岩見沢・栗沢「日本で二番目に多い苗字の沢」
2009年 12月上旬
化石採集をはじめて1年とちょっと。
車窓の若葉マークの吸盤跡も少し薄れてきていました。
ワタクシたちは、望来と当別をホームグラウンドとしつつも、少しずつテリトリーを広げていました。
道内で化石採取をされる多くの方の書架に並んでいると思われる、
北海道大学図書刊行会の「○○の自然を歩く」シリーズをパラパラとめくり
新しい産地を探していると、栗沢町の化石に目が止まりました。
丁度、連日のハードな化石採集に疲れて来ていたので、比較的近場のココに決めました。
「Ryoさん、明日の予定が決まりました。栗沢の「日本で二番目に多い苗字の沢」です(+∀+;)」
「何が出るの?」
「ツリテラ、タマガイ、タカハシホタテ、ホタテ、フミガイ、ウバトリガイ、ウバガイ、ホッキガイ等々...です。鮮新世の清真布層(きよまっぷそう)とあります」
「新しい化石なんだ。...なんとなく美味しそうな貝が多いね(笑)」
方向オンチなワタクシは念入りに現地までの経路をしっかり調べ、
進路やメモ等を記入した地図をプリントアウトしました。
朝から曇り空、時折、雪がちらつく寒い日でした。
岩見沢から栗山へ向かって国道234号線を南下。左折して道々817号線へ入ります。
本には500m程進むと右手に露頭が見えるとありましたが...。
わからないまま随分通り過ぎてしまいました。
「ね〜、露頭なんて無かったよ〜」
「ホントですね...?なにせ昔の本ですからね〜....」
「この川、本当に佐藤の沢なの?」
「それは日本で一番多い苗字の沢(+∀+;)!!ココは日本で二番目に多い苗字の沢です」
何度も往復し、地形的にあの辺しか考えられないという場所へ行ってみることにしました。
この付近は空き地が多いのですが民家や畑や工場などが点々とあり、
車の置き場所に悩みます。そして私道を通らないと川へ近づけません。
どうにか駐車し川へ。小さな川はやや深い所を流れ、石垣の様な護岸がされていました。
苔むした石は滑りやすく、足がかりも無く川に降りるのは一苦労です。 その後も、上がれそうなところを探して、凍った川を右往左往。
雑木を縫い背の高い枯草や笹をかき分け少しずつ進みます。
草に埋もれて分かりませんでしたが、山の裏側からと思われる不法投棄が多く見られました。
↓この写真はちょっと拡大します
しばらくして、露頭が見えてきました。高い場所にあり傾斜がきついのでワタクシだけ登ってみます。 枯れ草を掴み、チゼルハンマーを打ち付けながらようやく登りきると、
白くサラサラとした細かな砂が下に溜まっていました。露頭を掘ってみたり、
這いつくばって足元を探しましたが、殻の破片ひとつ見つける事が出来ませんでした。 「Ryoさ〜ん、ダメでした〜」
「全然ないの〜?」
「全くありません...」
「きっと、下の方の土がたまっているあたりにあったんだね」
「そうですね。もしかすると露出している辺りでなく、すこし横のなのかもしれませんが、こう草や木が生えてしまうと、余程大きな崩落があるか、重機で掘らない限り出てはこないでしょうね...。本が出版された20年以上前には化石が露出し溢れてたのでしょうね...」
「あ〜あ...残念だな〜。ホタテ欲しかったな〜」
ワタクシたちの数少ない「ボウズ」の産地となってしまいました。
「Ryoさん...ご心配なく(+∀+)!!こんな事もあろうかと、もうひとつ産地を調べて来てありますよ」
「どこどこ〜!!??」
「近くなんです。美流渡(みると)に行く途中の朝日という所にある崖です」
「ホタテでる?」
「ホタテは出ませんが、ウニやタマガイなんかが沢山出るそうですよ(+∀+)!」
「ウニ!? タマガイ!? そこ行こうよ!! 何でそっちからにしないかな〜」
「......(+∀+;)。。。」
斜面を降りる途中、格好の良い木をみつけ、二人で木登りをしました。
「遠くまで見えるよ〜。気持ちイイな〜」
「Ryoさん、次、ワタクシにも登らせて〜(+∀+)」
さて...「朝日の崖」ここは、その後、毎春の定番となります。
参考地質図 5万分の1「夕張」
化石採集をはじめて1年とちょっと。
車窓の若葉マークの吸盤跡も少し薄れてきていました。
ワタクシたちは、望来と当別をホームグラウンドとしつつも、少しずつテリトリーを広げていました。
道内で化石採取をされる多くの方の書架に並んでいると思われる、
北海道大学図書刊行会の「○○の自然を歩く」シリーズをパラパラとめくり
新しい産地を探していると、栗沢町の化石に目が止まりました。
丁度、連日のハードな化石採集に疲れて来ていたので、比較的近場のココに決めました。
「Ryoさん、明日の予定が決まりました。栗沢の「日本で二番目に多い苗字の沢」です(+∀+;)」
「何が出るの?」
