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化石のはなし

motoron.exblog.jp

北海道で化石採取をしている motoron と Ryoのブログです。

2015年 6月

夢の中、ZX9-Rさんがマボロし産地巡検に誘ってくださった様な気がしました。
遠い遠い人知れぬ化石産地、何百キロも川を遡り、
時にはカヌーで滝から落ち、恐竜を仕留めながら、
二人で何ヶ月も山を彷徨った気もするのですが
なにせマボロし産地ですから何もかもがユメウツツ...詳細な記憶が全くないのです。
あ、いつもの様にもんげー飲みすぎとかではありません(+∀+;)。。。

我にかえると、ワタクシは札幌三越前のライオンにまたがっていました。
そして、リュックには化石が山ほど入っていたのです。
ワタクシが眠っている間に、ZX9-Rさんがセッセと集めて、
入れてくださったに違いありません。本当におありがとうございます(涙)。

さて、そんな沢山のノジュールの中のひとつ。
(一見、現地での写真に見えますが、後から念写で撮影したものです)
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歯が入っているのがわかります。マボロし産地で初めての歯です。
壊れたアンモを接着し、少しクリーニングしてみました。
表にゴードリ、横にネオフィロセラスが二つ...。
ワタクシのホームではあまり見ない色が素敵です。
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10mm
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あらかた出たので、仕上げの削りをして完成させようと思っていたら、
ネオフィロの横に、例の「モチャ」マーク発見!!
しかも、少し大きいようです。
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はい、でましたーー(+∀+)!! やっぱり大きめ!!
25mm
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マボロし産地では、割った・叩き飛ばした歯も含めると、普段の採取より数が出ました。
石が柔らかいので目に触れる確率が高くなることもあるでしょうが、
いずれにせよ「多産地」と言って良いかと思いました。

ZX9-Rさん、ファンタジーでアメージングな世界を体験させてくださいまして
本当に×2おありがとうございました〜(+∀+)!!







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# by motoronron | 2016-01-29 22:44 | 道北 | Comments(10)

『おことわり』

今回の記事に化石はほぼ登場しません(+∀+;)。。。


2015年 11月下旬


Ryoが九州から帰ってきたあくる日。


「どうも雪が降りそうですけれど、今日はどうしますか?」

「もうお昼過ぎちゃったからな~…。ほとんど見れないよね。だから今日は、もとろんの好きな所でイイよ。…ドコでもイイよ(^ ^)。」

「あ~…(+∀+;)。おありがとうございます。では、当別にしましょう」

「え…?もしかして白亜紀ゾーンに行くの?」

「前回は草が鬱蒼としていましたが、今時期なら見通しが良くて幾分楽なんじゃないでしょうか」

「まぁ、イイけど、パッと行ってパッと見てパッパッと帰ってこようね」

「あ~…(+∀+;)。。。」


当別・青山方面へと向かいます。

途中、当別層(鮮新世)が露出している、懐かしい産地に寄ってみました。

ここはウニの化石や大きな巻貝の化石を初めて採取したところです。

橋の上から河床を見るとわずかにノジュールが顔を出しているようです。

「少し見て、ウェーダーを履いたまま白亜紀ゾーンに移動しましょう」

「ん~、小さいノジュールはいっぱいあるけど何にも入ってないね…」

「昔は地層からも沢山化石が出ましたよね。久しぶりですから期待したんですが、残念です」

復路、ようやくタマガイをひとつ見つけました。

「当別層から初めて採取した化石は5mmくらいのタマガイでしたね。あれは、とっても嬉しかったです。だから今でもタマガイに過剰反応してしまうんですよね(笑)」

「あ、ツノガイみっけ」

Ryoが水中からツノガイの先端部分を拾い上げました。

「この辺りでツノガイを見るのは初めてですね。少し上流に望来層(中新世)があるので、そこから流れてきたんでしょう。そういえば、随分前に望来の海岸でタマガイとツリテラを採ったことがありますよね。あれ、もしかすると当別層の化石じゃないかと思っているんです」

「それって不思議?」

「いや、当別層も隣り合わせで露出しているので不思議ではないですが、あそこの当別層は化石が出ないですよね?それに、これまで望来層からはツリテラや大きなタマガイは見たことがないですし」

