カテゴリ:夕張( 26 )

2017年9月上旬
apogon2さんから「もとろんさん、アカント採りにいこう!!」と、お声をかけていただき
Ryoさんと3人で夕張へお出かけしました。
長い橋を渡り、長い山道をゴトゴト進みます。路面状態が悪いですが、どこも似たようなもの、全く気にせず走っていました…が。なんとなく…あやしげな振動。
「うぅ、これはパンクしちゃったかもです…(+∀+;)Ryoさん、窓から見てもらえますか?」
「あー、してるしてる。もう、完全にぺっちゃんこだよ」
「はぁ(涙)。坂道では交換難しいので、このまま少し移動しま~す」
ゴトゴトガコガコ…ガッ!!ゴトゴトガッ!!ガタゴト…。
Jafgon2さんにサポートしていただき、速やかにタイヤ交換完了。
「ご面倒おかけしました…。では、あらためまして、出発で~す(+∀+;)」
これ以上パンクさせるわけにはいきませんから、さすがに慎重に進みます。
かぬょにょべつ川につきました。
ここは、かつて、apogon2さんとK師匠様さんが連れ立って歩かれ、嬉しい楽しい思い出がいっぱいの産地だそうです。
下流の優良ゾーンはシューパロダムに飲まれてしまいましたが、まだ、川幅は広く、河原もあり、岩盤の上を清冽な水が流れていきます。深みには魚影もチラチラ。
「あ、おっきな魚がいたよ!!」Ryoさんは狩猟本能を刺激されたようです。
探査開始。apogon2さんは、いつものように丹念に石をチェックします。
「さすがに、この時期は割り跡が多いね~」
「早い時期から皆さん歩いているんでしょうね」
3人は、川を左に右に…「カニ歩き」です。
「おっ!」apogon2さんが、何か発見したようです。
気になって、対岸からザバザバと飛沫をあげ急行します。
「これ、アカントじゃない?」
「ホントだ~(+∀+)!!ユーバリセラスでしょうか?さっすが〜です!」
アカントゾーンに入ったのかも、と、ワタクシ達のヤル気も少しUPします。

しばらくして、ワタクシも大きめの破片を見つけました。
その直後、岸辺の岩盤に直接入っていたユーバリセラスをひとつ、近くからもうひとつ掘り出しました。
いずれも、保存状態は全く良くありませんが、地層から直接採取出来たことに満足です。
「こっちも、なんかある~」Ryoさんが呼んでいます。
「おぉ、これはイイ感じのプゾシアですね」
「ここの石硬いから割って。アタシ、先行ってるから」
「了解ですっ!!」
カンカンカーン!!!バシィッッ!!
「ぐぁっ….!!(+∀+;)イイ感じにまっぷたつ…。Ryoさ~ん!! すいません。小さくしすぎました~」
「もー、なにしてんのよ~!!」