「ツリテラ、タマガイ、タカハシホタテ、ホタテ、フミガイ、ウバトリガイ、ウバガイ、ホッキガイ等々...です。鮮新世の清真布層(きよまっぷそう)とあります」
「新しい化石なんだ。...なんとなく美味しそうな貝が多いね(笑)」
方向オンチなワタクシは念入りに現地までの経路をしっかり調べ、
進路やメモ等を記入した地図をプリントアウトしました。
朝から曇り空、時折、雪がちらつく寒い日でした。
岩見沢から栗山へ向かって国道234号線を南下。左折して道々817号線へ入ります。
本には500m程進むと右手に露頭が見えるとありましたが...。
わからないまま随分通り過ぎてしまいました。
「ね〜、露頭なんて無かったよ〜」
「ホントですね...?なにせ昔の本ですからね〜....」
「この川、本当に佐藤の沢なの?」
「それは日本で一番多い苗字の沢(+∀+;)!!ココは日本で二番目に多い苗字の沢です」
何度も往復し、地形的にあの辺しか考えられないという場所へ行ってみることにしました。
この付近は空き地が多いのですが民家や畑や工場などが点々とあり、
車の置き場所に悩みます。そして私道を通らないと川へ近づけません。
どうにか駐車し川へ。小さな川はやや深い所を流れ、石垣の様な護岸がされていました。
苔むした石は滑りやすく、足がかりも無く川に降りるのは一苦労です。
雑木を縫い背の高い枯草や笹をかき分け少しずつ進みます。
草に埋もれて分かりませんでしたが、山の裏側からと思われる不法投棄が多く見られました。
↓この写真はちょっと拡大します
しばらくして、露頭が見えてきました。高い場所にあり傾斜がきついのでワタクシだけ登ってみます。
白くサラサラとした細かな砂が下に溜まっていました。露頭を掘ってみたり、
這いつくばって足元を探しましたが、殻の破片ひとつ見つける事が出来ませんでした。
「全然ないの〜?」
「全くありません...」
「きっと、下の方の土がたまっているあたりにあったんだね」
「そうですね。もしかすると露出している辺りでなく、すこし横のなのかもしれませんが、こう草や木が生えてしまうと、余程大きな崩落があるか、重機で掘らない限り出てはこないでしょうね...。本が出版された20年以上前には化石が露出し溢れてたのでしょうね...」
「あ〜あ...残念だな〜。ホタテ欲しかったな〜」
ワタクシたちの数少ない「ボウズ」の産地となってしまいました。
「Ryoさん...ご心配なく(+∀+)!!こんな事もあろうかと、もうひとつ産地を調べて来てありますよ」
「どこどこ〜!!??」
「近くなんです。美流渡(みると)に行く途中の朝日という所にある崖です」
「ホタテでる?」
「ホタテは出ませんが、ウニやタマガイなんかが沢山出るそうですよ(+∀+)!」
「ウニ!? タマガイ!? そこ行こうよ!! 何でそっちからにしないかな〜」
「......(+∀+;)。。。」
斜面を降りる途中、格好の良い木をみつけ、二人で木登りをしました。
「遠くまで見えるよ〜。気持ちイイな〜」
「Ryoさん、次、ワタクシにも登らせて〜(+∀+)」
さて...「朝日の崖」ここは、その後、毎春の定番となります。
参考地質図 5万分の1「夕張」
by motoronron
| 2013-02-12 22:58
| 岩見沢
|
Comments(8)
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アルビアン
at 2013-02-13 10:48
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こんにちは(^○^)、レアな地域をアタックされましたね~ 私は、現地の化石調査に同行した経験があります。しかし、化石の地層の露出が少なく、近場の地域も観察、川底に斜めに横切る地層を調べました、保存が悪く、少し大きくえぐり、そのまま採集しました、なかなか、皆さん読まれる本、役にはたちますが、最新版も欲しいですね、しかし、もとろんさんが色々アタックされてますから、状況が解りました、美流渡は良いですね~(^○^)
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P
at 2013-02-13 17:24
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fossil1129 at 2013-02-13 20:19
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もとろん
at 2013-02-13 21:56
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アルビアンさん、どもどもで〜す(+∀+)!!
