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化石のはなし

motoron.exblog.jp

北海道で化石採取をしている motoron と Ryoのブログです。

カテゴリ:石狩( 29 )

ワタクシたちが最も歩いている石狩市望来の崖では
ワタゾコウリガイに次いでオウナガイが多産します。
その割に状態の良いものは少なく、
変形、風化、破損のない美品を見つけるのは容易ではありません。
「化石採取」となると、そのような美品を探すのが常で、多産となると尚更です。
その中でワタクシは見落としていることや、思い込みが少なからずあったようです。そのひとつが

「オウナガイにはタマガイ類の捕食痕がない(ほとんどない)」

ワタゾコウリガイには捕食痕は普通に見られます。
あまりに産出数が多いのでそのように感じるのかもしれませんが、
オウナガイよりも産出数の少ないキララガイ、シラトリガイ、
ツキガイモドキには捕食痕が多い気がします。
キヌタレガイこそ捕食痕が無いイメージです。
海底の穴を掘って生息しているためタマガイの攻撃を逃れているのかもしれません。

オウナガイの捕食痕について、三笠私立博物館の加納さんに(いつものように)質問してみました。
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オウナガイの捕食痕は幌内層産の標本では普通に見られます。
割合は、ここのオウナガイの捕食痕について調べたAmano and Jengins(2006)によると
9%だそうです(45分の4)。望来のオウナガイの捕食痕の割合も調べ同様の9%だそうです。
-------------------------------------------------------------------------------------------

幌内層のオウナガイは非常に小型ですから、タマガイによく捕食されそうな印象です。
しかし、望来のオウナガイでも同じ比率というのには驚きました。
決して研究結果を疑うわけではありませんが、ワタクシの印象とはあまりに違いました。
多産していますから、約1割というのは、かなり多いと感じるのです。

これまで漠然とした印象や記憶しかありませんでしたので、
今年からは、オウナガイを含め、ポピュラーな種の捕食痕についても
どれくらいの割合なのか調べてみたいと思います。

ところで、これは以前掲載したツキガイモドキの写真ですが
半数に明らかな捕食痕が見られます(1,2,6)。
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一週間後、ワタクシたちも探しに行きました。合弁を12個採取しましたが、怪しいものは2つ。
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顕微鏡で穴の付近を観察しましたが、どうも確信が持てません。
今回は得られなかったということにしました。
コンテナをあさり、ひとつだけ見つけました。これは間違いがありません。
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このレベルのオウナガイを採取して、さらに穴を探す...。
これは、想像していたよりも大変な作業なのかも...(+∀+;)。








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by motoronron | 2016-03-14 23:59 | 石狩 | Comments(4)
3月8日

Ryoは一ヶ月もの長期出張を前に「何が何でもモーライに行く(^ ^;)!!」と言い張ります。
正直、ワタクシは風邪をひいてしまっては困るし...と悩みましたが、
短時間という約束で行くことにしました。

久しぶりの巡検、用意もままなりません。
途中でカメラを忘れたことに気付き、他にも何か忘れ物が...?とイヤな予感。
「まぁ、ハンマーと手袋は確実にありますから大丈夫です...よね(+∀+;)?」
現地に到着し、自分の防寒着を忘れてきたことに気付きました(涙)。
天気は良かったのですが、かなり強い風が吹いていました。

急な暖気で崖は絶えず崩落し、幾筋もの細い滝が勢い良くしぶきを上げています。
ねっとりと崖を流れ落ちる表土は砂浜を這い進み、波打ち際を黄土色に変えていました。
ビーチコーミングをするほど漂着物はなく、ワタクシは少しでも温まろうと化石ゾーンまで早足で進みます。
大きなノジュールはあまりありませんが、化石を含んだ石はそこかしこにあります。

最近、モーライの記事を幾つか書き、あらためて自分がモーライの化石について何も知らないことを知りました。
この産地の化石に見覚えがある程度なのに、よく知った気になっていたのは否めません。
初心に戻り、経験で判断しないよう意識し、よく見て石を割り、さらによく観察します。
這いつくばって、自分の周りにある石を丁寧に調べます。