「そのツリテラって、当別層のガサガサノジュールに入ってた?」

「いえ、地層から直接産出でした。他にも採取したいのですが、あれ以来化石を見ていません」


川から上がると、新しいダムを作る際に捨てられた広い広い畑が枯野となって、ゆっくりと揺れていました。

「ちょっと寒いね…」


目的地である白亜紀ゾーンに向かいます。


青山トンネルを抜け、しばらく進むと赤い誘導棒を持った作業員が立っていました。

その向こうには大型トラック、そしてパトカーが2台…。

慌てて減速しながら通り過ぎると、パワーショベルが路肩から転げ落ち逆さになっていました。

カーブでバランスを崩しトラックから落ちてしまったようです。


「谷底まで落ちていかなくて良かったですが、運転手の方は生きた心地がしなかったでしょうね。いゃ、後のことを考えると、まだドキドキの真っ最中でしょうか(笑)」

「写真撮ったら怒られるかな」

「やめてっΣ(+∀+;)!!!!」

くだらない事を話していて目的地への入口を見落としてしまったようです。

「おかしいですね...戻ってみましょう」


パワーショベル落下地点を通り過ぎました。

「沢を渡りましたね…これではおかしいです。戻りましょう」

作業員や警察官と目を合わせぬ様に逆を向きつつ、

見落とさぬ様ゆっくりとパワーショベル落下地点を通り過ぎました。

「あれ~???おかしいですね、やっぱり過ぎてしまったようです。戻りますね」


パワーショベル落下地点を通り過ぎました。人がどんどん増えています。

先ほどまで、にこやかだった誘導員の方が全く笑っていません…。

「もしかして、作業車のとまっている所が入口なのかも...だったら入れませんよ~」

「でも、あそこは奥があんまりないみたいよ」

「あぁ~...どうしましょう(+∀+;)?また戻ります?」

「今度見つからなかったら今日は諦めて帰ろうね!!」

「それでも、もう一度通過することになるんですけどね…。あ~気まずい!あ~気まずい(+∀+;)!!よりによって、なぜこんな所で落っことすんでしょうか!!」

パワーショベル落下地点を通り過ぎました。。。

沢山の人々の視線が突き刺さりました。


ようやく入口を見つけ、逃げ込む様に入ります。

初冬、日暮れは早く、おまけに曇天、急いで用意をします。

Ryoは先に歩き出し、背の高い草の中へと消えて行きました。

ワタクシは、つるハンマーをブドウの蔓に取られながらRyoを追いかけます。


「夏に来た時よりずっと歩きやすいです。ほら、左手の下の方から川の音が聞こえるでしょう?もうじき砂防ダムが見えてきますよ。その上流に白亜紀ゾーンがあるんです」

寒風の中でも草をかき分けながら歩いていると少し汗ばみました。

「さて、ここからは川を歩きます」

「どれくらい先?」

「途中にもうひとつ砂防ダムがあるはずですが、一番近いゾーンまでそれほど距離はないです」

「なーんか、石はいっぱいあるけど全然化石入ってそうなにないね」

「化石入りのノジュールなんて転がってたら超有名産地じゃないですか(笑)」

「ノジュールから出ないの?」

「化石があったとしても地層にモサモサになって入っている気がします」

「そもそも、ココって何が出る予定なんだっけ?アンモ?貝?」

「たぶん何も出ない予定です(+∀+)!!」

「え~っ!!?」

「もし、出たとしても貝の小さな破片かな、と…。ハッキリ言って今日は生物の痕跡を探しに来た様なものです」

「うわぁ~…」

「時代は普段採取している化石より少し古い白亜紀前期です。北海道は縦に短冊状の地質帯が幾つかあって、西の方から渡島帯、礼文樺戸帯、空知エゾ帯、日高帯、常呂帯、根室帯…と分かれています。いつもワタクシ達が行く白亜紀は空知帯ですね。今日の目的は礼文樺戸帯に含まれる愡富地川(そっちがわ)層です。昔、二番川上流を歩きましたよね、あそこと同じ層ですよ」

