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化石のはなし

motoron.exblog.jp

北海道で化石採取をしている motoron と Ryoのブログです。

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Ryoさん、お休み3日目

「さて…今日はいかがいたしますか(+∀+)?」
「今日も雨か~。折角の休みなのに毎日天気悪いな~…」
「じゃ…お家にいますか。出張から帰って来て1日もちゃんと休んでないでしょう?」
「え?もちろん行くでしょう。さ、ドコ行く?」
「今時期は見通しが良いので、普段入りにくい細い横沢をチェックしたいのです」
「たとえば?」
「上1之沢の支流とか」
「紙壱ノ沢!? 硬くて火花出るトコじゃん!? あんまり気が進まないな~」
「横沢は少し時代が違うのです。だからと言って柔らかくなるワケではないのですが…。下見ということで、どうでしょう。…こんな時でないと絶対に行かないですよ(+∀+;)!?」
「う~ん、じゃ…ま、行きますか」

しっかりとお弁当を作って、ダラダラと遅い出発。昼過ぎに現地着。
出がけに地図でチェックした谷を探します。
「ん~、たぶん、これは目標の沢ではないですね。流れの方向が違います。ま、順に見て行きますか」
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「う〜っ! 最初から急だな~」
二人とも少し登っただけで息が上がってしまいました。
しばらく行くも化石は見当たりません。やっと見つけた化石はアナゴーの抜け殻でした。
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その後、さらに急になる沢を倒木をくぐりながら登って行きます。
「あ…(+∀+;)」
「なになに!? 何かイイのあった?あ…。熊フンじゃん」
沢の流れの真中。折り重なった枝の上に木の実が多く含まれた糞がありました。
「ごく最近のものですが、昨日今日のではないですね」
「まだウロウロしてるんだね~」
「三笠はまだ雪が少ないので落ちている実なんかも見えるんでしょうね」

流れはさらに急になり行く手に大量の倒木。これ以上は進めません。
「ねぇ…。何にもないんだけども?」
「いや…下にアナゴーの抜け殻はあったじゃないですか(+∀+;)!! きっと、ある時はある所なんですよ。今日は下見なのです。こうして細かく見て歩くことも大切なのです」

一度車に戻り、お弁当を食べてから移動し、今度はやや太めの支流に降ります。
ここは、数十メートルほど下に流れがあります。
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「…ココから降りるのは(+∀+;)すごく疲れそうですね…」
「あそこの砂防も高いな~。どうする?」
「まず、砂防の上に出ましょう。その後、可能であれば下におりましょう」
かなりの急斜面、スパイク無しのワタクシの長靴は滑ります。木に掴まりながら慎重に下ります。

異様な形に変形した巨木に大きな"うろ"がぽっかりと開いていました。
「こんなところで動物は冬眠するのかな?」
「(笑)かもしれませんね。熊が入るには小さいですが、他の動物なら十分な大きさですね。巣穴にも使っていそうな感じです」

ワタクシは子供の頃、こんな"うろ"のあるお気に入り木があったのを思い出していました。
誰も来ない雪深い森の中、お菓子やミカンを持って"うろ"の中に入って、丸くなるのです。
外界の音は更に遠のき、丸く縁取られた影絵の様な森の景色に大粒の雪が深々と降るのを
惚けて見ている自分は、冬眠の途中で目覚めてしまった動物でした。
冷たくなったチョコはツルツルとしたまま、なかなか口の中で溶けてはくれませんでした。

