く数日のどれか...採取開始時間にバッチリ合わせ、一分もムダにしたくないです。
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4月9日....この日に決定です!!
大潮ではありませんが、グラフで見ると潮が一番引き、お天気もまあまあの様です。
前夜、無事ホテルの予約をすませ、荷物も車に積み込みました。
空港周りの道と高速道路対策もバッチリです(笑)。明日は早朝スタートです。
キンチョ~して寝付けないワタクシ。3秒で寝息を立てはじめるRyo。

朝、モーレツに眠いです。ツライ...。
しかも、なまじ用意をしてしまったため、どこかのんびりムード。
夜明け前の濃紺の空からは大粒の雪が落ちて来ます。
冷えた空気の中、静かに住宅地を抜け出しました。
Ryoは眠ったままです。北広島を過ぎ、長沼あたりで明け始めた空は
オパールの様に輝き美しかったです。
途中、やはり...道を間違え、おかしな方へ運ばれてしまいました(涙)
「ココどこ....?」Ryoがイヤなタイミングで目を覚まします。
「千歳空港の前の道です....ところで、どこかUターン出来る切れ目ありませんかね...?」
「なんで?」
「....今、逆方向に向かってるんです...(+∀+;)ひ~ん」
あーあ。今日は一秒だって惜しいのに。

高速はあいかわらず抜かれまくりだったけど今度はバッチシ!!
静内で朝マックをして、海岸線を走ります。雪は殆どありません。
前回、見なかった岩礁があちらこちらに見え、白く波が砕けています。
「やっぱり、潮が引いてますね~(+∀+)」
「砂浜の部分も広いみたい。イッパイあるかな?」
「海も穏やかだし、前回よりは採れるんじゃないでしょうか?」

8時54分 浦河着
今回は道路脇のPに駐車しました。昆布干場を横切り、斜面を降りて行きます。
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前回より確実に浜が広く、波も静かです。潮が引いている真っ最中です。
テンション上がりMAX(+∀+)!!どうしても足早になってしまいます。

波打ち際、白髪頭を短く刈り込んだ70代の漁師さんが黒いドライスーツを着て小舟に乗っています。
手にはモリの様な道具を持っています。その船の舳先をウェーダーを履いた若い女性が牽引し、
前回、化石を採取した防波堤の方へザブザブ移動して行きます。これから漁へ出る様です。
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向うから、小さなおばあちゃんが歩いて来ました。
「おはようございます~!!」
「あぁ、おはよう。どっから来たの?」
「ん~、札幌の方です。今日は昆布採りですか?」
「いんやいや...昆布はもっと後。今日はウニ採り」
「あー、そうなんですか~(+∀+)お気をつけて~....」

「どぅえ~っ(+∀+;)!!!!Ryoさん聞きました?ココでウニ採りですって!?」
よく見ると、防波堤前の海には沢山の小舟と人が浮いています。
なんつ~日を選んでしまったのでしょう。
おそるおそる近づき、会う方々に出来るだけ愛想良く挨拶をしてまわります。
先ほど、船を引っ張っていた女性を見つけ声をかけました。
「ここで化石採集をしたいんですけど...ダメでしょうか?」
「ワタシ、ココのもんじゃないから何とも言えない...」とのこと。
しばらくして、彼女は通りかかったおばあちゃんに話を通してくれました。
「なんも、かまわんよ!!」笑顔でOKを貰いました!!
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いそいそとウェーダーに着替えます。この時、スレたパキさんと思われるものを拾いました。
でも、この後、もっと良いものをゲッチョするかもしれません。
とりあえず、防波堤の下に「お取り置き」しておく事にしました。

普段は左の防波堤付近まで水があり、岩礁は見えないと思ってください。
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前回、テトラポットは半ば海中だったのに、今は驚く程の遠浅です。
しかし、海藻が多く、ノジュールがコロコロ沈む望来の様な産状ではありません。
海中にはヒトデ、クラゲ、イソギンチャク、ヤドカリ、カニ、ウニ...沢山の生物がいます。
ワタクシの動きを察知して、硬く動かなくなるもの、素早く身を潜めるもの...。
海藻は岩が見えない程びっしりと生えワサワサ揺らいでいます。
海面でキッパリと分けられた別世界に広がる草原と生き物たちです。
ワタクシの足はさながら天空を割って降りて来た巨人の足です。

