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化石のはなし

motoron.exblog.jp

北海道で化石採取をしている motoron と Ryoのブログです。

狙い目は春の大潮。浦河の海に化石がやってくる!!

と言うコトで....(+∀+)。

今年、4月上旬。浦河再訪の計画を立てました。
浦河海岸~浦河の沢~様似という流れです。
様似は教育大学S教授のブログに新生代のカシパンウニが紹介されており、
ウニ好きなワタクシたちとしては絶対に外せないのでした。
それに、もし運良く白亜紀ガッパイウニをゲッチョ出来たら最高です~。

普段、トートツに行き先を決定するワタクシたちにしては珍しく
早くから計画を立て始めました。しかも、ホテル泊というゴージャス極まりないプラン(+∀+;)!!
Ryoは「車中泊がしたいっ!!」と言っていたのですが、夜間は氷点下になります。
あったか布団を積み込むと、化石グッズが入りません。今回は車中泊を諦めて貰いました。
Ryoはスケジュール調整に骨折り、ワタクシは化石情報収集しつつ、刻々と変化する
春の不安定な天気予報にハラハラ...RyoのiPadをつつきまくります。
いくら大潮でも海が荒れては意味がありません。全てはお天気次第です。
グッと潮が引く数日のどれか...採取開始時間にバッチリ合わせ、一分もムダにしたくないです。
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4月9日....この日に決定です!!
大潮ではありませんが、グラフで見ると潮が一番引き、お天気もまあまあの様です。
前夜、無事ホテルの予約をすませ、荷物も車に積み込みました。
空港周りの道と高速道路対策もバッチリです(笑)。明日は早朝スタートです。
キンチョ~して寝付けないワタクシ。3秒で寝息を立てはじめるRyo。

朝、モーレツに眠いです。ツライ...。
しかも、なまじ用意をしてしまったため、どこかのんびりムード。
夜明け前の濃紺の空からは大粒の雪が落ちて来ます。
冷えた空気の中、静かに住宅地を抜け出しました。
Ryoは眠ったままです。北広島を過ぎ、長沼あたりで明け始めた空は
オパールの様に輝き美しかったです。
途中、やはり...道を間違え、おかしな方へ運ばれてしまいました(涙)
「ココどこ....?」Ryoがイヤなタイミングで目を覚まします。
「千歳空港の前の道です....ところで、どこかUターン出来る切れ目ありませんかね...?」
「なんで?」
「....今、逆方向に向かってるんです...(+∀+;)ひ~ん」
あーあ。今日は一秒だって惜しいのに。

高速はあいかわらず抜かれまくりだったけど今度はバッチシ!!
静内で朝マックをして、海岸線を走ります。雪は殆どありません。
前回、見なかった岩礁があちらこちらに見え、白く波が砕けています。
「やっぱり、潮が引いてますね~(+∀+)」
「砂浜の部分も広いみたい。イッパイあるかな?」
「海も穏やかだし、前回よりは採れるんじゃないでしょうか?」

8時54分 浦河着
今回は道路脇のPに駐車しました。昆布干場を横切り、斜面を降りて行きます。
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前回より確実に浜が広く、波も静かです。潮が引いている真っ最中です。
テンション上がりMAX(+∀+)!!どうしても足早になってしまいます。

波打ち際、白髪頭を短く刈り込んだ70代の漁師さんが黒いドライスーツを着て小舟に乗っています。
手にはモリの様な道具を持っています。その船の舳先をウェーダーを履いた若い女性が牽引し、
前回、化石を採取した防波堤の方へザブザブ移動して行きます。これから漁へ出る様です。
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向うから、小さなおばあちゃんが歩いて来ました。
「おはようございます~!!」
「あぁ、おはよう。どっから来たの?」
「ん~、札幌の方です。今日は昆布採りですか?」
「いんやいや...昆布はもっと後。今日はウニ採り」
「あー、そうなんですか~(+∀+)お気をつけて~....」

「どぅえ~っ(+∀+;)!!!!Ryoさん聞きました?ココでウニ採りですって!?」
よく見ると、防波堤前の海には沢山の小舟と人が浮いています。
なんつ~日を選んでしまったのでしょう。
おそるおそる近づき、会う方々に出来るだけ愛想良く挨拶をしてまわります。
先ほど、船を引っ張っていた女性を見つけ声をかけました。
「ここで化石採集をしたいんですけど...ダメでしょうか?」
「ワタシ、ココのもんじゃないから何とも言えない...」とのこと。
しばらくして、彼女は通りかかったおばあちゃんに話を通してくれました。
「なんも、かまわんよ!!」笑顔でOKを貰いました!!
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いそいそとウェーダーに着替えます。この時、スレたパキさんと思われるものを拾いました。
でも、この後、もっと良いものをゲッチョするかもしれません。
とりあえず、防波堤の下に「お取り置き」しておく事にしました。

普段は左の防波堤付近まで水があり、岩礁は見えないと思ってください。
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前回、テトラポットは半ば海中だったのに、今は驚く程の遠浅です。
しかし、海藻が多く、ノジュールがコロコロ沈む望来の様な産状ではありません。
海中にはヒトデ、クラゲ、イソギンチャク、ヤドカリ、カニ、ウニ...沢山の生物がいます。
ワタクシの動きを察知して、硬く動かなくなるもの、素早く身を潜めるもの...。
海藻は岩が見えない程びっしりと生えワサワサ揺らいでいます。
海面でキッパリと分けられた別世界に広がる草原と生き物たちです。
ワタクシの足はさながら天空を割って降りて来た巨人の足です。