な〜んにも無くてビツクリ峠でしたよ〜。やっぱりアルビアンさんは専門的にチェックされた産地なのですね(+∀+)アルビアンさんが行かれた頃でダメだったのでしたら、ワタクシたちの時に何も無いのは当然でした...。本の改訂出版は難しいのでしょうけれど、こんな風にネットで最新情報を発信出来たらと思います。
な〜んにも無くてビツクリ峠でしたよ〜。やっぱりアルビアンさんは専門的にチェックされた産地なのですね(+∀+)アルビアンさんが行かれた頃でダメだったのでしたら、ワタクシたちの時に何も無いのは当然でした...。本の改訂出版は難しいのでしょうけれど、こんな風にネットで最新情報を発信出来たらと思います。
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もとろん
at 2013-02-13 22:09
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Pさん、おこんばんは〜(+∀+)!!
Pさん程の方でもボウズの時ってあるのですか〜。それとも、ねらう獲物のグレードが高いからでしょか?ワタクシたちは皆様が置いて来てしまう様なモノまで持って来てしまうので、ボウズは少ないです〜(+∀+;)。キノコに山菜...イイですね。雪が大好きなワタクシですが、はやくシーズンこないかな〜って思ってしまいます。
Pさん程の方でもボウズの時ってあるのですか〜。それとも、ねらう獲物のグレードが高いからでしょか?ワタクシたちは皆様が置いて来てしまう様なモノまで持って来てしまうので、ボウズは少ないです〜(+∀+;)。キノコに山菜...イイですね。雪が大好きなワタクシですが、はやくシーズンこないかな〜って思ってしまいます。
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もとろん
at 2013-02-13 22:13
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fossil1129さん、どっもで〜す(+∀+)うもも。
朝日の崖、とうとう記事にするです〜。ワタクシたちのモットーは「絶対にボウズで帰らない」です(笑)何も採れないとテンション上がらなくって疲れちゃいますし、何よりRyoさんの御機嫌が悪くなります...(+∀+;)。これはマズイ。でも、採れても採れなくっても新地開拓はいつもワクワクします。
朝日の崖、とうとう記事にするです〜。ワタクシたちのモットーは「絶対にボウズで帰らない」です(笑)何も採れないとテンション上がらなくって疲れちゃいますし、何よりRyoさんの御機嫌が悪くなります...(+∀+;)。これはマズイ。でも、採れても採れなくっても新地開拓はいつもワクワクします。
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はにわ
at 2013-02-14 15:53
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昔の本にでてる産地情報は現在採集できません、や、雑草が生い茂り露頭確認すらできない場所が多いです
ザクザク採集できるみたいに書いてるから現地行ってがっかりすること多いですね
ボウズの日はあ~あ~とため息ついてます、そして疲労感だけが残るのです
ザクザク採集できるみたいに書いてるから現地行ってがっかりすること多いですね
ボウズの日はあ~あ~とため息ついてます、そして疲労感だけが残るのです
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もとろん
at 2013-02-14 19:02
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はにわさん、どっもで〜す(+∀+)!!!kobachiwa
そ〜なのです...。古い本屋、地質図には何度も泣かされています〜。皆様、同じ経験がおありなのですね〜(笑)。拙宅すぐそばの産地も消滅していたり、大きな建物が建っていたりして、行ってみてズコーでした(+∀+;)。これからも、出来る限り最新情報を提供したいと思うです〜。
そ〜なのです...。古い本屋、地質図には何度も泣かされています〜。皆様、同じ経験がおありなのですね〜(笑)。拙宅すぐそばの産地も消滅していたり、大きな建物が建っていたりして、行ってみてズコーでした(+∀+;)。これからも、出来る限り最新情報を提供したいと思うです〜。