「それじゃあ…何にも出ないだろうね…」

「ね~(+∀+;)。。。」

「あ、この辺からちょっと地層が変わってきたね」

「この泥岩層が目的です。もう少しだけ上流に行きましょう」

砂防ダムを越え、しばらく進むと泥岩層の露頭が現れました。

「今日はこの近辺を調べて帰りましょう」

まず崩れ落ちた岩盤を細かく砕きます。

いくら割っても、均質な泥岩の中には何も見えません。

「あ、ほらほら見てみて!!」

露頭に登っていたRyoが声をあげました。何か出たのかと慌てて駆け寄ると、

岩の隙間に無数のカメムシがびっしり集まって越冬していました。

「キラキラですっごい綺麗よ~」

「そうですね…緑色でキラキラですね…(+∀+;)」

「あ、やっぱり、くさ〜い(笑)」

「あんまりイジメないであげてくださいね。ハンマーでつついていると潰しちゃいますよ...。それより、さっきからパラパラとワタクシにカメムシが降ってきているのですが(+∀+;)」


その後、二人黙々と掘ったり割ったり…約2時間。

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「やっぱり何も出てこないですね...。さすがにワタクシも疲れちゃいました。今日はここまでにしましょう。見つかったのはキラキラのカメムシとハムシだけですか~。Ryoさんも寒くなってきたでしょう、もう帰りましょう…って、Ryoさん、いなーーーい(+∀+;)!!」


Ryoは先に歩き始め、すでに砂防を降りようとしていました。


「ここ、気持ちの良い川なんだけど、全然化石がないのは辛いな~」

「ですよね~、あ、当別川との合流からずっと遡れば化石は沢山出ますよ」

「下からここまで歩いてくるわけ?」

「どんどん地層も変わって、出る化石も変わって楽しそうじゃないですか~」

「でも、結局、このゾーンからは化石が出ないんでしょ?」

「まー、そうですね…。でも、来年も来ますよ~っ(+∀+)!!」

「がんばって~」


背の高い木々に覆われた暗い林道を抜け、

今にも雪を降らしそうな黒く分厚い雲の下、家路につきました。











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# by motoronron | 2016-01-28 21:07 | 当別 | Comments(14)
2015年 11月下旬

前回の記事で紹介したハウエリセラスです。
長径 90mm
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丸い石の端に寄って入っていました。
裏側はコザコザしていて、まだ何か入っていそうです。
眺めていると、こんなものが目にとまりました。
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「あ、このモチャッとしたカンジはっ(+∀+;)!!! みっけましたよ〜」
ちょっと、エアチーでチーチーすると現れました。
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モチャッとしたのは、歯根だったのです。
小さい上、破損しているのが残念ですが... 一応、サメの歯をゲッチョしました。
10mm
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# by motoronron | 2016-01-27 20:11 | 小平 | Comments(12)
2015年 11月下旬

昨日の記事と同じ小平の川にやってきました。
夏に汗だくで辛い思いをして歩いた川は凍り始め、草はすっかり枯れて見通しが良くなりました。
霜に覆われ硬くなった岸を歩き、バリバリと音を立てながら流れを歩きます。
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「もうシーズン終盤ですから、あまり沢山の化石はないかもしれませんね(+∀+)」
「この川には随分通ったけど、今年はこれが最後だね」
「来る度に何か採れて楽しい川でしたね。横沢も全部歩けたので全貌がわかってきました」
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大量ではありませんが思ったよりもノジュールがあり、飽きることなく川を下ってゆきます。
「あ〜....半端なテキサが...」
「結構大きいのにもったいないな〜」
「それにしても、これまで、こんなにテキサを見る沢はなかったですね」
「経験不足だからじゃない」
「それは全く否定できませんが〜...(+∀+;)」
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川岸の泥岩層からノジュールを抜いた穴の奥に無数の化石が直接入っていました。
「採取は難しいですが、こういった化石は面白いですね」
「ノジュールとぴったりくっついてるのに、ノジュールになるのとならないのがあるんだね」
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「ほらほら!! つららがいっぱいあるよ!」
Ryoは面白がってハンマーで端から折ります。
落ちたつららは、ゆらゆらと順に流れて行きました。
「やっぱり、ワタクシは汗をかかない、この季節の巡検が一番好きです」
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ワタクシが小割りしている間にRyoは一人で横沢に入って行きました。
「ノジュールどんどん置いてくからね〜っ! 割っておいてよ〜!」ヤブの向こうから声がします。
「了解で〜す(+∀+)」
ゆっくり追って歩くと、所々、ノジュールがケルン状に積んであったり、
川の中にイタドリが突き刺さっていたり、ササが並べられていたり目印がありました。
Ryoは今回初めて自分専用のツルハンマーを持ってきたのですが、
まだ、うまく使うことが出来ず、殆ど丸いまま置いてありました。