大きめの石を幾つも拾い上げてみますが、どれもノジュールではありません。
ハンマーに海藻が絡みつき引き上げ作業も難儀します。
Ryoは磯の生き物に興味を示し、ヒトデやヤドカリを沢山持って見せに来たり、
ヒザラガイを剥がそうとしたり、イソギンチャクを突いたり...それなりに楽しそうです。
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ふと顔を上げると、Ryoは心配になる程遠くの岩礁をウロウロしています。
よく、あんなとこまで行くな~....(+∀+;)漁師より遠くじゃないですか...。
今日は、いざとなったら助けて貰えるかしらん...などと考えながら近づいて行きます。
わかり難いですが、画面右の方に小さく写っているのがRyoさんです。
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「お~い、Ryoさ~ん。何かありました?ワタクシの方は全然です...」
「ん~無いねぇ。どれがノジュールか全然わからないんだもん」
「そうですよね...皆さん、どうしてるんですかね?漁師の横で海藻ガリガリするワケにもいかないし...。ところで、ウニが沢山いますね。踏まない様に歩くの大変ですよ~」
「アタシ、イッパイひらったよ~(^_^)」(ものすごく満足げな笑顔)
「えっ!!??......ちょっ(+∀+;)!!!!!!ダメダメダメダメ~!!!!!ウニはダメ~ッ!!!!!」
「え?ダメなの?ナンデ??」
「なんでじゃないの、そーゆーもんなのっ!!!!袋かしてっ!!!」
慌てて袋を逆さにし、ドボドボと海に帰します。沢山のウニとヒトデが沈んでゆきました。
あまりに堂々と採っているのでバレなかったのでしょうが...なんちゅ~コトを....(+∀+;)。
「あーぁ。頑張ってイッパイ採ったのにぃ...一個くらいイイじゃん〜」
「お願い...やめて下さい。漁協に呼び出されて説教されたくないです(涙)」
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かなりの時間をかけ、海をジグザグ隈無く歩いたのですが、見つけられません。
つま先も冷えて痛くなってきました。
ワタクシは海中からの採取をあきらめ、前回同様、防波堤付近の石から探すことにしました。
ノジュールから茶色のダメシテス、イノセラムス密集、大小巻貝、
カサガイ(カプルスという子でしょうか)スレパキ(?)を拾いました。
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おばあちゃんが貝を拾ってバケツに入れていました。
「何採ってるんですか~?」
「これ?晩のおかず」
「わ~いっぱい。カサガイも食べるんですね」
「これはカレーとか、みそ汁に入れるの。○×△※○みたいな味で美味いんだわ」
「(+∀+;)??」
「ん~、わかんないかい、私達がそう呼んでる貝があるの」
「ヒトデもイッパイ採っていますね。やっぱり食べるんですか?」
「いやいや、コレは畑の肥やし(大笑)」
なるほど...ヒトデックスとかありますものね。でも熊本なら食べるのに~(笑)
「あんた、どっから来たのさ」
「札幌の方です」
「札幌?ま~遠い所から...何しに?」
「化石を採りに来たんです」
「あ~あ~...わたしも昔、アンモニアだか何だか、こんなおっきいの拾ってきて
家の前に置いてたわ~」
おばあちゃんは30cmくらいの大きさを腕で抱える仕草をしました。
「おっきいアンモナイトですね!!」
「そうだそうだ、アンモナイト(笑)!!たまに浜に落ちてたんだわ~。最近あんまり見ないね」
「やっぱりそうですか~...」
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ひとつでも良い化石を...と再び石原に這いつくばっていると、今度は網を運ぶ女性に声をかけられました。
「化石かい?かわいそうに...なんも無いっしょ~(笑)?」
「はい~...あんまりないです~」(いきなしカワイソ~って言われた(+∀+;))
「こないだも、帯広から来たって人がさ、ずっと向うの海岸から歩いて来たの。やっぱり無かったみたいだよ。ま、がんばってね~」
とにかく少ない様です....も~グッタリです(±∀±;)折角、期待してやって来たのに、
前回よりめぼしいものが少ない気がして悲しいです。

午後になり急に潮が満ちて来ました。岩礁は殆ど消えていました。
風も強くなり海面に細かな波が鋭くたちます。海にはもう誰もいません。
「今日は、ここまでだね...」
「残念ですが、仕方がありませんね。あれ?ココに置いてあったアンモ知りません?」
「長靴しか無かったよ」
辺りを探すと、既に取り置きアンモは海の中でした。危うく、この子すら持ち帰れないところでした。

曇り空の下、さらに強まる潮風に吹かれ、ふたりは足取り重く砂浜を歩きます。
「あの斜面...落石に化石は見当たりませんでしたが、本当はココにもあるんじゃないかと思うんですよ。でも、こんなに草だらけではダメですね」
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「おっきい昆布ひらって帰ろうよ~」
「ん~、明日の夜まで車に置きっぱなしには出来ないでしょう」
「うわっ!!見て見て!!これ全部ギンナンソー(銀杏草)だよ。みんな採らないのかな?」
いつも、望来で銀杏草を一生懸命拾うRyoは目の色を変えます。
「きっと主力商品ではないんでしょうね。それにしても、ここは本当に宝物がイッパイですね。こんな所に住んでみたいですね」
「イイね!!毎日ごちそうで、家の前でアンモも採れて最高だね」
「ホントに(笑)さて、○笛川を見て、様似の海岸をチェックしてから、ホテルに行きましょう...」
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しばらく、長々とつづきます....(+∀+;)。
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# by motoronron | 2012-08-20 23:59 | 日高 | Comments(6)
浦河はワタクシにとって、遠いところでした。
でも、やっぱり海岸でのアンモナイト採集には、ずっと憧れがありました。

「これで、もう当分来れないね~...」
「えぇ、これからは厚田で半年ですね...」
昨年12月上旬。雪の降る中、三笠で最後の白亜紀系採取をしての帰宅途中です。

厚田の崖は大好きだけれど、やはり半年間そこだけというのは辛いものがあります。
「どっかないかな~?」
「道南は雪が無いですよ」
「道南って?」
「函館の方とか...太平洋側は基本的に雪が少ないですよ」
「函館か〜...他にいいトコないの?ガッパイウニは?」
「弥永さん(※)のところで見たガッパイウニは様似産でしたよね(※)」
「様似って道南?」
「日高、浦河のもっと先です。襟裳岬の手前」
「浦河にも行けるの?イイじゃん!!」
「ん~、浦河ならまだしも、様似はどの辺りでアンモが出るかわからないんです」
「じゃ、浦河でいいよ」
「浦河も潮が引いてないと難しいですし、日帰りだと、あまり見る時間がありませんよ?」
「下見ということで、どんなトコか行ってみようよ~」
「.....もし、採れなくても、怒んないでくださいよ~(+∀+;)。。。」
「イイよ。行こう!!行こう!!」
いつもの事ですが、急に行き先が決まりました。

(※)弥永さん....札幌にある「弥永北海道博物館」
(※)ガッパイ...Ryoの愛読書「わたるがぴゅん!」登場人物、宮城君のあだ名。
沖縄方言で「後頭部の大きいヒト」高さのある白亜紀ウニをなぞらえRyoが命名。
ちみなに、ワタクシはかなりガッパイ(+∀+;)。。。。

