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化石のはなし

motoron.exblog.jp

北海道で化石採取をしている motoron と Ryoのブログです。

モーライのキララガイのはなし

モーライの海岸で、よく見かける二枚貝のひとつがキララガイです。
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通い始めた頃、岩の表面にキララガイの独特な殻の模様が少しだけ残っていました。
何かの抜け跡であると思い、削って持ち帰りましたが、正体は全くわかりませんでした。
こんな模様の貝がいるとは知らなかったのです。
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しばらくモーライを歩いていて、崖下の堆積した土砂の中から風化した銀色に輝く貝化石を見つけました。
キララガイでした。けれど殻がすっかり剥離していたため、以前持ち帰った抜け跡には結びつきませんでした。
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後に、ボロボロのキララガイを見つけ、謎の模様の正体を知った時は本当に嬉しかったです。
時折、Ryoさんと当時を思い出しては笑うのですが、
化石採取を始めた頃は堆積に含まれる大量の化石ですら、なかなか見つけられなかったのです。
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さて、石狩市が作った比較的新しい望来産出化石リストを見ると、
キララガイの仲間は、3種類出ているそうです。

・キララガイ
・オオキララガイ
・カラフトキララガイ

キララガイは小型で形が特徴的なので、すぐに分かりそうですが
オオキララガイとカラフトキララガイは似ていて困ります。
また、「大きい」キララガイが、オオキララガイと思いがちですが、
カラフトキララガイの方が大きいようです。

化石コンテナの中から厚みの違う2種のサンプルを選びました。(これらはほぼ同じ殻長です)
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例によって一覧にし比較してみます。
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一番右の欄、殻長の数字が大きいほど「薄く」感じるということです。

・オオキララガイと比べ、カラフトキララガイは大きいが薄い
・望来キララは膨らみが強く、殻長平均42mm(最大45.5mm)と、現生種の1.4〜1.6倍の大きさ

望来キララがそのままの殻長で図鑑キララガイの殻幅の数値に近づくためには、
以下の様にならなければなりません。

<望来キララ厚タイプ>
オオキララガイ→ 2mm薄く(-11%)
カラフトキララガイ→ 6mm薄く(-32%)

<望来キララ薄タイプ>
オオキララガイ→ 2.5mm厚く(+19%)
カラフトキララガイ→ 1.2mm厚く(+9%)

固体変異の少なそうなキララガイですが、
10%前後の厚みの差を重要とみるのか、単なる個体差とみるのか...。
ワタクシ、身長10%も伸びたらウレシ〜な〜(+∀+)。


『一応の結論』
●望来のキララガイはとっても大きいみたい(+∀+)!
●耳状突起が目立って、厚みがあったらオオキララガイ
●耳状突起が弱く、薄かったらカラフトキララガイ
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『新たなる疑問』
●キララガイは数百万年のうちに小さくなっちゃったの?
●望来のキララガイ化石が大きいのは、この産地に限ったことなの?
●現生も産地でサイズが違うの?
●実は...望来のはキララガイの一種で...本当は現生種とは違う、という可能性もある?