「おぉ、結構良いノジュールがあるじゃないですか...」
ワタクシは遠慮なく片っ端から割って行きます。
綺麗なゴードリセラスとハウエリセラスが出てきました。
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この川はゴードリセラスが多い印象です。
意外なことに、どこでも多産するダメシテスはあまり見ません。

川縁で凍っていたテトラゴニテス
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「おや、クマの足跡ですよ。前脚の幅からすると割と大きいですね」
「この川では珍しいよね」
「まだ餌を探して歩き回っているんですね」
「何食べてんのかな?食べ物なんて全然無さそうだけど...」
「さて、暗くなってきましたし、リュックも重くなりました。帰りましょう」
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前述の様に、あまりテキサを採ったことのないワタクシたちでしたが、
この川に通う様になって、破片だけならば、よく見かける種となりました。
今回、ワタクシが拾ったコザコザノジュールからもテキサが出てきました。
風化した殻は脆く飛び散り、そうでない部分は分離が悪く
ベテランの方々の標本の様に美しく仕上げるのは無理でしたが、
それでも、Ryoさんは長い時間をかけ、根気よく作業を続け完成させました

長径 60mm
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# by motoronron | 2016-01-26 19:48 | 小平 | Comments(17)
2015年 8月中旬

Vickyさん親子とご一緒した小平の沢にハンマーとツルハシを置き忘れてしまい、2日後、回収に向かいました。
ハンマーはすぐに見つかり、せっかく来たのだからと少し沢を歩くことにしました。
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豪雨の後でしたが、水量はすっかり元通り。石は随分と動いたように見えましたが、
泥を被ってしまったところも多く、残念ながら石原ばかりではありませんでした。
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あまり歩いていない横沢を上ってゆくと、バスケットボール大の亀甲石がありました。
どうせ何も入っていないだろうと思い、力一杯割ると...
大きなメヌイテスが粉々に砕け散り、思わず叫んでしまいました。
脈が入っている上、変形著しく、ものにはならないだろうと諦めました。
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ワタクシは普通種や小物を中心に集めリュックはずっしり。
Ryoは調子が悪いのか「無いっ!ないっ!!ゼンゼンナイッ!!」と不平を漏らします。

気温も湿度も高い日で、影の多い細い沢でも汗だくになってしまいました。
しゃがみこんで石を小割りしているRyoを追い越し、流れが細くなり、じき進めなくなるかな
というところで擦れたパキを見つけ、一巻き外すと美しい白殻が出てきました。
良いものかはわかりませんが、とりあえず持ち帰ることにしました。
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リュックには入りきらず、背負子に直接乗せ、重さに泣きながら歩きました。
道路までの斜面は本当に厳しく、途中何度も休みながら、
喘ぎつつ登り切り、道路に上がってしばらく倒れていました。

手前に写っているのは、上がる直前に見つけてしまった大きな鹿の角です。
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さて「なにも無かった!!なにも採れなかった!!」と文句を言っていたRyoさんですが、
実は、ワタクシがメヌイテスバラバラにした直後、やはりメヌイテスを採っていたのです。
ワタクシは知っていたのですが、本人は全く気づいていなかったそうです(笑)。

化石自体、擦れていたり変形していたりで最高の状態とは言えません。
(写真の写っていない部分が大きくスレてしまっています)
Ryoは初めてのメヌイテスクリーニングで苦労したようです。
何度も突起が飛んだり、ズレて脆くなった殻がパラパラと崩れたり...。
泣かされながらも頑張りました。 こうして、我が家の化石棚に初めてメヌイテスが並びました。

メヌイテス・ジャポニクス Menuites japonicus
サイズ 85mm
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# by motoronron | 2016-01-25 21:10 | 小平 | Comments(12)
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# by motoronron | 2016-01-07 00:47 | その他 | Comments(22)
拙ブログ...今日で3周年を迎えます(+∀+)。。。

"たかが3年"ですが、今こうして、この記事を書けるのは皆様のおかげです。
始めた頃の記事を読むと、如何に自分が無知であったか、
そして、化石への興味が未だ変わらぬ事に驚きます。
あやふやとは言え多少知識もつきました。
殆ど全て皆様が直接あるいはブログを通して教えて下さった事です。
わずかの間にとても多くの経験が出来ました。
皆様が私達だけでは行けないところへ連れて行って下さったからです。