あくる日、いつもより、ちょっと早めに家を出ました。
この冬は、例年より降雪が早く、12月上旬だというのに随分積もり、おまけに今朝は猛吹雪です。
ひどすぎる天気ですが、とにかく太平洋側へ向かえば必ず雪は減るのです...はずなのです。
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何より心配だったのは...
・千歳空港あたりに沢山ある、ニョローーンとしたモダンな道路群(超絶苦手です)
・人生初めての高速道路(教習所では高速講習が嵐で中止。シミュレーター訓練のみ)
ぐーぐる先生の航空地図を見て、実際どんな風に道路が走っているのか、
どのあたりで車線を変更した方が良いのか、どのルートを通り、どう曲がるのか...
自分はもちろん、Ryoにもわかりやすく書き出しました。
教則本を出して来て、高速に関しての項目を何度も読み返しました。

途中、北広島を抜ける道々46号線~国道274号線は最悪でした。
吹雪が酷くて1m先も見えないのです。すぐ前に車が無いので、
テールランプをたよりにすることもできません。
道路はアイスバーンになっています。
そのうち、正しく車線を走っているのかも疑わしく思えてきて、ひどく緊張します。
まだ冬のはじまり、気温は高くガラスにあたった雪はみぞれ状になり、
ますます視界を邪魔します。全てのドライバーが突然訪れた真冬に翻弄され、
ハンドルさばきが覚束ない様です。

千歳空港を抜け、美々(びび)を過ぎた辺りで、ようやく吹雪は止みました。
正直、何度も帰ろうかと考えた道程でした。
しかし、ワタクシの最大の鬼門である、高速道路はこれからです。
ウトナイ湖を過ぎました...。いよいよ来ました。I.C.「沼ノ端西」から終点まで無料区間のハズです。
どんどん近づいて来ます。近づいて来ます。看板出て来ます。近づいて来ます。
入り口わかりません。ぜんぜんわかりません。ここから入っていいのかわかりません。
通過します。あちこち「浦河アッチ→」って書いてます。どっちだ?
しかし、この道、このまま走ってていいのかわかりません。
でも、ずっと高速道路にそって進みます。なんだこの道??
運転歴はワタクシの何倍もあるRyoも「はて?」です。ならばワタクシはもっとわかりません。
ぐあーーーーっ!!だから高速なんてイヤなんだ~(+∀+;)!!!!!バカーーっ!!!!!!!!
結局、次のI.C.から乗り入れ成功いたしました。天候のせいか70km規制でした。
普段ならば大した事ないスピードなのに、ミョ〜に緊張します(+∀+;)
それに、高速道路って、こんなに狭いの?なんだか普通の道の様です。田舎だから?
70~80くらいで走るワタクシを後続車が猛スピードでドンドコ追い抜いて行きます。
どぅえ~(+∀+;)。。。あれ、一体何キロ?あっと言う間に点になってゆきます。
道路は凍ってない様ですが、雪が海風に吹かれ絶えず路面を舐める様にうごめいていました。

どうにかこうにか無事に初高速道路を走りきり、太平洋沿いの国道235号線に入ります。
ココからが長い...。数年前「1日フリーきっぷ」なるもので様似まで、二人旅をしたのですが、
やはり汽車(道産子は鉄道はぜんぶ「汽車」)からの風景とは随分違う様です。
さすがに日高地方、どこを見ても馬に関する施設や牧場があります。
「いっぱい馬の牧場があるね〜」とRyo
「やっばり、本場ですからね〜(+∀+)」
「うんうん、美味しいもんね〜(^ ^)」
「たしかにっ!!たしかにっ!!美味ではありますが、たぶん、どっちかって言うと走る方(+∀+;)?」
「そっか〜...そうなのか〜.......。」
Ryoは生粋の熊本女。長じるまで「肉=馬」と信じて育ってきた「くまもん」です。

浦河に近づくにつれ、日差しが強くなり、フリースでは暑く感じる程です。
もちろん、雪は微塵もありません。今朝の除雪作業も吹雪の中の運転も、全て夢の様です。
数ヶ月前にタイムスリップした気分です。
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浦河市街やや手前にある、寒そうな井戸の様な台っぽい場所に2時過ぎ到着しました。
皆さん、ドコから海岸へ降りているのでしょうか?駐車出来そうなところが見当たりません。
車通りが多く、アワアワしているうちに、漁師の家の前の道路に入ってしまいました。
かなり不審で気まずいです。けれど、Uターンする場所もなく、とりあえず進んでみました。
コンクリート製の道路は途中から細くなり、海側はストンと切れて落ちていて、
山側はコンクリートの斜面になっています。
これは...ちょっとギリギリすぎません?もしかして、車で進んでは行けない道だった?
「抜けたら即Uターンしましょう(+∀+;)」
ソーッと砂浜に乗り入れます。砂の粒が大きくて一見安定していそうです。
「いつもの望来浜よりずっとイイかんじですよ。では..バックいたします...」
慎重にバックを開始しました。。。。??あれ?この音この感じ...もしかして〜...。
ひーっ!!!し〜ず〜む〜...。。。(+∀+;)やめて〜。
「ひゅるるるぅ...」タイヤが空転しそうです。
「も〜、ムリッ(+∀+;)!!!!Ryoさん、運転代わってください。ワタクシは後ろから
押したり、足回り改善したりします〜!!」
作業道の出入口に埋まって、漁師のおいちゃん達に怒られたくはありません。
ましてや、救助を手伝って貰うことになったら最悪です...。
ワタクシは車の周りをクルクル走り回って、手近な漂着物で掘ったり、埋めたり...押したり...
人知れず、どうにか転回を成功させました。Ryoさんがいてくれて、ホント良かったです。

さて...一時はどうなる事かと思いましたが、とにかく憧れの地にたどり着いたのです。
眼前には静かな太平洋と美しい砂浜が広がっています。
水の透明度は高く海底の砂の動きすら見えます。
背後の国道下の急斜面は深い草で覆われ、潮風が吹くたび斜面全体が揺れている様に見えます...。

....コレハドーユーコトデスカ(+∀+)??
カセキトカ、ノジュールトカ、ドコデスカ....(+∀+;)??