ぱったりと石が出なくなりました。セノマゾーンに近づいたからでしょうか。
apogon2さんも、上流から戻ってきました。「そろそろ、下がろっか」
「では、次はぷらてぃな川へ参りましょう(+∀+)」
橋のたもとに車を駐め、準備をすませて川へ降りようとした時。
apogon2さんが、ご自分の車のタイヤをツンツンして「ん~…?パンクしたかも」
「えっ!!!まじんこですか(+∀+;)。。。」
「たしかに、少し潰れ気味かも….」
「ま、修理は戻ってきてからでいいでしょ(^ ^)。行こ行こ」
ぷらてぃな川は、かにょにょべつ川より、さらに流れが美しく…そして、石がありません。
割り跡すら少なめで、口々に「綺麗でいい川なんだけどね~」と言いながら歩きます。
あまりに目ぼしい石がないため、apogon2さんとRyoさんは、どんどん先へ行ってしまいます。
ワタクシは露頭に円盤状のノジュールが顔を出しているのが気になったので、
露頭を掘りながら二人が戻るのを待つことにしました。
足がかりのないツルンとした露頭は登りにくく、足場を作って少しずつ上がります。
やっと、ひとつ抜けました。
なんとも言えない状態です…。泥玉(無化石ノジュール)にもアンモにも見えます。
端を少しハンマーでつついてみると、表面が薄く剥離し、その下に縫合線が見え…る様な、見えない様な。
川の水でゴシゴシ洗うと、不明瞭ですが、確かに縫合線でした。
(キャー!! この、薄くて、ぬんめりした感じは!!! アレですよ!!アレ(+∀+)!! …ほら、アレ…。そうアレ…(+∀+;)。。。フォルベシセラス!! 違う…あれはセノマだしシマシマしてるし根本的に違う。…あっれ~、思い出せない。図鑑で、こーゆーアンモはかわいいな~と思って見てたはずなのに...(+∀+;)??たしかヴァスコ系のほらアレですよアレ…)
センパクすぎる知識故、見当違いの名前ばかり去来します。
だいぶたってから「ネ、ネオプチキテス!? キターーーー!!閃きました!! そうだ、そんなカンジだった!!」
これは思わぬ成果と発見…。ということは、この露頭から覗く、円盤状のものはネオプチさんなのですか?ウヒョウヒョ…(+∀+)
頑張って、見えているものは全て抜きましたが、結局、泥玉のみ。
どれも、とてもよく似た大きさと形状なのです。もし、ワタクシが最初に手にしたのが泥玉の方だったら….。
きっと、それ以上は割り続けることなく、ネオプチキテスとも出会わなかったはずです。
遠くにapogon2さんとRyoさんの姿が見えてきました。
喜びと充実感でお迎えにあがります。
「上は何にもなかったよ~。もとろんさんは?」
「ふふふ…。下の露頭でネオプチキテスみたいの採りましたよ~(+∀+)!!」
「ネオプチキテス…どんなだっけ」apogon2さん
「わからん。知らん。そんなアンモ聞いたこともない」とRyoさん。
「......(+∀+;)。。。」
「じゃーん!!コレです!!」と、露頭の下で干しておいた現物をお見せしても、
あまりの地味さと保存の悪さに、反応すこぶる悪し。
Ryoさんは「これは泥玉だ!!」と断言。
「ちょっΣ(+∀+;)!! 縫合線も見えてるんですってば~。あれ、あれれ。どこだっけ?」
乾いて、よくわからなくなってしまいました。
「さ、帰りましょうか〜(^ ^)」
お二人の反応に、急に不安になるワタクシなのでした。
(ネオプチキテスであってるのだろうか?やっぱりホントは泥玉なのかしらん...?もーよーわからん)

果たして、apogon2さんのお車のタイヤはペッチャンコ。
apogon2さんは手際よく修理を済ませ、スペアタイヤをはいた2台はソロソロヨロヨロと山から脱出したのでした。
パーキングで、どこに穴が開いたのか調べてみると、
内側サイドに指が3本入るほどの大きな裂け目がありました。
岩見沢のショップに寄ると、一瞥して「修理無理!! 交換」。
「ひ~!! ビンボーなので、超激安タイヤでおなしゃすっ(+∀+;)!!もぅ丸くて黒っぽいのなら何でもイイです!」
apogon2さんはショップで修理を依頼したところ、同じタイヤ無いから~と、左右同時交換する破目に(涙)。高級タイヤ様のお値段を伺ってズンドコ引きしました…。
そんな手痛いトラブルに見舞われたというのに、apogon2さんからは、即リベンジ採取のお誘いがっ(+∀+;)!? キアイハイッテルゥー!!
ネオプチキテス・セファロタス(おそらくきっとたぶん)
Neoptychites cephalotus




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ダイスキノ川を過ぎ、山を越え7km。スキスキノ川上流に出ます。
一昨年まではダイスキノ川上流部で伐採作業をしていたため
絶えず重機が往来し林道の傷みが甚だ激しく、ワタクシの車では全く奥へ進めませんでした。
昨春、どうにか走れる程度の補修が入り、憧れだった未知の産地へ行く事が出来ました。
そこは、すっかり化石が少なくなってしまったダイスキノ川に代わる新天地でした。
ノジュールもそこそこあり、林道が並走し、大きな砂防ダムはひとつだけ。
ぬるい採取が専門のワタクシ達にとって理想的な川なのですが…。
とある事情があり、下流へ行けずにいました。
いつものスタート地点の大きな露頭。昨年、1m近いプゾシアが嵌っていました。