大きめの石を幾つも拾い上げてみますが、どれもノジュールではありません。
ハンマーに海藻が絡みつき引き上げ作業も難儀します。
Ryoは磯の生き物に興味を示し、ヒトデやヤドカリを沢山持って見せに来たり、
ヒザラガイを剥がそうとしたり、イソギンチャクを突いたり...それなりに楽しそうです。
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ふと顔を上げると、Ryoは心配になる程遠くの岩礁をウロウロしています。
よく、あんなとこまで行くな~....(+∀+;)漁師より遠くじゃないですか...。
今日は、いざとなったら助けて貰えるかしらん...などと考えながら近づいて行きます。
わかり難いですが、画面右の方に小さく写っているのがRyoさんです。
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「お~い、Ryoさ~ん。何かありました?ワタクシの方は全然です...」
「ん~無いねぇ。どれがノジュールか全然わからないんだもん」
「そうですよね...皆さん、どうしてるんですかね?漁師の横で海藻ガリガリするワケにもいかないし...。ところで、ウニが沢山いますね。踏まない様に歩くの大変ですよ~」
「アタシ、イッパイひらったよ~(^_^)」(ものすごく満足げな笑顔)
「えっ!!??......ちょっ(+∀+;)!!!!!!ダメダメダメダメ~!!!!!ウニはダメ~ッ!!!!!」
「え?ダメなの?ナンデ??」
「なんでじゃないの、そーゆーもんなのっ!!!!袋かしてっ!!!」
慌てて袋を逆さにし、ドボドボと海に帰します。沢山のウニとヒトデが沈んでゆきました。
あまりに堂々と採っているのでバレなかったのでしょうが...なんちゅ~コトを....(+∀+;)。
「あーぁ。頑張ってイッパイ採ったのにぃ...一個くらいイイじゃん〜」
「お願い...やめて下さい。漁協に呼び出されて説教されたくないです(涙)」
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かなりの時間をかけ、海をジグザグ隈無く歩いたのですが、見つけられません。
つま先も冷えて痛くなってきました。
ワタクシは海中からの採取をあきらめ、前回同様、防波堤付近の石から探すことにしました。
ノジュールから茶色のダメシテス、イノセラムス密集、大小巻貝、
カサガイ(カプルスという子でしょうか)スレパキ(?)を拾いました。
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おばあちゃんが貝を拾ってバケツに入れていました。
「何採ってるんですか~?」
「これ?晩のおかず」
「わ~いっぱい。カサガイも食べるんですね」
「これはカレーとか、みそ汁に入れるの。○×△※○みたいな味で美味いんだわ」
「(+∀+;)??」
「ん~、わかんないかい、私達がそう呼んでる貝があるの」
「ヒトデもイッパイ採っていますね。やっぱり食べるんですか?」
「いやいや、コレは畑の肥やし(大笑)」
なるほど...ヒトデックスとかありますものね。でも熊本なら食べるのに~(笑)
「あんた、どっから来たのさ」
「札幌の方です」
「札幌?ま~遠い所から...何しに?」
「化石を採りに来たんです」
「あ~あ~...わたしも昔、アンモニアだか何だか、こんなおっきいの拾ってきて
家の前に置いてたわ~」
おばあちゃんは30cmくらいの大きさを腕で抱える仕草をしました。
「おっきいアンモナイトですね!!」
「そうだそうだ、アンモナイト(笑)!!たまに浜に落ちてたんだわ~。最近あんまり見ないね」
「やっぱりそうですか~...」
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ひとつでも良い化石を...と再び石原に這いつくばっていると、今度は網を運ぶ女性に声をかけられました。
「化石かい?かわいそうに...なんも無いっしょ~(笑)?」
「はい~...あんまりないです~」(いきなしカワイソ~って言われた(+∀+;))
「こないだも、帯広から来たって人がさ、ずっと向うの海岸から歩いて来たの。やっぱり無かったみたいだよ。ま、がんばってね~」
とにかく少ない様です....も~グッタリです(±∀±;)折角、期待してやって来たのに、
前回よりめぼしいものが少ない気がして悲しいです。