当たり前ですが、殆どはよく知る化石でしたし、なかなか新たな発見というものはないものです。
それでも、30分程して、少し離れたところに落ちている石に目がとまりました。
それは、ワタクシの酷く悪い視力でもフジツボの密集化石に見えました。
駆け寄って拾い上げ食い入るように細部を観察しました。間違いなくフジツボです。
正直、これまで採取したことがないのか...よく覚えていないのです。
拙宅の物置に積み上げられたコンテナの大部分は望来のものですから、
その中にはあるのかもしれません。しかし、近年「フジツボの化石を採った」という記憶はありません。
少なくとも密集は絶対にありません。早くも今年一番の化石を採取してしまったかも...と気分が高揚しました。
砂上に印をして化石をまとめおきました。Ryoは随分先に行ったとみえ、姿が見えませんでした。
追いつこうと歩みを速めた時、数十メートル手前の崖が「ドッ!」と大きな音をたてて崩落しました。
アッと言う間のことでした。手を打つほどの一瞬で大量の土砂と岩が砂浜を走り海に届きました。
これまで、幾度か崖崩れを目の当たりにしましたが、あらためてその凄まじさに圧倒され肝を冷やしました。
崖の向こうに消えたRyoは無事かと不安になり波打ち際を早足で歩きました。

200mm
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下部中央やや右よりに三角形で横しまのある盾板の跡もみられます
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by motoronron | 2016-03-11 23:59 | 石狩 | Comments(4)

望来の崖下で、時折ノジュール中から産出するのがマコマ(macoma)の一種。

多産種と言っても良いかと思いますが、ワタクシ、ず~っと、悩んでいます…。


「望来層の産出化石」の各リストでは下の様になっています。


・石狩市の公式ページでは、シラトリガイ属


・地質図説明書「厚田」(S.31刊)では

 Macoma tokyoensis(ゴイサギ)


・地質図説明書「当別」(S.31刊)では

 Macmoma praetexta(オオモモノハナ) Macoma.sp(マコマの一種)


・地質図説明書「石狩」(S.33刊)では

Macoma tokyoensis(ゴイサギ)とM.praetexta(オオモモノハナ)


望来で、ニッコウガイ科の二枚貝は3種類は産出している気がしますが、

その内、小型のがオオモモノハナ(殻長30mm)なのかしらん?


そして、よく見かける、この2つ。これがゴイサギ?

55mm

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たしかにゴイサギと似ているのですが、なんだか超違和感…。

ゴイサギはもっと前縁が直線的でシュッとしたイメージなのです。

望来のマコマはMacoma calcarea(ケショウシラトリガイ)の可能性はないのでしょうか。



そして、この横長のは何者なのですか(+∀+;)。。。全然わかりません。

55mm


今年は、モーライのこういった謎をひとつでも解明出来たらと考えております。

みなさまのお力添えを超期待しております~。。。ほとんど全面的に頼りたいと思っています~。よろぴこです~。








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by motoronron | 2016-02-24 03:51 | 石狩 | Comments(12)
石狩市モーライで沢山の化石が採れるのは、これまでご紹介してきた通り。
崖の下に転がる化石を集めるだけでも結構な数と種類があり楽しいです。
ただ風化が進んでいることが多いのが難点です。
やはり保存の良さは、ノジュールの中に入っているものが一番です。
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ワタクシたちが「ノジュールの旬」と呼ぶ時期があります。
台風が過ぎた後の穏やかな日、初冬から厳寒の時期、春、凍った露頭が溶けて崩れ始める頃。
海水浴シーズンはあまり見かけません。もちろん全く無いわけではありませんから、
焼けた砂浜をふぅふぅ言いながら歩けば、
面白い化石と出会えるかもしれません。

9月下旬
家庭菜園の帰りにモーライに寄ってみました。
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波は穏やかで水の中もよく見えます。
こんな時は、普段指をくわえて見ているだけの海中のノジュールも拾えるので狙い目です。