6月上旬
なんと運の良い事か!! 未体験ゾーンへ進む事が出来たのです。
「なるほど~…こんな感じだったんですね(+∀+)」
「これじゃ気軽に入れないね~」
「道は酷いですが、なんとか進めそうです。行けるところまで進みましょう」
「昔の林道まで行けるかな?」
「…たぶん無理だと思います。シューパロダムは3月頃から試験湛水をしていて、今は満水位まで上がっているので標高300m位まで水没していると思います」
「じゃ、全然ダメ?」
「旧林道は270~280mだったので完全に水没ですね。それどころか、今向かっている手前の横沢すら下流は水没しているかもしれません」
「昔の林道を通れたら最高だったのにね」
「一度見てみたかったですよね~。ずっと奥まで行きたかったです」
「絶対に行けないとなると”イイもの”が沢山あった様な気がすんだよね(笑)」
「ホントですね(笑)アクセスしにくい場所でしたから、あまり人も入っていなかったと思います。何より広大でした。時代もコニアシ、チューロ、セノマ、そして上ではサントニもあったんです」
「あ~!! 残念だな~。水引いてもダメかな?」
「すぐに道が消滅するとは思えませんが、一度、水の底になると、もう車では行けないと思いますよ」
「うあ~…急に道が悪くなってきました。スタックしたくないです(+∀+;)!!」

「あ…川が…ダプダプになってる」
「この辺りは完全に沈んでますね。そろそろ終点…って~!!! 道がありませんっ(+∀+;)!!!」
あわててブレーキを踏みました。

「….危なかったね~。道が川になってる...」
「ビックリしました。通行止めにしてないんですね。まぁ、これで水没地点もわかりましたし、諦めもつきました…。少し戻って護岸から降りましょう」


「石はありそうですよ。ほら、イノセラです」
「ここはコニアシ?」
「そうです。上流はサントですが、この辺りは全部コニアシなんです。ミホちゃんでもトンゴボリでも採ってください(笑)」
大きめのノジュールはいくつもありますが中がパッとしません。
ワタクシ達の好きなコザコザ系も殆どありません。

「これ割って~」
「あ~…こりゃまた...大きいですね(+∀+;)」

打つ度に火花が散り、ハンマーが跳ね返される硬いノジュールを汗だくで割ります。
しかし、どこまで叩いても微妙な状態のイノセラばかり。
「はぁはぁ...。もぅ、ダメです~力尽きました~…手も痛いです」
「ん~残念…イノセラ玉だっか」
下流へ移動してゆきます。
「さっさきの水没ゾーンまで行きましょう。あっ!! Ryoさん!!大きな金魚がいます(+∀+;)!!」
「…鯉、でしょ…」
「あ…そか...(+∀+;)思わず金魚って言っちゃいました」

「こんなところにいるんだね」
「誰かが放流したんでしょうかね~」
鯉は近付いても少しも逃げる素振りをみせず、この広い水場が全て
自分だけのもの…とばかりに、ゆったり静かにヒレを揺らしていました。

「こちらも化石が少ないですね…。期待してたので、ちょっとガッカリです」
「横沢の方を見よっか」
「そうですね。じきにあそこも沈むかもしれませんし」
ここは広い沢ではありませんが、倒木の多い事をのぞけば歩きやすい沢です。
途中、いくつか露頭があり化石の痕跡もあるので、
ここからも随分供給されていると思うのですが、めぼしいものがありません。


「無いな~…」
「巨大アンモの破片は随分あるんですけどね~」
日が長い6月でも北へと伸びる細い谷川に光は届かず、石が見にくくなってきました。
「やっとデンセが出ました。もうすぐ4時です、この先はまたにしましょう」