午後になり急に潮が満ちて来ました。岩礁は殆ど消えていました。
風も強くなり海面に細かな波が鋭くたちます。海にはもう誰もいません。
「今日は、ここまでだね...」
「残念ですが、仕方がありませんね。あれ?ココに置いてあったアンモ知りません?」
「長靴しか無かったよ」
辺りを探すと、既に取り置きアンモは海の中でした。危うく、この子すら持ち帰れないところでした。

曇り空の下、さらに強まる潮風に吹かれ、ふたりは足取り重く砂浜を歩きます。
「あの斜面...落石に化石は見当たりませんでしたが、本当はココにもあるんじゃないかと思うんですよ。でも、こんなに草だらけではダメですね」
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「おっきい昆布ひらって帰ろうよ~」
「ん~、明日の夜まで車に置きっぱなしには出来ないでしょう」
「うわっ!!見て見て!!これ全部ギンナンソー(銀杏草)だよ。みんな採らないのかな?」
いつも、望来で銀杏草を一生懸命拾うRyoは目の色を変えます。
「きっと主力商品ではないんでしょうね。それにしても、ここは本当に宝物がイッパイですね。こんな所に住んでみたいですね」
「イイね!!毎日ごちそうで、家の前でアンモも採れて最高だね」
「ホントに(笑)さて、○笛川を見て、様似の海岸をチェックしてから、ホテルに行きましょう...」
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しばらく、長々とつづきます....(+∀+;)。
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by motoronron | 2012-08-20 23:59 | 日高 | Comments(6)
Commented by apogon2 at 2012-08-21 20:53 x
浦河、井寒台は春に内地のアンモハンターがよく訪れる場所です。最近はなかなか拾えないようですが、かつては大きなパキがごろごろ転がっていたそうです(もちろん聞いた話ですがw)。
実は40年ほど前、私は浦河に住んでいました。当時この海岸でアンモナイトが出るなんて夢にも思わず・・今考えると実に残念ですね。当時からアンモを収集していれば、今頃はアンモ御殿に住んでいたかもしれないです(爆)。
Commented by はにわ at 2012-08-21 22:05 x
こういう産地なんですね。イメージと違いました。私の想像では海岸沿いに露頭・崖があってノジュールそこから取り出すのかと思いましたよ
海草おばちゃんと化石採りが入り混じる不思議なパワースポットですね
Commented by motoronron at 2012-08-22 02:38
apogon2さん、たくさんコメントありがとうございます〜(+∀+)!!
浦河、有名産地の割に採れなくって本当に悲しかったです〜。
浦河にお住まいだったのですね〜!!..なんて..存じ上げております〜(笑)
かつての浦河を一度でイイから見て見たかったです。
ワタクシは大夕張の産まれなので、全く同じ事を考えちゃいます〜(+∀+)。
Commented by motoronron at 2012-08-22 02:41
はにわさん、いつもありがとうございます〜(+∀+)。
ワタクシもイメージと違いました。つづく砂浜に萎えそうになりました〜。
沢山の漁師の方達に紛れての化石採集は場違い感たっぷりで、
「邪魔しちゃいけない...」と、とても緊張しましたです〜(+∀+;)
そのなかで、ウニを採りまくるRyoさんって...。
Commented by fossil1129 at 2012-08-22 14:04
井寒台で、もっとも確かな化石採集は
近所のおばあちゃんとお友だちになることかもしれませんよ。
S会長は、独居のおばあちゃんと仲良くなり、パキをもらっていましたから(爆爆)
反面、おじいちゃんは、売りつけようとするので要注意(笑)

ryoさん、ウニやコンブや貝は、絶対にダメですよ。
漁協どころか、下手したら警察です。

お取り置きしていたアンモ、なかなかいいですね。
螺巻が分厚く見えますが、
直線上の肋も気になります。
Commented by motoronron at 2012-08-22 20:42
fossil1129さん、たくさんコメントありがとうございます〜(+∀+)。
独居老人と仲良くなってアンモ.....むむむ。
足しげく通わないとだめかしらん?
いやいや...人徳でしょか〜??
お取り置きアンモいい感じですか?早めにクリーニングしてみます〜(+∀+)。