遠くまで続く砂浜に、ワタクシたち二人だけ。ポツーン。
あっけにとられながらも、辺りをキョロキョロ。石ひとつ落ちていません。
てっきり、磯の様な状態と想像していたのですが...。

「ホントにココなの???」
「...○寒台ってのは間違いなくココです。地形図やグーグル地図でも調べましたけど、
海岸で他に採れそうな場所はありませんでした」
「無いよ」
「そーですね...(+∀+;)」
「ぜんぜん無いよ」
「まったくで...(+∀+;)...地形図では、海中に点々があったので、干潮時には、
この海に海底が現れる様なのです」
「...無いね」
「完全に海ですものね(+∀+:)....」

とりあえず、西の方角はドコまでも砂浜の様なので、漁師の住宅の方へ歩いて行く事にしました。
決して高いとは言えない防波堤の上に小さな家が隙間無く並んでいます。
地震が多い浦河の海、本当にこんな所に建てて大丈夫なのか、こちらが不安に思う程でした。
ましてや、この年の3月11日の大震災を思うとなおさらでした。
防波堤に沿ってテトラポットがずっと積まれ、その背を波が叩いています。

防波堤が始まるあたり、途切れた部分に少し地層が見えています。
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「あ〜、なんか埋まってるよ!?貝だね」
「コレは...化石の様に見えますが白亜紀ではないですね。一応、採取しておきましょう」
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防波堤とテトラポットの間は幅3〜4m程で、摩耗した石と漂着物が溜まっています。
ひどい有様ですが、石の存在が出て来た事で少し安心と期待が膨らみました。
なんとなく気になる石を拾い上げ、割ってみます
「あっ!イノセラさんが出ましたよ!! Ryoさん、このゾーンから先は出そうです」
早速、Ryoも割り始めます。
「これは?アンモっぽくない??」
「おぉ〜、ハウエリセラスじゃないですか〜(+∀+)!?ほら今朝、出がけに図鑑で見せた
浦河ハウエリと色もそっくりでしょ?」
「そだっけ?」
「そーなんです(+∀+;)!!!幸先イイです。この調子で頑張って下さいね」
ワタクシも幾つかアンモを採取しましたが、大したものは出ず、主にイノセラさん密集でした。
それでも、普段あまり採取しないタイプのものが出てウレシかったです。
「これは〜?」
「ネオフィロセラスですかね〜。すごくイイ感じですよ〜」
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「海でアンモ採るって不思議な感じだね」
「ホントですね。でも、欲を言うと...民家の真下じゃなければもっと良かったですね(笑)
いつ、頭の上からウルサイっ!!て怒られるか心配です」

沢山のイノセラムスと摩耗アンモに割れたアンモ。
初めての産地ですから、参考にと細かいものでも拾います。
潮が満ちていたせいか、あっと言う間に石場は終わり、先は深い海でした。
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採取できた距離は100mくらいでしょうか。その割に採れたとも言えますし、
予想とはあまりに違う産状に困惑もしました。
けれど、今日はもう見るべき場所もありません。それに、たった2時間で夕方になってしまいました。
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「また、近いうちに来ましょうね。春の大潮がイイって何かに書いてましたよ(+∀+)」
「今度は泊まりがけで来たいな〜。様似にも行きたいし...車中泊しようよ」
「久しぶりに、それもイイですね。さ、雪の中に帰りましょう...」
「そっか...!!!あんまり雪がなくって、暖かいから、すっかり忘れてた」
「雪で家に入れないかもですよ(笑)」
「帰ったら、お鍋しよ、お鍋。あったかお鍋。。。」

そして、明くる年の4月、再び、浦河へ行くのでした。
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# by motoronron | 2012-08-19 23:44 | 日高 | Comments(10)
ワタクシとRyoが、とにかく愛してやまない化石産地は3つあるのですが...
ひとつは以前に紹介しました望来の崖、そして、いまひとつが当別川です〜(+∀+)。
本でも紹介され、化石採集をされる方にはポピュラーな産地かと思います。

免許を取りたての危なっかしい運転で、採取できる場所を一生懸命探しました。
当時は既に当別ダムの工事が大々的に進み、ひっきりなしに大型トラックや重機が走り、
ワタクシにとっては、なかなかコワイ道路でした(+∀+;)。

最初に化石を見つけたのは青山橋近くの支流で、ワタクシが「プチ景勝地」と呼んでいた場所です。
今から思うと随分な軽装でRyoと沢登りをしていました。偽物クロックスなんて履いているから、
躓く!!転ぶ!!滑る!!落ちる!!!(アブナイッ(+∀+;)今すぐ受験生は窓からPCを捨ててっ!!!)
泥岩層には大小の甌穴が無数にあり、さらに、それが水流で削られ、
所々に大きなノジュールが転がる、独特な雰囲気でした。
当時はノジュールというものがあまりよくわかっていませんでしたが、
きっと、こういうものだろうな〜...と思っていました。
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「こんなトコには、化石があると思うがですよ〜...(+∀+)」
「ん〜...そうなんだ〜....こういうの??」とRyo。
「!?はやっ(+∀+;)!!!!」
「ソレ!!まさにソレ!!!!Ryoさん...目敏いですね」
二枚貝の断面が見えていました。
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ふふふ...なるほど〜...こんな地層にこんな風に入っているのか...。
それでは、似た場所を探しましょう!!と散策し始めたのですが、
当別川は結構大きな川で、川幅もあり、流れは強く、深いのです。
いくつか見つけた露頭も真下はとても深く近寄る事ができません。
双眼鏡で対岸から観察もしましたが、貝などの痕跡は見つける事が出来ませんでした。
また、川の浅いところは川原石や小砂利ばかりで、化石は全くありませんでした。

ある日、本屋さんで大八木和久著「産地別日本の化石650選」を立ち読みしていて、衝撃!!
当別川の記載があったのです。しかも、こんなスゴイ化石が〜(+∀+;)!!??
「ま〜じ〜で〜す〜か〜(+∀+;;;)」クラクラして汗をかいちゃった程です。
当別青山の砕石場から産出したという、ウニ、フジツボ、エゾボラ、
タマガイ、シラトリガイ等が載っていました。
ウニにフジツボ...これは、かなりワタクシたち好みです。
ク〜ッ!!テンション上がりMAX(+∀+)!

しばらくして、出張から戻ったRyoとすぐに出かけました。
「採石場!!採石場!!どこどこ〜(+∀+)??きっと目立つからわかりますよね〜」
しかし、いくら行ったり来たりしても、それらしき建物が見つからないのです。
「この辺りだと思うのですが...おかしいですね?」
「もしかして...ダム工事で無くなっちゃったんじゃない??」
どうしても見つける事が出来ないまま、日が暮れてしまいました。

後日、ワタクシ「ひとり先発隊」が、他の場所で良さそうなポイントを見つけました。
ここを「白い橋のトコ」と名付けました。
大きな巻貝の破片、正体不明の白くバラバラの破片の断面(ウニでした)
二枚貝などを見つけました。

お休みの日。朝から秋の冷たい雨が降り続いていましたが、Ryoと出かけました。
暗い林道を雨で頭を下げたイタドリにとうせんぼうされ、ぬかるみにヒヤヒヤしながら進みました。
昔はこの白い橋のさらに奥まで農地が広がっていた様なのですが
今はすっかり背の高い草に覆われ、道も消えかけています。
入植し人生をかけて開墾した畑を手放し、こうして野に帰し、
今、ダムの底になろうとしているというのは、一体、どんな気持ちだろうと考えてしまいました。