いつものスキスキノ川のポイントでプチ採取をした後、
以前から気になっていた「ヘアピンカーブの谷」に降りる事にしました。
「あそこは林道に沿って露頭がありますし、林道の下も露頭なので沢にはノジュールがたまっているんじゃないかと思うんですよ~(+∀+)」
「あの急な谷を降りるのか~」
「本当の下までとなると大変でしょうけれど、林道からならなんとかなりますよ」

クラクションを数度鳴らしてから、10m以上一気に降りて行きます。

薄暗い中、腰を屈め、目を凝らしながら化石を探します。
「ノジュールはありますが期待した程ではないですね。もーりんさんの図鑑の様に、ドン!とメヌイテス!という瞬間には出会えないもんですね~(笑)」
「ないもんですね~。ん~…これは小さなゴードリとダメ…か。あ、これは!?」
「大きめのプゾでしょうか!?」(その夜、ポリプチと判明…(汗)
さらに細く急になった所に来ました。「今日はココまでに...」と言いかけた時、
頭上から「バキッ!!! ……バキ…パキ…。パキリッ…」と、かなり重量のありそうな生物が
ゆっくりと枝を踏みしめながら歩く音が降ってきました。
すかさず熊スプレーを手にし、大きな声でRyoに話しかけると足音はやみました。
しばらく、その場で耳を澄まし、相手の動きを探ります。
足音がやんだのは、ワタクシ達に気付いて歩みを止めたからか、落枝の多い場所を過ぎただけか、
横の細い沢を登っていったのか、それとも林道へ出たからか...。
ヘアピンカーブの林道に挟まれた深い谷、左右どちらも急斜面で上がる事は出来ず
沢を戻り林道に出るしか方法はありません。事態にどう対処するのが最善か...。
頭中では半ば自動的に様々なシミュレーションが浮かび、繰り返されます。
僅かの時間が随分と長い時間に感じられました。やがて、緊張の静寂が過ぎ、
せせらぎと微かな鳥の声が耳に戻ってきたところで、少しずつ遡上をはじめました。
林道に顔を出す瞬間、そして車までのわずかな距離を恐ろしく感じました。
「ふぅ...おつかれさまでした~(+∀+;)。。。」
「最後の最後でビックリだね」
「全くです。パッと着替えて帰りましょう。次回はスキスキノ川の奥の山も越えますよ~」
「とうとうチューロゾーンか、楽しみだな~(^ ^)!!」
『You張川上流・3日目』
「ん~…。いつもより早起きしたハズなのに...。なぜかお昼ですね(+∀+;)」
「はい...。今日もセーコマのオニギリが美味しかったです」
「さて、今日は1日目のポイントから下流へ向かいます。コニアシ中心、チューロニアン転石アリアリと言った感じです」


気になっていた横沢でアナゴーを発見!やっぱり、ここはコニアシアンで正解の様です。
「Ryoさ~ん、アナゴー採りましたよ~」
「キレーだね。家にある中ではかなり良い方だね」
「何より、ヘソが一発で出てきたのが嬉しいです(+∀+)」

「ん~、コレはムラモトセラスというヤツでしょうか。結構出てくるのですよね~…」
「でも、全部、壊しちゃってますか(笑)?」
「ハイ…(+∀+;)」

謎のアンモを拾いました(そして...回収し損ねてしまいました(涙)。
拾った方がいらっしゃいましたら、正体が何かお教え下さいませ。
はじめ、ダメシテスかと思ったのですが、変形している訳でもないのに、
断面が随分と薄いのです。ワタクシめには全く予想がつきません。




「ん~っ!!こ、これは!? いわゆるひとつのフォレステリア様系をキャッチングですか?」



横にはやや小型の同じアンモが入っている様です。
余分な石を叩くと突起が出てきました。
最近、この手のデコデコ系を目にする機会は増えたのですが、
とにかく経験が浅いので、ワタクシにはなんだか分からないのです。

美しい露頭が続きますが、風化したイノセラムスをわずかに確認したのみで、
嵌っているノジュールに化石は殆どありません。
それでも何かひとつくらい…と思って探していると、風化したプゾシアを見つけました。