ノジュールの多いゾーンに来ました。もう見えています。白っぽく見えるのがノジュールです。
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Ryoさんが片っ端から拾い集め、ワタクシがどんどん割ります。
わずか数分、十数メートルほどで、こんなに集まりました。
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数歩進めばノジュールがいくつも拾えます。
そう珍しい化石は出てこないかもしれませんが、
割ってみなければ、探してみなければ、そんな化石にも出会えません。
長い北海道の冬ももうじき終わります。
春には、みなさまもお弁当をもって気軽に化石採取にお出かけになって下さい。

ただ、絶えず崩落している崖の下だということはお忘れなく。
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by motoronron | 2016-02-22 02:43 | 石狩 | Comments(18)

石狩市厚田区望来で産出する化石は、地質図の説明書にも記載されていますが、

60年近く前のものですから、さすがに情報が古くなってきました。

今は石狩市の公式リストを参照するのが一番です。

専門家の方が多くの資料を元に作った最新版です。


それでも、残念なことに何故かリストから外されている貝も多くあります。

今回、ご紹介する小さな小さな二枚貝「ハトムギソデガイ」もそのひとつです。

ネット検索したところ、望来に関するものは、先日ワタクシが書いた記事のみでした(涙)。


主にノジュールの中から産出するので、崖下で拾ったりはできません。

もし、あったとしても小さくて気付かないかもしれません。

こざこざ系の密集ノジュールを割るとかなりの高確率でハトムギソデガイが出てきます。

複数入っていることもよくあります。


望来の化石にしては珍しく分離も保存も良好です。

コロンと厚みのあるフォルムも可愛いらしく

肋と形も美しいので、出たら必ず持ち帰ってしまいます。

ハトムギソデガイの仲間はいくつかいるようですが、

キリリとした肋の感じからハトムギソデガイと同定しました。

(もし間違えていましたら、どうか御遠慮無くご指摘下さい。可及的速やかにソッコー爆速系で修正致します)


小さくて地味な二枚貝ですが、ワタクシたちのお気に入りの貝化石です。


ハトムギソデガイ Neilonella dubia

殻長13mm~14mm (図鑑には10mmとあるのでやっぱりちょっと大きい?)

水深100m~500m











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by motoronron | 2016-02-18 01:45 | 石狩 | Comments(12)

石狩市厚田区の海岸沿いの崖下を歩くと沢山の中新世の貝化石に出会えます。

その中でもツノガイは最もよく見かける種のひとつです。


これまで「ヤスリツノガイ」と紹介されてきましたが、

石狩市の資料館のリストには「シンカイフトツノガイ」という種も加わっていました。

地質図幅説明書「厚田」(昭和31年発刊)には


Dentalium yokoyamai(ヤスリツノガイ)

Dentalium sp.


の、2種類が載っていました。

このsp.がシンカイフトツノガイ(D.horikoshii)を指すのか不明ですが、

ワタクシもDentaliumの仲間は2種しか確認していません。


この産地、産出数の割にツノガイの完全体は得られません。

露頭から直接出るものは風化してもろく、浜に転がっているものは寸断され磨耗しています。

「目玉のおやじ」よろしく断面が覗くノジュールは名物と言えるほど沢山拾えますが、

やはり短い上、ちゃんと化石を取り出すのは至難の技。

長い楕円形ノジュールに殻頂が少し覗いているものは

保存が良好かもしれませんが、ハンマーで叩くとほぼ間違いなく破損します。


シンカイフトツノガイの方が「太」というくらいですから、

やや、ずんぐりした印象がありますが、細切れになっていてはわかりません。

現地で少しでもマシな破片を見つけたら、縦肋を観察してみましょう。


比較表を見れば、違いは一目瞭然。

シンカイフトツノガイの方が圧倒的に肋の数が多いです。

半周程度数えることが出来れば十分でしょう。


つぎに断面の形状です。ルーペなどで観察すると下の様になっています。

(わかりやすい様に大げさに表現しています)


「ヤスリツノガイ」


平坦な印象です。

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表面には縦肋と交わる微細な輪肋がはっきりと見えます。

(上の写真右側、光が反射しているあたりがわかりやすいです)