「どうにか降りられましたが、これをまた登るのかと思うとウンザリですね~(+∀+;)」
化石は大型アンモナイトの破片と無数のイノセラムスの破片が入ったノジュールがあるばかりです。
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「ありそうな感じなんですけどね...」
上流へ向かってすぐに滝が見えました。
「あらら、ここは思ったよりも沢が短い様です。もっと上流に降りれば良かったですかね(+∀+;)」
Ryoは一生懸命枯葉をはぐったり、川底から石をほじくり出したりしています。
「ワタクシ、ちょっと滝を見て来ますね」
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この時季は特に川藻がヌルヌルと滑ります。注意して登ってはいたのですが、
一度滑ると止まらず、滝の中程から滝壺にドブンと落ちて膝まで浸かってしまいました。
漫画よろしく跳ね出られたら良いのですが、水の入った長靴は重く、
深みから上がる事が出来ず、しばし"滝行"気分を味わいました。
登って来たのとは反対側の泥岩層にツルハシを刺し、どうにか這い上がる事が出来ました。
一見、化石の無さそうなこの暗灰色の柔らかい泥岩を掘ってみると
風化した貝化石の小さな破片が出て来ました。「ありますね~(+∀+)」
さらに掘ると、潰れて変形したイノセラムスとダメシテスが出て来ました。
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何か面白いモノは…と探しましたが、やはりモロモロの破片ばかりで良い成果はありませんでした。
遠くに、Ryoの黄色いフードがチラチラ見えます。
雪や落葉の下を見ながらゆっくりと戻ります。さすがに濡れた足は冷たいですが、
空気は清涼、ずっとここにいたくなるくらい気持ちの良い時季です。
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「何かありましたか?」
「ん〜、ダメだね」
「一応、砂防の下にも降りますか」
砂防はかなりの高さがありますが、見下ろした時ほどではなく、案外楽に降りられそうです。
「ますます暗いね…」
「この後、他の沢に移動は大変なので、ここで最後にしましょう」
降りてすぐにコザコザノジュールを見つけました。どうも、こちらの方がノジュールが多い様です。川岸には大きめサイズも埋まっていました。
硬いノジュールが苦手なRyoは、拾って来てはワタクシの横に積みます。
本当に硬いノジュールで、ひとつ割るのに汗だくになってしまいます。
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「ふぅ…やっと割れましたけど、異常巻きも割ってしまったようです(+∀+;)」
「すぐ壊すんだから〜!!」
「だけど、こんな大きなノジュール背負ってあの斜面登りたくないですよ。ましてや、往復なんて絶対にイヤですよ〜」
さらに小割りにすると二枚貝が沢山出て来ました。
状態は悪くない様ですが、反対側に殻が持って行かれます。
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柔らかめの泥岩からは立派なサンドパイプも多く出ました。
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3時半を過ぎると暗くなり、視界が悪く石に顔を近づけないと、何が入っているのかよく見えません。
「Ryoさん、上がりますか?」
「そうだね、もう何にも見えないや...」
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また、ふたりは息を切らして急斜面を登ったのでした。
「はぁはぁ…次回は残りの小沢ですよ(+∀+;)ハァハァ…」
「はぁはぁ…明日はゼッタイに別のトコに行きます…」
「…ですよね〜(+∀+;)はぁはぁ」

4時頃、車に到着。山に霧がかかり、雨脚はますます強くなりました。
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by motoronron | 2013-11-29 14:38 | 三笠 | Comments(26)
Ryoさんお休み2日目。

前日からの雨は降り続け、そのまま朝を迎えてしまいました。
「…雨がやみませんが、どうします(+∀+;)?」
「行く。これくらい平気。一度くらいダイスキノ川に行っておきたいよ」
「林道の崩壊箇所が補修されていれば、山越えしてスキスキノ川にも行ってみましょうか」

幸いダイスキノ川は禁猟区。
ダイスキノ川沿いの林道を走り、スキスキノ川への道路状況をチェックするため奥へ進みます。
「去年に比べて全然雪がないね〜」
「ホントですね。家の周りがあの雪ですから山奥はもっとあるかと思いました」

参考画像 : 昨年同日・拙宅付近
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心配していた崩落ポイントが見えて来ました。
「一応、端は土嚢で直した様ですが、道はぬかるんでひどいですね(+∀+;)」
恐る恐る進みましたが車はスリップしながら斜めに走り、底をガリガリと土砂が擦ります。
「帰りが思いやられますね…」
どうにか難所を越えたので、この日はスキスキノ川で採取する事に。

駐車スペースそばの大露頭にはメートル級の巨大アンモの破片がいくつも入っています。
いつか、ここからマルッと大きな化石が出てくるかもしれません。
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流れに降りてすぐに骨化石を発見。裏にも臼状の骨が入っています。
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「前に来た時と様子が違います。石が動いていたみたいですね(+∀+)」
「よしっ!いくぞっ!!」

いつもに比べ多くありませんが、時折、コザコザ系ノジュールがあらわれます。
ワタクシが大きめのコザコザノジュールをバーン!と割るとバーン!!と沢山の金色テヌイが
砕けて飛び散り、ワタクシ、その場で崩れ落ちそうになりました(涙)。
「こっちは、イノコザリ(イノセラ片過多のノジュール)かな〜。なかなかピシッとしたイノセラは採れないね…」

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「あれ?これはアナゴーの抜け跡でしょうか?」
「ココ出たっけ?」
「降りた所より下流がコニアシで、上はずっとサントです。東側にコニアシがあるので横沢から流れて来たのかもしれませんね。"サンコニアン"の沢は色々面白いモノが出そうで良いですね(+∀+)」