橋の下には、幅は狭いですが泥岩層が露出していて、大きなノジュールもあります。
鬱蒼とした草を掻き分け降りて行きます。雨に濡れた草に叩かれ、はやくもビショ濡れです。
露頭は上からの水で絶えず湿り気をおび、全体的に薄く苔が生え、とても滑ります。
小さな露頭には大きなノジュールが危なっかしいバランスで入っていました。
大したものは見当たらなかったのですが、豆ノジュールをひとつずつ割ってゆきました。
主に木っ端の様なものでしたが、時折、小さな貝が出ました。
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巨大ノジュール
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「暗くなってきましたし、雨脚も強いので、そろそろ帰りましょう。Ryoさんカゼひいちゃいますよ」
「アレ採って」
「えっ...(+∀+;)。ちょっと上すぎるのですが...」
「大丈夫!!ココとココに足掛けたら登れる」
「どれ....あわあわあわあわっ!!!メチャメチャ滑るじゃないですか(+∀+;)!?」
四つん這いのまま、思いっきり滑り落ちるワタクシ。
「頑張って!!アレ欲しい」
何度も滑り落ち、相当おかしな格好で無理矢理バランスをとりながら、
ドロドロになって、ようやく手のひらサイズのノジュールを掘り出しました。
「あ...なんか、入ってる...」
「叩いて叩いて!!!はやくコンコンしてっ!!」
「Ryoさん!コレ、ウニですよ(+∀+;)!!コロンとウニ化石が入っています〜!!」
「やったーーーーー!!!!」

多くの化石は採れませんでしたが、代わりに想像以上の化石を手に入れる事が出来ました。
ビショビショのドロドロになりながらも、ふたり、嬉しい一日となりました。
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クリーニングしてみると、なんとウニが二個、重なって入っていたのです。
これは本当に嬉しかったです〜(+∀+)。
ウニは貝と違い、キレイに分離しない様でしたので、ルーターを使って削り出してみました。
化石採集最初期のワタクシたちの一番のお気に入り化石です。
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翌年の春、採石場の場所はあっけなく判明しました。山菜採りのご夫婦が
「あ〜...採石場なら、あそこだ〜」とワタクシたちの後ろを指差し教えてくださいました。
そこは、深く大きく掘られた広大な窪地があるだけでした。
言われてみれば、奥に大きなコンクリートの残骸がありました。
本で紹介されていた、コロコロ転がるノジュールからの採取は永遠に出来ない事となりました。
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# by motoronron | 2012-08-17 23:57 | 当別 | Comments(16)
昨年から、穂別に足を運ぶ様になりました。
穂別は、ワタクシたちが初めて「大きい(+∀+;)!」と思えるアンモを採取したので、
決して印象は悪くないのですが、Ryoの大好きなコザコザ系(熊本弁:細かいモノが密集する様)が
少なかったり、全く出なかったりするので、少し躊躇してしまいます。
それでも新地開拓は大切。どんな所か一度は行ってみましょうね...とチマチマ通っています。

6月下旬。穂別川本流。ヌタポマナイ層が出ているという露頭に向かいました。
助手席ではRyoが生まれたばかりのワタクシの妹さんのbabyへのプレゼント作りに没頭し、
猛烈なスピードで針を進めていました。

目的地は思ったよりも整然と開発され、車を置くのも少々はばかられる感じです。
夏を感じさせる良く晴れた暑い午後、ワタクシは早くも汗だくです。
川幅の広い穂別川は通常もっと深いのかもしれませんが、渇水でとても歩きやすいです。
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入りやすい場所とあって、やはり先行者がいました。
数は少ないですがノジュールの割跡が散見されます。
川の淵に露出する灰色の泥岩層は穂別の他の場所のとそっくりなので、
これが白亜紀のものと考えました。
化石の数は少ない様ですが、あることはあるようです。

横の小沢に入ってみました。さほど奥が無いらしく、じきに支流に沿った林道にあたりました。
大きめのノジュールを幾つか割りましたが何も入っていませんでした。
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再び本流に戻り、上流へ向かいます。大きなポリプチさんを拾いました。
スレまくりですが、なんとクリーニングのしやすそうな子でしょう...。
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川縁に溜まった泥の中からこんなノジュールを掘り出しました。
なんか、左にトゲトゲした感じのアンモがはいってる...(+∀+)??
一部しかない様ですが、お初系アンモです。何かな〜ウレシ〜。
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ところで...今気付きましたが、中央やや右の子って、もしかして「すかひてす」でしょうか??
そんでもって...もしかして、ヌタポマナイ層って?チューロニアン?
スカフィテスなら...小平採取がお初じゃなかった事になります〜(汗)んが〜。

おっ!お昼寝中のアオさん発見〜(+∀+)!!
捕まえようとすると、しゅるしゅるしゅる〜!!と川の中へ...。
わ〜泳ぐの上手いな〜!!!と思って見ていると、慌てて戻って来ました(笑)ん〜カワイイ。
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大きなノジュールが露頭に沢山入っています。カッコイイですね〜。
この中には...きっと...大きなアンモが〜...入ってないのでしょ〜ね(+∀+)!!
この辺りで、白亜紀系は終わりでしょか〜。
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支流の入り口も少しだけ覗いてみました。
これは...もしかして...滝の上層(中新世)から流れて来た?
こんなコザコザ見た事あるよなないよーな。
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これもかしらん??白亜紀?ちっともわかりませ〜ん。
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ここでは、Ryoがモッサリした感じのネオフィロセラスをゲッチョしました。
(すみませーん訂正です〜っ(+∀+;)!!!アルビアンさんとZX9-Rさんからご指摘ありました〜。
これ、ネオフィロセラスじゃないそーです〜...マーシャライテスとい種類だそーです。
失礼いたしました〜(+∀+;)。。。)
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今度は奥まで行ってみましょう〜。でも、林道が沢に沿ってないので、
歩いて戻ってこなければならない様です。

本流で拾ったポリプチさん、思ったよりも立派な感じになりました〜。
太さと、それなりの長さ、そして何より、かろうじて残ったターン部分(+∀+;)!!
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謎化石のコーナー(+∀+)!!