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「シンカイフトツノガイ」

幅広の肋は平で、細い肋は丸みを帯びています。

ヤスリツノガイの様な交差する線はやや不明瞭です。

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少々判りにくいですが、ルーペなどで確認すると特徴が見えてくると思います。

学名のDentaliumは、dental 「歯」に由来します。
英語ではtusk shellやtooth shellというようです。tuskは「牙」toothは、やはり「歯」のことです。
いずれもイメージにピッタリですね。

最近の図鑑を見ると、Dentalium yokoyamai Fissidentalium yokoyamaiとなっていました。
確証はないのですが、fissiは「割れた」というニュアンスの意味の様です。
上の表、ヤスリツノガイの特徴の説明に「殻頂に長い切れ込み」とあります。
これに関係があるのかしらん?と思っています。
ただ、モーライで殻頂まで保存された化石を得るのは、奇跡のようなことですけれどね(+∀+;)!!
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by motoronron | 2016-02-16 02:45 | 石狩 | Comments(14)
石狩市モーライ海岸へ化石採取に出かけて、どなたでも簡単に採取できるのが
シロウリガイの一種「ワタゾコウリガイ」です。
崖に密集層があり、そこから落ちたものがいくらでも拾えます。
層が丸ごと落ちて、浜に岩の様に転がっていることもあります。
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大きさは45mm前後
シロウリガイの仲間は殻長100mmを超える種も少なくないので小型のタイプと言えます。
白く装飾のない地味な貝で面白みにかけるかもしれませんが
本来ならば深海に生息する貝ですから、日常見ることは出来ない珍しい貝です。
ワタゾコウリガイは「化学合成生物群集」のひとつです。
海底から有毒な硫化水素やメタンを含んだ水が湧き出す「冷水湧出帯」に集まって暮らしています。
普通の生物ならば即死んでしまうような環境ですが、
鰓の細胞内にそれらの有毒物質を分解して、栄養に変えてくれる菌が共生しています。
ですから、エサを食べる必要はなく消化管はすっかり退化しています。

…と、いうのがネットでも、よく出てくる基礎知識。
以下は、長い余談の様なものです。

モーライから化石採取をスタートしたワタクシ達も
これまで沢山のワタゾコウリガイを集め、時には汗だくになって密集化石を持ち帰りました。
2008年8月
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最初の頃は単に「シロウリガイ」と呼んでいましたが
後に「ワタゾコウリガイ」と知りました。
『札幌の自然を歩く』(北海道大学出版会)、ネット、石狩市資料館のHPでも、
そう紹介されています。
地質図幅「厚田」の説明書にはCalyptogena pacificaとあります。

当時、ワタクシが入手した図鑑には「ワタゾコウリガイ」は載っておらず
「さすが専門家様は随分とマニアックな貝まで調べることが出来るんですね~…
そんな本があったら欲しいな~」と思ったものです。
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昨年、少し良い貝類図鑑を購入したのですが「ワタゾコウリガイ」は載っていませんでした。
「このレベルの図鑑で載っていないのなら、もう論文を見るしかないのですか」と残念に思いました。
この時、うつかり九兵衛なワタクシは学名までよく確認しなかったのです。
実は「ワダツミウリガイ」という種の写真の下にCalyptogena pacificaとあったのです。
説明に70mmと記載されていたのも除外してしまった理由です。
図鑑の「ワダツミウリガイ」はモーライのものに比べて、1.5倍も大きいだけでなく
なんとなく後縁が丸みを帯びて、少々違う種類にも見えます。
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コンテナの中を見てみましたが、モーライでは平均42mm程、
小さいものなら35mm、最大でも50mm程度です。
70mm近い大きなものは一度も見たことがありません。
これは現生との差なのでしょうか?それとも地域差でしょうか?