サントの普通種アンモナイトと巻貝や二枚貝を集めながら進みます。
山間を縫って近付いて来た霧がワタクシ達の周りに立ち込め、辺りは一層暗くなります。
そのうち、雨はアラレに変わり物々しい音を立てて枯葉を打ち、川面には飛沫が上がります。
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「なんか出たよ〜。ちょっとトゲトゲしてるかも」
「たぶんシュードオキシベロセラスですね。パラソレノセラスというのではなかったかと…」
「裏に太めの抜け跡があるよ」
「まだ入っていそうですね。それにしても、久しぶりに見ましたね(+∀+)!!」
「いつ採ったっけ?」
「…2年くらい前に穂別で採って、帰って来たら袋に抜け殻しか入ってなかったのです(+∀+;)」
「(笑)じゃあさ、こっちは?」
「これはまた随分粉々ですね…。おっ…テキサですね!!」
「やっぱり〜、なんか知ってる背中だと思ったんだ」
「ダイスキノ川系で初のテキサです。やっぱりあるんですね」

倒木を登る際、前を歩くRyoが除けた枝をいきなり放し、ワタクシの顔面を直撃!!
あまりの衝撃と痛みにのけ反ったまま背中から冷たい川にドボン!! しばし水の中で悶絶。
冷たいわ、痛いわ、濡れて体が重いわ…。昨日に続き、また顔や口の中に怪我をしてしまいました。
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ワタクシがノジュールを小割りし、ネオフィロセラスを出しているとRyoがやって来ました。
「ね〜、コレ何?」
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「肋の感じはインターっぽいですかね…厚みも随分ありますし」
「かなりグチャグチャなんだけど、どうする?」
「大きな破片はよく落ちていますが、巻いているのは初めてなので、一応、お持ち帰りして調べましょう。ヘソが少しでもあればラッキーですよ」

この後、Ryoが8cm近いテヌイ、ワタクシが大きめのコザコザノジュールを幾つか拾い、4時頃終了。
みぞれに濡れつつ、林道脇の小沢や露頭を調べながら車に戻り、熱いコーヒーでホッと一息。
冷たくなった歯にコーヒーがしみました。

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by motoronron | 2013-11-24 00:35 | 夕張 | Comments(22)
2日前、やっとRyoさんがお休みになりました。
あまり良いお天気ではありませんでしたが「ナニがナンでも行くのっ!!!」とのことで、
下見を兼ねて採取に行ってまいりました(+∀+)。ちょっぴりお知らせします〜。

ママさんを札幌の病院へ送った後、芦別へ向かいます。
途中、最近大ブームとなった三笠の「土場」の横を通りました。
この時、アルビアンさん、アンキロさん、じゅりあさんが硬い三笠巨岩を相手に
一生懸命コンコンしている真っ最中だったのでしょうね。

三笠と芦別の境にあるトンネルを抜けるとやや雪が多くなりましたが、
それでもワタクシめの住む町に比べるとどこも超少なめ、
山は雪が多いかも...と覚悟していたので驚きでした。

2時頃、アッシーベッシー本流の河原に到着。
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水量多めで河原は殆ど出ていません。わずかの陸地を求め30分程ウロウロしました。

ココで採取した謎アンモはコチラ…。
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初めて系でワタクシ「何か出た〜…ハワワワ…(+∀+;)!!?」状態
一応、コリンニョ系であるのは分かりました。
横に小さなポリプチコセラスの様なアンモが入っていたので、
上流のサントニアンから転石?テキサさんの一種?と思ったのですが、
そもそも、あまり馴染みがないので皆目見当がつきません。
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帰宅後、アルビアンさんに見て頂くため、簡単クリーニングをして写真をお送りしたところ
速やかに「コニアシアンのプリオノカイクロセラスですよ(^O^)!!」とのお返事が。
「…で、では横っちょのポリプチさんはナニですか…(+∀+;)??」と更に質問すると
またまた超特急で「ライオプチコセラスですかね!!コニアシアンから出るポリプチ系のアンモです(^.^)」とのこと。
アルビアンさんゴイス過ぎるです〜…(+∀+;)。。。おありがとうございました(涙)。