今回も間違えている可能性大!!と声を大にして言いたいです(+∀+)!
ツッコミ、訂正、ご指摘、プレゼント、祝電、お小遣い...なんでもかんでも受付中〜(+∀+)。
ハッキリするまで、ず〜っと募集しまする〜。
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by motoronron | 2016-02-12 00:00 | 石狩 | Comments(14)
Commented by jurijuri555 at 2016-02-12 03:56
私も小さいキララガイってあまり見たことないです。
で、近辺の各地のも・・・と比較したかったのですが
意外とコレがなぜか私にはあまり縁のない貝で、
でも教えて頂いたノースドラゴンのダムやアッパーサンドの沢ではそれぞれ1個づつゲッチョしたので
比べたい所ですが、いかんせんこれまたクリーニングが難しい感じがしないでもない様な嫌な感じが・・・(^_^;)
Commented by コニアシアン at 2016-02-12 07:47 x
おはようございます~
僕は当たり前?かもしれませんが、まだキララガイを持っていません。
なので比較はできそうにもありませんが、
このキララの独特のメタリック・グレーは好きです。
で、この保存の良い最後のキララ、ノジュールがあのシロツメの場所のものと似ているな~と思いました。
僕からは…キヌタレしかありません(^_^;)
Commented by motoronron at 2016-02-12 15:09
jurijuri555さん こんばにょろにちは〜(+∀+)!!
コメントくださったの...4時...ですか...(+∀+;)。。。本当にお仕事おちかるさまです。
たしかに、ワタクシたちが行く新生代の産地ではあまり小さいものは見ませんよね。
白亜紀からもよく産出しますが、どれも小さいと思うます。
新生代で最も小さいのは、黒松内のものだったかしらん...。
各地で普通に産出する珍しくない貝ですが、なかなかキレイで
ワタクシにとっては魅力的な貝です。
クリーニング、確かに難しいのですよね。
実は、今回掲載した写真もかなり苦労してクリーニングしました。
もろいキララガイが一番美しくコロンと出てくるのは
当別の材木沢層なのですが、一般の方が立ち入ることが出来ない場所なのが残念です(涙)。

夜、いゃ、もはや早朝に参考画像を送ってくださりおありがとうございます(+∀+)!!!
わざわざクリーニングまでしてくださったのですね。ご厚意に超絶感謝炒します〜!!
Commented by アルビアン at 2016-02-12 15:22 x
こんにちは~毎回 興味深く楽しめる記事ですよね
私の苦手な算数ではありませんか~ヤバイですよ
比率では、はっきり分析できて これぞといえますね
個体の大きさすでに述べておられていました~
大きな個体といいますと  やっばり北竜のが私は大きいです。
小さめは三笠幌内系、さらに小さく黒松内  さらさらに小さい
白亜紀の物、面白いですよね~ 樺太キララとオオキララ今まで
全部オオキららにしてました~  汗
解説を見て  解りやすいと思いました。
もうらいガイドブックが作れますよね
Commented by motoronron at 2016-02-12 15:46
コニアシアンさん どこぢけいもぢは〜(+∀+)!!
白亜紀のキララガイなら沢山お餅かもしれませんね。
望来では沢山採れるのですが、状態の良いもをゲッチョするのは難しいです。
ワタクシの元にも数個しかありまてん。。。
さりげなくキンキラキンに〜なキララガイなら、きっと拾えます〜。
ご存知かもしれまてんが、キララガイのキララ部分が薄く剥離する様が
鉱物の雲母(うんも)に似ているので、雲母の古い呼び方の「きらら」を名付けました。

さらに余談ですが、浮世絵などで、雲母の粉を使ってキラキラ表現することを
「キラ刷り」と呼びます。
また、よく車などのキラキラ系塗料を〇〇マイカと言いますが、
マイカとは雲母のことで、マイカという語源のラテン語の意味も「キララ」だそうです。
世界的にキラキラ+.゚ *+:。.。 。.。:+* .。*゚+(+∀+).*.。 ゚+..。*゚+ .。゚+..。゚
Commented by motoronron at 2016-02-12 16:00
アルビアンさん どぅもにちちはちよにょにょ(+∀+)!!
お風邪系はいかかでしょか?アンキロさんへと移動したのでしょか〜。。。
ワタクシも算数が超絶苦手で、未だに九九がちゃんと言えまてん(+∀+)!!

アルビアンさんがお書きになったキララガイのサイズ、
全く同感どえす。黒松内は完全に別種と言っても良いですよね。
北竜系はモーライと近いでしょうか。。。
古い幌内層系、白亜紀系はどんな関係なのでしょね。
ちゃんとした種名、何かに書いてあったかしらん?
後ほど調べてみたいと思うます〜。

モーライキララ、ワタクシは全てカラフトキララガイとしていました。
理由は「カラフトはオオキララより大きいらしい」という一点のみ(笑)。
結局、モーライきららの多くは「オオキララガイ」なのですね。
今回、記事にするにあたって、あらためてよく観察してみましたが、
厚みがめっさあったり、どれも大きかったり...。いろいろ発見があるました。