この件について、三笠市立博物館学芸員の加納さんにお尋ねしたところ…
学術名は和名・学名問わず「先取権」がある。
適当に名前を変更することはありえないので、例えば「ワタゾコ」が先だと思ったら、
実は「ワダツミ」が先だった…ということもありえる。
また、先に名前をつけたとしても、記載が有効になるためには
「広く色々な人が読める」ような「出版物」に「ルールに従ったフォーマル記載事項」を
付している事が最低限の条件となる。

というご回答をいただきました。

言うまでもなく、これは一般的なケースのお話しであって
今回の「ワタゾコウリガイ」or「ワダツミウリガイ」の理由は依然として不明です。
1976年発刊の「日本産軟体動物分類学(二枚貝綱/掘足綱)」は
当時、スタンダードといえる図鑑だったそうですが、
そこには「ワタゾコウリガイ」と記載されているそうです。
では、なぜこの図鑑では和名が違うのか?個人的には大変興味がありますが、
しばらく、Calyptogena pacificaと学名で呼ぶのが妥当でしょうか。
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「ワタゾコウリガイ」にはタマガイの一種による食痕が残されていることが多いです。
正確に調べたわけではないのですが、印象としては明らかに多いです。
モーライの二枚貝中、ワタゾコウリガイ、ツキガイモドキ、キララガイ、
シラトリガイには多くの食痕が見られます。
しかし、キヌタレガイとオウナガイに残されたものとなると、思い出せないほどです。
キヌタレガイは泥にある程度潜っているため免れているのかもしれません。
オウナガイはどうでしょうか?イメージとしてはワタゾコウリガイ同様、
ある程度、泥から体を出して密集していそうです。
しかし、小さな個体でも食痕はあまり見られない様に思います。この差はなんでしょうか?
ワタゾコウリガイが圧倒的に数が多いため、そう感じるだけなのでしょうか?
けれど、モーライを歩いていて、オウナガイとキララガイならば、
オウナガイの方がずっと多く見られます。
しかし、多くのキララガイに食痕があるのに対し、小ぶりな個体であっても
オウナガイには食痕が少ない様です。一体、どの様な理由なのでしょうか...。
この件は、オウナガイの生息状況を詳しく知らないので、
あまり意味のある話ではないかもしれません、いずれ、明確になりましたら
追加の記事を書くなり、当記事を修正し報告いたします。

「ワタゾコウリガイ」なんて、変わった名前ですよね。
漆黒の闇の中、真綿の様に柔らかな深海の泥に包まれひっそり暮らす白い貝たち…
こう言うと、なかなか詩的で良い名前にも思えます…が、違います。
ヒントは「ワダツミ」の方にあります。
戦後出版され、今も読み継がれる「きけ わだつみのこえ」という学徒兵の遺稿集がありますが、
この「わだつみ」は、日本の古語で「海の神」という意味です。
分解すると…
「わた」=「海」
「つ」=「の」
「み」=「神」
となります。
「ワタゾコ」は「海の底」ということだったのですね。

長くなりました。まだまだ疑問は尽きませんが、今日はここまで…。

毎度ながら、ご指摘、情報提供、愛の告白、おいしいもの系ギフト…なんでも歓迎いたします(+∀+)。
今、カニが食べたい気分かな〜。。。。フグでもイイな〜。。。お酒も好きです。。。
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by motoronron | 2016-02-14 04:00 | 石狩 | Comments(18)
モーライの海岸で、よく見かける二枚貝のひとつがキララガイです。
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通い始めた頃、岩の表面にキララガイの独特な殻の模様が少しだけ残っていました。
何かの抜け跡であると思い、削って持ち帰りましたが、正体は全くわかりませんでした。
こんな模様の貝がいるとは知らなかったのです。
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しばらくモーライを歩いていて、崖下の堆積した土砂の中から風化した銀色に輝く貝化石を見つけました。
キララガイでした。けれど殻がすっかり剥離していたため、以前持ち帰った抜け跡には結びつきませんでした。
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後に、ボロボロのキララガイを見つけ、謎の模様の正体を知った時は本当に嬉しかったです。
時折、Ryoさんと当時を思い出しては笑うのですが、
化石採取を始めた頃は堆積に含まれる大量の化石ですら、なかなか見つけられなかったのです。
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さて、石狩市が作った比較的新しい望来産出化石リストを見ると、
キララガイの仲間は、3種類出ているそうです。