支流に移動します。日陰の林道には雪がうっすら残り、
スピードを出していなくても、ズルッ...と横滑りします。
こちらも長靴とハンマーで簡単採取。ノジュールは思ったよりも落ちていました。
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ワタクシは手のひらサイズのデンセを幾つか採取してニコニコ。
途中、おかしな割り方をしたせいで顔面に破片が直撃!!
くちびるの上と口の中を切って血がボタボタ...で、も…まぁ…ニコニコ(涙)。
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「あんまりイイのが無いな〜」と言っていたRyoさんでしたが、
終盤に「これ、なんか入ってるんだよね〜」と抱えて来た大きなノジュールには
モコモコとしたアナゴーの背中が見えていました。
「アナゴーは破片が多いので、あまり期待しないでくださいね(+∀+;)?」と
念を押してから割ると、多少変形してはいるもののマルッと立派な15cmアナゴーが出て来ました。
ちょっと下見のつもりが予想以上の成果。二人、ニコニコと暗くなった林道を帰りました。
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by motoronron | 2013-11-21 20:45 | 芦別 | Comments(22)
11月上旬。
名古屋のハイパーモグリさんが本年3度目の来道(+∀+;)!!
折好く、三笠の土場に積み上げられた巨岩がならされ、
貴重なセノマ化石が出ている!!との情報がアルビアンさんからもたらされました。


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メンバーは… アルビアンさん、アンキロさん、スペシャルモグリさん、
Macrowavecatさん、ZX9-Rさん、ワタクシの6人。
途中から、年輩の超ベテラン様3人もいらっしゃいまして〜、大きくて硬い三笠石をボッコボコ!!!
皆様が大物アンモを採取される中、気圧されたワタクシめは大した採取品もないまま、
広い土場をただウロウロし、皆様の作業を冷やかして歩くだけ(+∀+;)。

ふくどぅ上でよく見る、三笠層の岩盤の様な石は大量にあるのですが、
なかなかノジュールはありません。ほとんどあきらめ気分でしたが、後半になって、
ようやく50cmほどのまるい石が地面に埋まっているのを見つけました。
「ん〜…。これってノジュールなんでしょかね…?」
とりあえず割ってみます。が、三笠層の石は硬いので、そう簡単には割れてくれません。
汗だくになって、必死で叩いているとようやく大きく欠けました。
が、出て来たのは、割れてしまった小さめのイノセラムスがひとつ...(+∀+;)。。。ガーン。
グッタリしつつも、さらに小割りしてゆくと、押されて変形した手のひらサイズのアンモが
三分割で出て来ました...。ますますグッタリしながらも作業を続けていると、
クリーム色の小さな破片を見つけました。雰囲気と表面のツブツブ感から、
すぐ甲殻類であるのが分かりました。慌てて、どこから外れたのか?と
一生懸命探し、割り残した大きな破片の裏からようやく本体を見つけました。アサヒガニの様です。
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アルビアンさんにも確認して頂いたところ「間違いなくアサヒガニ」とのことでした。
現生と違って、5cmは大きめだそうです。
スーパーモグリさんにも「カニは珍しい」と言って頂きました。

やっぱし...皆様の様に目ん玉が転がり落ちる様なゴイスなアンモは採取できませんでしたが、
甲殻類好きのワタクシには良い採取品となりました〜(+∀+)。
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採取時に欠けた頭のトゲトゲも元通り〜(アルビアンさんに破片を探して貰っちゃいました(+∀+;)
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オマケの現生アサヒガニさん。
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コチラに写真たくさんあるです「毎日のはなし」

この日の採取話しはまた別の機会に(+∀+)...。
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by motoronron | 2013-11-15 15:35 | 三笠 | Comments(32)
雪囲いの合間、ミニ標本箱作りをしています。

タテスジホウズキガイの箱は現在塗装中。明日には出来てると思うです。
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こちらは、名古屋モグリさん→アルビアンさん→ワタクシとやってきた
カワユイ×2、干し腕足類さんです。ちゃんとシッポ(肉茎)もついていますよ〜。
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さて、このコのお名前を忘れてしまったワタクシ…(+∀+;)。
ラベルを標本箱に入れられません。
アルビアンさんの腕足記事に腕足小僧さんのコメントがあったはず…と
ずいぶん探したのですが見つけられません。

結局...再度、アルビアンさんに教えて頂きました〜(お忙しいところ激申し訳ございまてん(涙)。

「ブランホウルドチョウチンガイ Laqueus blanfordi (DUNKER)」だそーです〜。
昔のイギリスの地質学者W.T.ブランフォードさんの名前がついた系でしょうか?
ちっこくてカワユイのにエラソーな感じです。
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by motoronron | 2013-11-02 21:18 | その他 | Comments(25)