これ、あんまりアンモっぽくない様な気がしています。
薄くて白くて、くびれがあります。アヤシ〜...。
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これは...イノセラさん??
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これは〜、見た瞬間、北隆館・フィールドセレクション20「化石」P.139
「プティコダス・ラティシムス」ネコザメの仲間の歯...が頭に浮かんだのですが...ナンダ?
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短時間の採集でしたが、それなりに採れて良かったのでした〜(+∀+)。
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# by motoronron | 2012-08-16 23:59 | 穂別 | Comments(4)
昨年、10月下旬。帰省中のワタクシの妹さんとRyoと三人で
雨竜と新十津川の間に流れる川の支流へ行きました~(+∀+)。
そこは、泥ウニ、泥フジツボ、泥貝などが沢山採取出来る、超ホクホク産地でした。
そこで、妹さんだけが、カシパンウニと思われる大きめの化石をゲッチョしました。

ちょーうーらーやーまーしーーー(+∀+;)!!!カシパンウニスキスキ~!!!
「カシパンウニ、い~な~...ほし~な~」とRyo
「やっぱ、ウニ系はイイですよね~(+∀+)。。。明日、朝日の崖に行きますか?」
「アソコの、ちっせっ(´~゛)!!!!!!!」
「...(+∀+;)....で~す~よね~...。」
夕飯を食べながら、二人で本をパラパラ...あ、カシパンウニ。
大八木和久著「産地別日本の化石650選」に掲載されている
初山別のカシパンウニ化石をゲッチョしに行く事に決めました。
分離は悪いとの事でしたが、写真のものはキレ~に見えました。

問題は...やっぱり早起き。初めての道ですし、4時間以上はかかりそうでした。
コレハ...キビシイ(+∀+;)....。Ryoは喜び勇んで早々と布団に飛び込みました。
ワタクシは下調べと地図調べで、またまた随分と時間がかかってしまいました。
やっと布団に入りましたが、目が冴えて眠れません。あーもー。
Ryoに貰って初めて飲んだ睡眠導入剤...ナンノヤクニモタタン(+∀+)!!!

超絶激早朝4時(笑)に起き、ワタクシはアワアワと朝食のサンドイッチとお弁当を作ります。
結局、出発は5時....寒い朝でした。深い霧の中、静かにオロロンラインを北上します。
途中、ワタクシたちの家庭菜園...古譚...厚田...を通り過ぎ...ココからワタクシの未体験ゾーン。
どぅぇ~キンチョーするなぁ、トンネルいっぱいあるみたいだし~(汗)。
Ryoは最初から横でずっと眠っています。浜益あたりで夜が明け始めました。
霧の中、黄金山の独特なシルエットが浮かび上がります。
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確かに海岸線に沿ったカーブが続き、長いトンネルも多かったですが、
思ったよりも道が良く、ワタクシでもスイスイと運転できて快調です。
時折、Ryoが目覚めては、コーヒーを入れてくれ、またすぐ眠りに落ちます。
ワタクシの頭の中では「おんな港町」~「新宿なみだ町」~「あかんたれ」~
「ほんね」~「なみだ恋」~「舟歌」と、ほぼ八代亜紀ベストが延々とループ再生されます。
やはり、次々と現れる港町や海岸線がそうさせたのでしょうか(笑)。
初山別にはセイコーマートはおろかコンビニの存在が無いとの事でしたので、
留萌のセイコーマートで食料を買い、持参したお弁当を食べました。
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「苫前」のイロイロと微妙な気分にさせられるカワユイ熊たんの看板を横目に過ぎ、
「おびら」のクビナガリュウの看板...「羽幌」のオロロン鳥の看板...次々と現れます。
あぁ...憧れの地名...三年目にしてようやく近づいてきました。
かの有名な「羽幌ユースホステル」の看板も目にし嬉しくなりました。
ふぉっしるさんのブログで紹介された「羽幌ユースホステルの歌」が脳内再生されます(+∀+)
いつか、ワタクシたちも宿泊し、お客様たちと化石談義をする日が来るのでしょうか?

Ryoがパッと目を覚まし「なんでペンギンいるの!?」と訊いてきました。
「あ...アレはオロロン鳥と言って、この辺りに生息している珍しい鳥なんです」
「へ~。北の方に来たからペンギンがいるのかと思った」
「ペンギンは逆にメチャメチャ南の方でしょ(+∀+;)!!」
「アレがそう!?」と海の方を指差します。
何だかよくわかりませんが、明らかに違う鳥がちらほら飛んでいました。

どこか石狩~厚田の海岸線を思わせる風景が続き...天文台が描かれた初山別村の看板が見えました。
やっと来た~(+∀+)!!4時間ちょっと、多分、コレまでで一番の遠出です。
霧を抜け、途中雨に降られながらやって来ましたが、初山別は晴れてよい天気です。
市街を抜け、目的の海岸に近づいて来ました。坂道を登り始めたところで、
急に「ザーーーーーーーー!!!!」と、フロントガラスが凄い音を立てます。「!?」
突如現れた灰色の霧....大量発生した極小の羽虫でした。
「キャーーーーー(+∀+;)!!!!窓しめてしめてしめて!!!」手遅れでした。
蟲シャワーの洗礼を受け、初山別の地に第一歩を下ろしました。あー口の中が、耳が、目が...。
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旧羽幌線(25年前、国鉄最後の廃止路線だそうです)の鉄橋の下を通り
国道の下のトンネルを抜けると...海が広がりました!
大きな露頭がずっと続いています...テンションがドンドコ上がりMAX(+∀+)!!
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「カッシパンウッニ~は、どこですか~♪」
まずは、露頭の中に二枚貝の化石を見つけました。
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モシャモシャとあまり状態は良くない様で、簡単に壊れてしまいます。
「本のカシパンウニはノジュールっぽかったので、そんなのを探してみましょう」
しばらく行くと、大きなノジュールに入った貝化石を見つけました。
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ハンマーを振るうと、音が違います。凄く硬いのです。
望来のノジュールとは違い、小気味好く割れてくれません。それどころか火花が散ります。
分離もあまり良いとは言えず、なかなか思った様に採取出来ません。
Ryoは「硬いっ!!ダメだっ!!割るのは任せたっ!!」と、早くも拾うのに専念し始めました。
ワタクシが先に歩き、Ryoのため、めぼしいノジュールをある程度割りながら進みました。
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1/3程来たでしょうか?大きく崩落し1m以上もある岩が大量に散らばり行く手を阻みます。
よじ登り気が付きました...。それらの岩は巨大なノジュールで
そのどれもに大きなクジラの骨が入っているのです。岩を抱きしめたい衝動!!
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「うわ〜!!(+∀+;)スゴイ!!!Ryoさん!!ホネホネ!!大きなクジラの骨がイッパイですよ!!」
「あ〜...ホントだね〜...」
そう、いつだって、Ryoは骨にはあまり興味がないのでした〜(+∀+;)。
「ここで、コンコンするんでしょ?私、先に行ってるね〜」
「あ〜はい〜(+∀+;)...お気をつけて〜......ブレないお方だ...」
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さて...どーしたものか。まさかカシパンウニを探しに来て、
こんな文字通り「大物」に出会うとは思いませんでした。
あまりに大きいので、なんだか恐竜の骨を見つけてしまった気分です。
まとまって産出という事は、同一個体のものでしょうか?
ノジュールはまさに巨石です。デカハンマーも持って来ていないので、
チゼルハンマーで少しずつコンコンしますが全くらちが明きません。
10月も終わりだというのに、幸か不幸か暑いくらいの天候、
岩にヘバリツキ汗だくで作業を続けます。大きすぎるものは歯が立たず、
小さなものでも骨はキレイに分離せず、どうしても良いものが採れません。
こんなに立派な化石が沢山あるのに〜...と、泣く泣くリュックに破片を詰め込みました。