正直、ワタクシの単純な考察に意味があるのかわかりまてん。
今後、さらにキララガイを集めて調べてキラキラしてみたいと思います〜。
Commented by fossil1129 at 2016-02-12 21:17
sp.nov.indet.
Acila motoroniですね。
オメデトビーム!!(ノ・_・)‥‥…━━━━━☆ピーー

Acilaの「入」の装飾大好きです。
そういえば、白亜紀で大きいのは見たことないですね。
Commented by ZX9-R at 2016-02-12 21:31 x
キララガイだけでも、かなりの謎があるようですね。特徴的な装飾がある種ですが、保存状態で全然別種に見える事に驚きました。望来のキララガイは大きいですね。時代の差異なのか、別種なのか想像が膨らみます。もとろんさんの観察能力が凄いです。アルビアンさんの”白亜紀系”のコメントを見て、キララ的な装飾の二枚貝を見た事があるような記憶が蘇ってきました。見つからないような気がしますが、探してみます。
最後の標本はノジュールに入っていて最高です!
Commented by apogon2 at 2016-02-12 21:55 x
なかなか二枚貝まで目が届かない私ですが、これから頑張って採取して謎の解明に少しでもお役に立てたいと思います。
しかし・・昨年のS川巡検の時にタカハシホタテと一緒に出てくる巻貝や二枚貝の脆さを思い出すと二の足を踏んでしまいます。やはり現地で固定でしょうかね~。アロンα大人買いしなくっちゃ(笑)。
Commented by Macrowavecat at 2016-02-12 23:00 x
おお、早速の望来同定シリーズ、ありがとうございます。こういう資料は貴重です。引き続きお願いいたします。最初の頃は、崖下の吉良吉良した二枚貝とノジュール入りのざらざらした模様の貝が同じ物とは知りませんでした。
Commented by motoronron at 2016-02-13 15:22
fossil1129さん どうよもはよちこにちは〜(+∀+)!!
ずっと歩いているモーライですが、なんだか集めるばかりで
はっきりしないことが多いのです。はっきりさせようと努力していないからだ、
と言われればその通りなのですが...。公式に出ている資料が弱いのも事実です。
「〇〇の一種」という表記が目立ちます。
また、博物館のHPもツキガイモドキの写真がオウナガイになっています(涙)。
どうしてもドシロート的には越えるには高いハードルがあるように感じる日々。。。
Commented by motoronron at 2016-02-13 15:28
ZX9-Rさん どぅもこちへはちもはへ〜(+∀+)!!
びみょーな記事にコメントをくださりありがとうございます〜(涙)。
キララガイ、とてもポピュラーな貝でよくみられます。
ZX9-RさんのホームはAcila himenourensisが出ているのかな〜と思うます。
注目されると、あ、ここにも、あ、こっちにも。。。となるかと。
ラストのノジュールイン系は、拙宅で一番良い標本で気に入っています(+∀+)。
Commented by motoronron at 2016-02-13 15:34
apogon2さん とごちもいは〜(+∀+)!!
ベテランの皆様は「持ってないな〜...(^ ^)」おっしゃりながら、
実際、見せていただくと、ケッコーカナテコいい系の標本をお持ちだったりするのですよね〜(笑)。
これまで幾度ビビラッチョさせられたことか(+∀+;)。。。

ヌマッチョのタカハシポテトゾーンはたまに比較的硬いとこがあり、
そこからならば、より良い二枚貝が採取できるかもしれません。
瞬間接着剤、ワタクシが愛用しているのはダイソーの青いボトルタイプ5g
じゃぶじゃぶ使えちゃいます〜!!
Commented by motoronron at 2016-02-13 15:40
Macrowavecatさん どうもごちはには〜(+∀+)!!
子供の自由研究レベルで、かなり疲れました(+∀+;)。。。
正直、あれもこれもどれもそれも...疑問ばかりで、悩んであ゛ーーーーーっ!!どえす。

(笑)崖下の吉良吉良、ワタクシもしばらく分かりませんでした〜。
「電柱でござる!!」
「小用をたしてゆくか...」
「えっ!?いゃ、ちょっと、それは...(+∀+;)!!」
「お放しくだされ!!! せめて、ひとション...(涙)!!!」