何事もマイペースでしか出来ワタクシは、こうして行きつ戻りつ...少しずつ成長するのだと思います。
今、見せられて何だか分からない化石、重要さに気付けない化石、理解出来ない論理、新しい発見...
それらが星の数程ある事を幸せに思います。
これまでの7年間、只々、楽しく面白くエキサイティングだった日々が、この先も続くと約束されているのですから。

本当にありがとうございました(+∀+)。

そして、いつどんな時でも一緒に楽しんでくれるRyoさんに誰よりも感謝です。
あ、あと...いつもお留守番してくれている、ネコのプンさんもね。

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# by motoronron | 2015-08-08 21:36 | その他 | Comments(38)

2014年 11月下旬


「さて…(+∀+)。雪中巡検が続いていますが…今日は当別に行きましょう」

「どこ行くの?」

「イッチバン川です。上流から前回終了地点まで下りましょう」

「まぁ…イイけど。あそこ石が硬すぎるんだよね~」

「確かに硬いですが(+∀+;)。下見ということで気楽に歩きましょう」


初冬のベタつく雪が降りしきる中、当別の北部、青山地区に向かいました。

お昼過ぎ、イッチバン川沿いの月形へと抜ける道の入口に到着。

「ん~…全然、除雪が入ってませんね…」

「タイヤの跡はあるよ」

「幅からするとトラックですね。一応、入ってみますか」


水を含んだ雪にハンドルをとられ、蛇行しながら坂道を登って行きます。

「本当はもう少し上まで行きたかったのですが、ちょっと雪が深すぎますね…(+∀+;)今日はここからにしましょう」

バンパーの前には押し除けた雪が山になっていました。まるで除雪機です。


雪を漕ぎ川へ近付きます。落差のある所が多く、

それ避けて随分遠回りをしましたが、なんとか川に降りる事が出来ました。

「はぁ…もう疲れちゃった…」

「ワタクシも汗だくです。あ、ここは層が綺麗に出ていて良いですね。何層か判ればいいのですが…今日は下流を見るので、宿題としましょう」

ずっと川の中を歩きたいのですが、度々深みが現れ巻かなければなりません。

夏場では登れない斜面でも雪があると足場を作れるので越えて行けます。


「Ryoさん、上の方にノジュールがくっついてますよ」

「ホントだ~…やっぱり大きいね。何が入っているのかな?」

「たぶん、巻貝かウニじゃないでしょうか?クジラの骨かもしれません。空っぽの可能性もありますけどね(笑)」

「あんなのアタシ割れないよ」

「きっと、ワタクシも数個割ったら体力の限界です」

「この川大きいノジュールばっかりなんだもんな~」

「Ryoさんはお手頃サイズを探して下さいね。痕跡でも良いです。とりあえず何が出るか知りたいのです。 それにしても本当に大きいのばかりゴロゴロしていますね…(+∀+;)」

「好きなの割ってイイよ」

「えぇ...まぁ...気が向いたら…」


しばらくは何も見当たりませんでしたが、Ryoが巻貝の覗くノジュールを見つけてきました。

ワタクシはあまりにも採るものがないので、とうとう大ノジュールを割る事にしました。

普段行く白亜紀産地では考えられないほど硬く、ツルハンマーでは歯が立ちません。

格闘の末、ようやく端が欠けましたが、ここまででワタクシは汗だく。

コートを脱ぎ…フリースのジッパーを下し…最後はTシャツ1枚になって

ノジュールを叩き続けました。濡れた腕からは湯気が立ち上ります。

にぶい音がして、やっとヒビが入りました。ツルを抉じ入れると関節した脊椎が現れました。

「Ryoさ~ん(+∀+;)!!カッコイイのが出てきましたよ~」

Ryoは俯き石を探しながら緩慢な足取りでやって来ました。

「うわ...Tシャツだし。汗だくだし...」

「だって暑すぎたんですもの...。これ見て下さい」

「おぉ~、背骨だ。ちょっと短いけど、これはカッコイイね」

「割れ方がイマイチでしたが、一応、持って帰りましょう。径は2cm程ですね」

「bokugenさんみたく、骨を全部出して並べてみたら」

「それ、ワタクシにはムリです(+∀+;)。でも、接着してクリーニング出来たらそれなりに良い標本になるでしょう」


この後は流れが厳しく、おまけに滝まで現れ前進するのがやっとで採取どころではありませんでした。

「Ryoさ~ん!!そこから足場が無いので緑の笹だけ掴んで登って来て下さい。滝壺に落っこちないでくださいよ。冷たいですよ~」

「靴の裏に雪がこびりついてて…笹に乗ると滑るんだよね」

「頑張って〜! もう少し上がるとツルハシを刺してあるので柄を掴んで下さい…」

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太陽は緑がかった鈍色の厚い雲に隠れ、気温は下がり雪は激しくなりましたが