Ryoが戻って来ました。
「ね〜!!ウニが、ぜんっ!ぜん!!無いんだけども!!?」
「はいっ(+∀+;)!!確かに確かに〜!!ホント欠片もないですものね〜。大八木さんの時は
たまたまあったんですかね?そーゆこと望来でもあるでしょ?」
「そ〜だけど〜!!貝が入ってるのも硬くて割れないし〜!」
「めぼしいものは採取したと思うので戻りますか?時間があるので白亜紀系に寄って行きましょう」

途中、崖下の波で浸食された大きな穴に入って一休みしました。
ひんやりと涼しくとても気持ちが良いです。
波の音が穴の中で反射してワタクシたちを包み、波にたゆたう様な不思議な感覚でした。
穴の壁からはタマガイを採取しました〜。ラッキー(+∀+)。

帰りは、白亜紀系の下見も兼ねる予定でした。国道275で帰りたかったので、
古丹別〜小平〜沼田と抜ける事にしました。
正直、羽幌に、かなり心を惹かれていたのですが、抜け道が無い様なので諦めました。

おっこちてたナマコさん。美味カワユイ(+∀+)。
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二日後、どーしても、円いクジラの脊椎が欲しくって、また早起きして初山別へ向かったのでした。
準備も万端でした....でも、想像以上に重かったのです。二人でも持てない程でした。
本当に泣く×2諦め、再び古丹別、そして小平を少し見て帰りました。
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# by motoronron | 2012-08-15 23:58 | 道北 | Comments(6)
化石採集を始めて1年目。
採土場にお邪魔して化石を採取する様になりました。
数は少ないですが、ワタクシにとって初めての化石が採取できドキドキでした。
今から思えば、大したものではなかったり、状態が悪過ぎたりでしたが、
その頃は本当に貴重に感じていました〜(+∀+)。

この頃は、Ryoが出張に出ている間に、ワタクシが新しい採集場所を探していました。
ぐ〜ぐる先生の航空地図で当別の大沢という所に採土場をみつけ、7月のある日、出かけました。
近くの別の採土場は灰色の泥岩でしたが、ここは主に茶色で砂と泥でした。
いつもの採土場の上部層と似ていましたので、こちらの方がずっと新しいのだと思いました。
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良く晴れた風のない午後、目に入る汗に堪えながら、端から順に這う様に化石の痕跡を探します。
採土した山をいくつも調べ、露頭部分も下から順に隈無く歩いたのですが、
貝殻の破片ひとつ無く、ガッカリしていました。それでも諦め切れず、
もう一度、切り出し面にピタリと張付き、ジッと端から見てゆきました。
小石が入っているばかりで、やはり貝は見つかりません。
しかし、ふと目に止まったベージュ色の5mm程の破片が気になりました。
道具は持ってきていなかったので、小枝を使い少しずつ掘り出しました。
小さな欠片は、私の直感では「骨」でした。
しっとりと濡れたそれはカスカスした感触で、枝が擦れると粘土の様に粉っぽく削れてしまいます。
掘り出してみると、10mmx5mm程の欠片でした。
砂がびっしりと付着していますが、表面は密で中はスポンジ状です。やはり骨片と思いました。
大した事の無い貝化石で心底喜んでいた、その頃のワタクシです、
予想もしない、この思わぬ発見にドキドキしてし、体が火照る様でした〜(+∀+;)。
同じ層、もう少し奥にも他の部分があるのではないかと思い、さらに掘り進めました。
砂の堆積した層とは言え、案外硬く、枝は簡単に折れてしまいます。
その度に小枝を拾って来ては、少しずつ穴を広げて行きます。
10cm程奥から、3mmx4mm程の小さな欠片が出て来ました。確かにこの層にある様です。
まだあるかしからん?と、しつこく掘り続けます。
見え始めた厚さ3mm程のものには続きがあり、やがて、全てが現れました。
飛行機の垂直尾翼や昇降舵の様な形、間違いなく頚椎。
2時間程かけて大体を掘り出し、イタドリの葉で何重にも包み、草で縛り、
トトロのお土産の様にして、そっと持ち帰りました。

ピンク点の所から出てきました。
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付着した砂粒はなかなか取れず、針の先で一粒ずつ除去しました。
風化した骨はもろく、一度コーティングをしてから、組み立て作業をしました。
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一応、様になったところで「コレハ、ナンノ骨デアルカ??」推理しました。
・小さい穴が二つ(横突孔)があるので、首の骨。
・すんごく古いモノではない。でも、あの深さですから、チョー最近のモノでもない。
・海の貝が全く見つからなかったので、陸の生き物?
・随分大きいのでキツネ、タヌキでは無い。もっと大きな動物。
・もちろんヒトではない。それは困る、コトワル(+∀+;)いや化石ならそれでもイイか。
・では....クマ?シカ?
さっそく、ぐ〜ぐる先生に伺って、がっかりしました。シカは全体的に長く、全く違いました。
では...クマだ!!違う様です。一応、クジラ系も見てみましたが...これも全然違いました。
あ〜、も〜....他に大きい陸上生物が思いつきません。
はいはい。これは、早くも迷宮入りですか(+∀+;)!?