「カッコイイけど、泥アンモだね~」
「縫合線もキレイなのでなんとか持ち帰りたいのですが、どんどん崩れちゃいます~(涙)」

「今日も沢山とは言えないけど、そこそこあったね」
「次回は…自力で道を補修して、さらに奥へ行きますよ~(+∀+)!!」
「よし、行くぞっ!!」
<後日談>
Mailにて...
[ アルビアンさ~ん(+∀+)!!化石の同定シルヴプレ!! ]
[ 持ってきなさ~い(^0^)!! ]
「これが~、昨晩、メールで見て頂いた時に”バロイシセラスかな〜”と仰っていたアンモです。何個かくっついてるみたいなんですよ~。ホクホク。」

「ん~…(^_^;)??現物見たら違うな…。異常巻き?」
「いっ!!異常巻きなんですかっ!?これ(+∀+;)」
「ほら、ココがこうきて...こうなって...。ちゃんとクリーニングしないと分からないけれど、突起の感じからするとマリエラかな~」
「な、なんと、マリエラ系様ですか...(+∀+;)セノマゾーンが上流にはあるですが、まさかのアンモ…です。予想もしませんでした」
内心、ワタクシめは嬉しさよりも、パーツをちゃんと持ち帰ったかドキドキでした。
『夕B川本流・2日目』
岩見沢を通過中です。
「そう言えば、出張中マクドナルドのW杯バーガー、何か食べました(+∀+)?」
「食べたよ~」
「何バーガー食べました?」
「ん~、ブラジルだったかな?でも、アレはあんまりオススメしません。イメージと違った。もっとボリュームあるかと思った」
「へぇ~。じゃ…何ジルがオススメですか?」
「のっぺ汁」
「 ∑(+∀+;)!!!」
「JALで貰ったマック無料券沢山持ってるから寄ってこうか」
お目当てのコルドンブルーは完売。結局、ブラジルとジャパンを購入。
「へぇ…バンズがサッカーボール模様で凝ってます。味は…バーベキューソースか、なかなか美味しいですよ。シュラスコのイメージでしょうか」
「分けっこしようね。はい、コッチはメンチカツ」
「うん、揚げたてサクサクで美味しいけど、あっさりです。洋食屋さんの味かな。それならデミグラ欲しいですね。ところで、W杯、日本ってどうなんですか?」
「ん、負けたよ」
「 ∑(+∀+;)!!!」
「はい、今日もやってきました夕張川に~」
「はい、お昼を過ぎてやっときました~」
「今日はMS沢の合流より少し上で降りましょう」
「コニアシですね」
「そうです。サントニ石は少しあるかもしれませんが、昨日と違ってチューロニアン石は少ないと思います」
「サントニとコニアシなら結構拾えるかもね(^ ^)」

ところがところが...。
河原は広く、良い感じの露頭もあるのに化石が少ないのです。
午後の日差しは強く気温も上昇。広い川を左に右に隈無く歩くワタクシ達はグッタリ。
初めは「無い無い」とこぼしていたRyoも無言になってしまいました。
「イノセラとアナゴーの破片は多いんですが、ちゃんとしたのは無いですね…」
「先に入った人の割跡も少ないよね」
「割跡見ましたが、あまり大きいのには入ってないみたいです」
これは、コリグノニ系様の一部でしょうか...。

「あ…!!これは...アカント系のスレ」
「残念だな~。小さくてもマルッとしたのが欲しかったね」
「スレがあるんですから、きっと、いつか完品に出会えますよ!! …とか、言ってみちゃったりして~(+∀+)」


すっかり疲れてしまい、日も傾いてきた頃、50cm程のノジュールをみつけました。
これまで、中身の入っていないタイプの石でしたから、
あまり期待せずに、力いっぱい何度も叩きました。