二人とも汗だくになって笹薮を漕ぎます。

時折、葉の上に積もった雪の塊りが顔に当たってくるのが不快です。


ちょっと休みましょう。ワタクシ足がつりそうです」

「疲れたね~…。コーヒー飲む?」

「頂きます...。ノジュールは見えているのですが、こう深いとどうにも難しいですね」

喘ぎ続けたため口の中はすっかり冷え、熱いコーヒーを口に含んでも何も感じず、

しばらくして遠くの方から温もりが沁みてきました。

ワタクシは雪の上に寝転がり、端から端まで同じ色になって距離感の掴めない空を

ぼんやり見ながら「離宮鼠とはこんな色だったかしらん...」などと考えていました。


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「綿帽子を被ったノジュールは温かそうですし、川に浸かっているノジュールはなんだか気持ち良さそうですね」

「そうだね。温泉に入ってる感じ?」

「そんな風ですよね(笑)。では、ワタクシは深くなっている所の壁を見てきますので、Ryoさん待ってて下さいね」

腰まで流れに浸かり一歩ずつ慎重に進みます。

壁にウニと貝化石の破片を幾つか見つけました。やはり、この辺りでもウニが出るのです。

しかし、どれもペシャンコになっていて、かつて当別川で見た様に崩れながらも形を保っているものは無い様でした。


こちらも、白い貝化石の破片がチラホラ見えます。

壁に嵌ったノジュールも気になりますが、どうすることも出来ないので戻ります。



「ここから上がる予定なのですが...出来ればちょっと下流を見たいのです…」

「イイよ、ついでだから見て来ようよ」

夏に比べ水かさが増しているため川は歩けず、またしても藪漕ぎです。

ワタクシは内心「言うんじゃなかった...」と後悔です。

行けども降りられる場所が見当たらず、結局、葦を束にして掴み、無理矢理川へ降りました。


「この辺りの河床の泥岩が気になっていたのですよね~」


ツルハシで少し掘ってみると、白い破片が混ざりはじめました。

「二枚貝だね。殻の感じはマコマかな…」

「なるほど...もう少し掘ってみますね」

「あっ!!」

「あっ(+∀+;)!!!こ、これは…まさかのオオハネガイでしょうか?」

「きっと、そうだよ! この殻の感じ覚えてるもん」

「そうか...こっちに繋がっていたんですね...残念、殆どスレてて一部しか残っていません」


もう少し掘ると、またしてもオオハネガイが。

「もしかして密集してるんでしょうか(+∀+;)!?」


ワタクシ達がやたらオオハネガイで盛り上がっているのは、

何年も通った当別川でもオオハネガイは殆ど見かけなかったからです。

微妙な状態のものが2つとわずかの破片のみ。ワタクシ達にとって珍しい貝のひとつなのです。


まだあるかと、しばらく掘っていましたが、さすがに三匹目のドジョウは現れませんでした。

掘り起こした土を細かく砕き、貝化石の破片をひとつずつ確認していると見慣れないものが。

「この殻の感じ、腕足類ではないでしょうか(+∀+;)?」

またまたワタクシたち大興奮!

当別では更新世の材木沢層でしか腕足類を見ていません。

この泥岩が何層か正確には判りませんが場所と地質から須部都(すべつ)層かもしれません。

いずれにせよ、当別の中新世では初めての腕足類です。


「満足しました…(+∀+)。イッチバン川の本格採取がますます楽しみになってきましたよ」

「沢山じゃないけど、収穫があって良かったね」


イッチバン川を後にすると雪は大粒に変わりました。

ヘッドライトの光は無数の雪を照らし円筒状に真っ直ぐ遠くまで伸びます。

ワタクシ達はじんわりとした幸せと充足感を胸に、

今日出会った化石のことや、来年の夏のことを話したのでした。










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# by motoronron | 2015-07-22 23:59 | 当別 | Comments(23)