・キララガイ
・オオキララガイ
・カラフトキララガイ

キララガイは小型で形が特徴的なので、すぐに分かりそうですが
オオキララガイとカラフトキララガイは似ていて困ります。
また、「大きい」キララガイが、オオキララガイと思いがちですが、
カラフトキララガイの方が大きいようです。

化石コンテナの中から厚みの違う2種のサンプルを選びました。(これらはほぼ同じ殻長です)
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例によって一覧にし比較してみます。
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一番右の欄、殻長の数字が大きいほど「薄く」感じるということです。

・オオキララガイと比べ、カラフトキララガイは大きいが薄い
・望来キララは膨らみが強く、殻長平均42mm(最大45.5mm)と、現生種の1.4〜1.6倍の大きさ

望来キララがそのままの殻長で図鑑キララガイの殻幅の数値に近づくためには、
以下の様にならなければなりません。

<望来キララ厚タイプ>
オオキララガイ→ 2mm薄く(-11%)
カラフトキララガイ→ 6mm薄く(-32%)

<望来キララ薄タイプ>
オオキララガイ→ 2.5mm厚く(+19%)
カラフトキララガイ→ 1.2mm厚く(+9%)

固体変異の少なそうなキララガイですが、
10%前後の厚みの差を重要とみるのか、単なる個体差とみるのか...。
ワタクシ、身長10%も伸びたらウレシ〜な〜(+∀+)。


『一応の結論』
●望来のキララガイはとっても大きいみたい(+∀+)!
●耳状突起が目立って、厚みがあったらオオキララガイ
●耳状突起が弱く、薄かったらカラフトキララガイ
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『新たなる疑問』
●キララガイは数百万年のうちに小さくなっちゃったの?
●望来のキララガイ化石が大きいのは、この産地に限ったことなの?
●現生も産地でサイズが違うの?
●実は...望来のはキララガイの一種で...本当は現生種とは違う、という可能性もある?

今回も間違えている可能性大!!と声を大にして言いたいです(+∀+)!
ツッコミ、訂正、ご指摘、プレゼント、祝電、お小遣い...なんでもかんでも受付中〜(+∀+)。
ハッキリするまで、ず〜っと募集しまする〜。
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by motoronron | 2016-02-12 00:00 | 石狩 | Comments(14)

モーライで、シロウリガイやオウナガイほどではありませんが、

割と良く見る貝化石のひとつがツキガイモドキ(ルシノマ)です。

キリリとした板状の肋が美しいです。

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ポピュラーですが、状態の良いものはあまり無いように思います。

ワタクシたちも随分集めましたが、しっかりしたものは希少です。

コンテナの中を見てみましたが、やはり選別した割に大したものがありませんでした。


モーライの貝化石の記事やリストの中では

ムカシオオツキガイモドキと紹介されていますが、正直、本当に一種類なのか疑問に思ったりもします。

変形や破損、個体差で、そう感じるだけなのかもしれません(+∀+;)。


コンテナの中、ひとつ違和感のあるものを見つけました。

当時はツキガイモドキだと思って持ち帰ったのでしょう。

殻長65mm

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いかがでしょうか?膨らみがとても強いです。

お仲間だとは思うですが…別種に見えます。(どーしても写真の右側が切られてしまぅ〜)