ポーンと飛んで水に落ちた破片にアンモの模様が見えました。
「ア...アナゴー??」


ようやく、まともなアナゴーに出会えたかも…と小割りをはじめると、
5~6個入っているのがわかりました。
「Ryoさ~ん、アナゴーが出ましたよ~!!それもイッパイ~。アナゴー玉でした~(+∀+;)!!」
状態が良いとは、とても言えませんが、最後の最後で見つけた密集化石、嬉しいものです。
「あれ、このヘチマみたいな石にもアナゴーが...」
「いや~、やりました!! ワタクシって ”そろそろ帰りましょうか~”という時に良い物のを採っちゃう事が多いんですよね~」
「たしかにそうだね。…じゃ、もっと早く”帰りましょう”って言ってよね」
「今度から現地に着いたら、すぐ言いますっ(+∀+)!!」
「それは、あまりに見え見え…」

ズシリ重くなった背中にホクホクしながらしばらく進むと、
林道がぐっと高くなりはじめる地点に来てしまいました。
その上、ここから先は林道もどんどん離れてしまいます。
次に川と林道が近付くのは約2km上流。日が長いとは言え、
重い荷物を背負って5時過ぎに延々と林道を歩きたくはありません。
「Ryoさん...この斜面を登りましょう。10m以上ありますが、左側は少しなだらかで低いですし、掴まる木もあります」

「ハーハーヒーハーゼーハー(+∀+;;)!!!!!」
何十キロもの石を背負って登るにはあまりに辛過ぎる角度でした。
手摺りになる樹々も乗り越えなければならず、早くも息が上がります。
「バーハーブューハーゲーハー(±∀≡;)!!!!死ぬ死ぬ死ぬ!!!!」
やっとの思いで登りきり、吐きそうになりながら薮を漕ぎ、林道に膝をつきました。
「はぁはぁはぁはぁ...久しぶりにハードでした~…」
「はぁはぁ...今度来る時は、もっと早い時間にスタートしなきゃだめだね…」
「ですね~。それでも、収穫物があって良かったです(+∀+;)。これでボウズだったら目も当てられません」
「さー、どんな標本になるのか楽しみだな~」
「…あまり期待しないでください...(+∀+;)なんせ重なって密集してるんです。何個か救えれば上等ということで...」
おひさしびり~(+∀+)!!
5月にワタクシめのオトータマの信金が高速で光速入院&拘束手術をしてから
毎日病院通いをしてみたり、畑おこしてみたり…とかなんとか、イロイロあって…
あったので…巡検に行く気がすっかり無くなってしまった…というワケもなく、
あちこちウロウロしておりました。が、クリーニングやブログを書く気力は
全然ナッシング!! だった。という事にしておいて下さい(+∀+;)。。。
比較的最近の活動を羅列すると…。
・apogon2さんとK師匠様さんと三笠アラサーの沢
・アルビアンさんとアンキロさんとジュリアさんと芦別サメの歯ゾーン
・Ryoさんと芦別本流
・Ryoさんと上砂川系の白亜紀
・アルビアンさんとアンキロさんとジュリアさんと芦別サメの歯ゾーン
・ZX9-Rさんと早朝・憧れの羽幌隧道系
・イモートさんと芦別川本店&支流
・Ryoさんと夕張川本家
・Ryoさんと夕張川本元
・Ryoさんと岩見沢系白亜紀
・恒例メンバー、ホークさん親子、サブチリさん、Sセンセと芦別奥地
・Ryoさんと夕張川本舗
・Ryoさんと夕張奥地
さて…どれを書いたものか…(+∀+;)。
ドレニシヨウカナカミサマノイウトオリペペンガペンノカキノタネパパンガパン!ダ~レガコロシタクックロビン…。
ハイ!! 決まりました。夕張川上流篇を書くです。
一挙に3本アップしますが、軽めですのでヨロシクです。
『夕B川上流・1日目』
Ryoが3週間ぶりに出張から帰ってきました。
夕食は札幌で買ってきてくれたお肉でステーキ丼です。
「ねー、明日ドコ行く?」
「すぐにお出かけして大丈夫なんですか(+∀+;)?」
「全然だよ~。でも今年はダイスキノ川もスキスキノ川もダメなんだよね」
「えぇ…昨年の石があまり動いていないですからね」
「ドコが良いのかな~?今時期はどこも人が入ってるしな~」
「そもそもマイナー産地は石が少ないですし…やっぱり大きな川でしょうかね」
「芦別行く?」
「ん~、無いとは言いませんが、先週、イモートさんと行った時は随分石が少なかったですよ。Ryoさんブチ切れるんじゃないかな~…(+∀+;)」
「じゃあ、幾春別にするか」
「そうだ、夕張にしましょうよ(+∀+)!! 上流の方は行った事ないですもの」
夜、地形図や地質図をプリントアウトし予習と対策を練りました。
仔細に眺めていると次々と妄想が湧き、目の前に広がる風景に心が弾みます。
採取において、とりわけ楽しい時間のひとつです。
翌日、ママーサマを札幌の病院に送り届け、三夕トンネルを抜けて久しぶりの大夕張へ。
「さぁ、間もなく到着ですよ」
「ゲートの向うには行った事なかったんだね」
「以前は鍵を持ってなかったですからね~。記憶では随分大きなゲートだと思っていましたが、普通のゲートだったんですね(笑)」
「良いお天気だけど...暑そうだな~」
長い間、雨が降っていないので渇水し広い河原が現れています。
それでも水は澄み、陽光が川底の石を明るく照らし、小魚が機敏に泳ぐ様も分かります。
ゲートを過ぎるとすぐに大きな露頭が見えました。