ざっと計測してみました。

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もっちりさんは、厚みに対して殻長が1.7倍。

他の1-6番までのツキガイモドキは平均して2.1倍ですから、明らかに厚みがあります。

少々風化しているとは言え、板状の肋が弱く肋間も違うようです。

いろいろ調べてみましたが、断定するまでには至りませんでした。

ぜひ、皆様のお考えやアドバイス等お聞かせください。


ツメタガイなどによって開けられたと思われる穴が、

適当にチョイスした6つのうち4つにありました。

これは結構な確率ではないでしょうか。

穴の開いたキヌタレガイは見たことがありません。

やはり、生活スタイルが大きく違うからなのでしょう。


こちらは、とても重いノジュールの中から出てきました。

この産地のツキガイモドキでは最大サイズだと思います。

殻長約90mm

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by motoronron | 2016-02-09 23:59 | 石狩 | Comments(16)
これまで、ワタクシたちは石狩市・望来(もうらい)の化石産地を随分歩きました。
車の免許を取得してから...と考えても何百回通ったことか。
最初の数年は、海水浴シーズンでも、わざわざ駐車料金を払い、
冬は遠回りして崖を降り、腰まで雪に埋まって通いました。
今思うと、いらぬ苦労ばかりしていました(苦笑)
でも、当時は、ただただ楽しかったです。

モーライでは多くの化石が産出しますが、当然、種類によって多少の差があります。
以下はワタクシの私見です。

========必ず会える===========
ワタゾコウリガイ
ツノガイ.....シンカイフトツノガイ(縦肋70-80本)ヤスリツノガイ(縦肋35-40本)
オウナガイ
植物化石

========よく見かける==========
トクナガキヌタレガイ
スエヒロキヌタレガイ
キララガイ系
ベッコウキララガイ
ハトムギソデガイの一種
小型のツノガイの一種(上記の種の稚貝の可能性も否定できないが肋の雰囲気が違う)
エゾバイ系の巻貝
エゾボラ系の巻貝
ウニの化石(破片が多い)

========たまに見かける==========
モロハバイ系の巻貝
ネジボラ系の巻貝
シラトリガイの一種
ムカシオオツキガイモドキ
魚の化石(メチャクチャなものが多い)

=========探せば会える========
タマガイの類
キヌマトイガイ系(チシマガイなど)
ソデガイの一種
クジラの骨化石

========割とレア=========
カニ(クモガニの一種?)

========かなりレア========
上記以外のカニ
魚類の歯
ヒタチオビガイ

========激レア========
サメの歯
大型の甲殻類

と、こんなカンジでしょうか?(あとで思い出したら追加修正加えます)
情報提供、ツッコミ、ご指摘等、マジンコで熱烈歓迎いたします(+∀+)。

そんなモーライですが、いくつか珍しいと思われる化石があります。
毎度、こ汚い化石で恐縮ですが...(+∀+;)。

ひとつは、キリガイダマシ(ツリテラ)の化石
殻長60mm
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もうひとつは、やや大型のタマガイの化石
殻長41mm 殻径43mm
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いずれも、地層から直接の産出で、大変もろいです。
ゼオライト(沸石)をまとう様はモーライでは極めてよく見かけます。
これらの種は、ノジュールからは1度も見たことがありません。

「いしかり砂丘の丘資料館」の志賀さんにお尋ねしたところ、
ツリテラに関してのみ情報がありました。

-----------以下引用-----------
ツリテラ、こちらは、いわゆる「月のお下がり」状態のものを、
採集された方に見せてもらったことがあります。
確か古潭(確信はありません)で、
露頭からではなく、落ちていたものを拾ったそうです。
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ワタクシは、もしかしてツリテラとタマガイは当別層の化石?
(どちらも多産)と思っていましたが、
古譚でも出るとなると、望来層から産出して良い気もします。

今回、なんの解明も出来ないのですが...
今後、モーライを歩いた方からの情報をお待ちしております。


ところで、ワタクシ、今、魚肉ソーセージをムニムニ食べながらお酒を浴びておりますが、
みなさまは、どんな風に魚肉ソーセージをお召し上がりになりますでしょか(+∀+)?
フリ?エスカロップ?ソーテ?ヴァプール?エマンセ?ベニエ?グリエ?ポワレ?ボンジュール?ボンソワール?ケスクセ?
拙宅では、Ryoさんがいる時は、たとえ深夜2時を過ぎたとしてもアメリカンドッグを作ります。
ひとりの時は、めんつゆにマヨと七味ぶちこみソースをつけて食べます(+∀+)。







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by motoronron | 2016-02-07 23:59 | 石狩 | Comments(18)