「ん~、いかにもって感じだね」
「本で見て憧れてた”露頭”って感じですね(笑)」
「ドコで化石採れるの?」
「たぶん…ここでも、そこでも...全部です」
「今日行くところは、ナントニアン?」
「一部、サントニアンが出ている様ですが、主にコニアシアンです。今日は下見なので、出来れば上流のチューロニアンまで行きたいです。気になる支流も沢山あるんですが…林道の状況次第ですね。」
「コニアシか~、芦別みたいな感じだ」
「川も広いですし似てますね。蛇行しながら歩くので距離は稼げませんから、何度も通いましょう」
「所々、穴はありますが道は比較的整備されている方ですよね~…あ~あの露頭もイイ感じだな~」
ズガッ!!!!!ンゴリンゴリゴリッ!!!
「きゃ~!! 言ったそばから底を~(+∀+;)」
「…ちゃんと前見て運転してくれる?」
「はい~…。あっ! 今、走行距離がジャスト22万キロになりましたよ(+∀+)!!」
「おぉ~頑張ってくれたね~(^ ^)」
蛇行する川が近付く度、現れる風景は素晴らしく、どこで降りても化石がありそうに思えます。
川向こうにチラと見えるコンクリート製の橋桁は森林鉄道の跡の様です。
MS沢との合流を過ぎると上り坂となり、そのうち川から離れ、
しばらくの間、流れは見えなくなります。
左手に泥岩質の露頭が現れ、再び眼下に川が見えましたが、
ここから先の道は雨水で荒く削られ、ワタクシ達の車で通過するのは難しく
残念ながら、今回はここまでとしました。

「もう、2時になりますね」
「じゃ、軽く下を見てこよっか」
「少し先まで歩いて、低くなった所から川に降りましょう」
「何があるかな~(^ ^)」
「予想では、ここはコニアシアンで、500m~上流あたりからチューロニアンです。ですからチューロの転石も少しはあるでしょう」
「人は沢山入ってそうだね」
「入りやすい上、この時期ですから仕方ないですよ...。でも、これだけ広いんですから、きっと採り残しはあると思います」
丁度良く、斜面には草が分けられた獣道がありました。


「あ、早速、見つけましたよ(+∀+)!」
「おぉ~、大きいじゃん」
「どれどれ....。うげっ....(+∀+;)。。。早速、割ってしまいましたよ…」
「あぁ...綺麗なプゾだったのにね~。まったく、いつもいつも...」
「一応、続きはあるので...なんとかなるかと」

その後は、あまり立派な化石とは出会えませんでしたが、
ムラモト、スカラリ、アカントの破片等を幾つか拾いました。

「これは~?」
「ゴードリのスレですね。ん~…あんまり、決定的なコニアシの石がありませんね。もうチューロに入っているんでしょうか?」