本屋さんに行く度、骨本に片っ端から目を通しました。
ある日、読み物系の骨本をめくっていると、この性悪ピエロが笑っている顔の様な骨に
すんごく良く似たイラストが載っていました。
トドの骨でした。(+∀+)!!キタコレ!!!鰭脚類か!!なるほど大きい訳です。
そして、陸上の生き物ではなかったのですね〜。ワタクシの推理冴えてる〜(涙)。

それからは、厚田の浜でトド系の骨を拾い集め、鰭脚類と確信する様になりました。
しかし...トドの頚椎はずっと大きいのです。子供なのかしらん?他の鰭脚類なのかしらん?
ワタクシが出来るのはココまででした。。。

1年が過ぎました。教育大学のS教授のブログに厚田などでのビーチコーミングの話がよく掲載され
いつも楽しみに読んでいました。ある時から、海岸に打ち寄せられたアザラシや
トドの死骸や骨の話が多くなりました。
そこで、懸案であった、この骨の事を質問させて頂きました。
写真をお送りしたところ、新しい様に見えるので「化石」ではないかも...との事でした。
しかし、その後、S教授は海獣類化石の専門家である国立科学博物館のK先生に
わざわざ問い合わせて下さったのです。

今後、もしも、同様の化石を採取された方への情報も兼ねて、
以下、差し支えない限りで、K先生から頂戴したメールの一部を転載いたします。

1通目
写真拝見致しました.色あいは風化のせいか白っぽいですが,化石だろうと思います.
たしかに,標本は鰭脚類の頸椎で,おそらく第3頸椎あるいは第4頸 椎だろうと思われます.
大きさが分からないので何とも言えませんが,セイウチ科では椎体よりも
椎孔(椎体の上にあり,脊髄神経が通る穴)が相対的に小さい傾向があります.
この標本は,それに較べると椎孔がやや大きいことから,セイウチ科ではなく
アシカ科のものかも知れません.当別層の時代からは,アシカ類と
セイウチ類の両方が知られていますが,これまでの大ざっぱな傾向として,
本州の同時代の化石産地からは比較的アシカ類が多く産出しており,
北海道では同時代からはほとんどがセイウチ類のようです.
したがって,北海道からはこの時代のアシカ類がほとんど知られていないので,
もしアシカ類だと大変興味深いものです.
(もちろん,セイウチ類だとしても貴重な標本ですが)
さしあたって,セイウチ類かアシカ類かを判断する上では大きさが参考になりますので,
もし差し支えなければスケールの入った写真を見せていただけると大変幸いです.

2通目
先日の当別の標本ですが,参考までにトドの雌の第6頸椎の写真を添付致します.
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全体の形態や大きさはアシカ科鰭脚類としてよく一致していると思いますが,
先日のメイルでも指摘した椎孔の大きさがトドより大きいことや,
関節突起の大きさと向きがトドとは若干異なっていることなど
トドそのものではないことが伺われます.
当別層の時代だと先日のメイルの通り北海道ではアシカ科鰭脚類の報告はありませんが
後期鮮新世~更新世前期には現生属が現れ,とくに中期更新世以降は現生種が現在と
ほぼ同様の分布をしていたようです.したがって,この標本を今後更に比較検討するとすれば
ニホンアシカの雄 (体サイズはトドの雌くらいでちょうど合います)の第5
もしくは第6頸椎が対象となると思います.
近々国立歴史民族博物館にニホンアシカの頭蓋標本を見に行く予定でいますが,
その際に頸椎の標本がないかどうか見ておきたいと思います.

今後、どの様な結果がでるのか...(+∀+)本当に楽しみです。

S教授、K先生には本当にお世話になりました。あらためてお礼申し上げます〜。
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# by motoronron | 2012-08-14 23:59 | 当別 | Comments(2)
7月中旬
2週間の出張を終え、やっとRyoが帰って来ました(+∀+)!!
早速、明日からドコヘ行こうか〜...と会議。
疲れもまだ残ってるから〜と、久しぶりの三笠系に行く事に。
でも、それはまた別のお話〜・・・今回はその2日後に行った小平でのお話です。

小平行きの前日、タイミング良く背負子とツルハンマーが届きました。
前回のデカアンモ採集で泣きをみたので買い揃えたのでした。
ツルハンマーは黄色がカワイイく、とっても気に入りました〜。
ただ、馴れない所為か石に当たった際、ツル部分のブレで力が逃げる様です。
とりあえずグリップを良くするためテープを巻いてみました。
背負子は、安いものなのですが、案外しっかりした作りで、何より軽くてビックリでした。
これでも40Kgまで耐えられるとの事なので、とりあえずは安心。
TAKAMIYA アルミキャリア TG-4042 ¥4,800
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当日、とても良いお天気でした。風もあり化石採集にうってつけの日です。
「今日は、お弁当持って行きたいな〜、おいしいの作って〜」とRyoが言うので
朝食を作りながら、いそいそとお弁当を作ります。ダム公園で頂くつもりです。

前回の事もあり、小平蘂ダム近くの何かと記念している川の印象は当然良く、
また、先の長い川なので、つづきを見に行く事にしました。
林道は前回のスタートポイントまでが整備されていて、その先は細くなっていました。
道に覆い被さる様に伸びたイタドリをワシャワシャとかき分け
対向車に用心しながら進みます。坂道が続き川は随分下になってしまいました。
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林道脇の露頭にも化石が入っていそうなのですが、ノジュールからは何も出ませんでした。
しばらくして目標の小橋に着きました。欄干は随分前に壊れてなくなってしまった様です。
覗き込んだ川の様子は川原石っぽくイマイチでしたので、さらに先へ進みます。
林道脇が崩落したところに来ました。川は下の方ですが降りやすそうです。

やはり、先行者が幾人もいる様で、大きめのノジュールは全て割られています。
「やっぱり今日もコザコザ系狙いですかね(笑)」
「見通しが良くて気持ちが良いですね〜、でも、もう少し涼しいとウレシイ...(+∀+;)」
そんな事を話しながら、意気揚々とスタートです。
前回同様、小さなものはよく採れるみたいで、Ryoもワタクシもご機嫌で進みます。
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「おぉ〜超コザコザ(+∀+)発見〜。Ryoさん向きですよ〜」
「割っていい??」
「もちろん(+∀+)!!」
「あ、また、なんかニョロっとしたのが出た〜(+∀+)」
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4月三笠ユウパキ34cm→7月穂別17cmミホ&アナゴ→前回のデカアンモ50cm...
今年は、こんな体験が続いたので、全く期待していないと言えばウソになります。
だから背負子も買ったし、ツルハンマーだってゲットしました。
それでも、丸々ゴロンドカーン体験が少ないためか、全然実感がわきません。

大きなノジュールの割跡を見つけては近寄り中身を確認してみますが
どれも中はまっさらで化石が出た様子がありません。
「こんなに大きなノジュールがゴロゴロあるのに、難しいものですね...」
「んぅ〜、コザコザがイッパイあるから全然いーよ」
Ryoは氷砂糖を頬張りながら鼻歌を歌っています。
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正午過ぎ、日差しは強く、風は弱まり、ますます暑くなって来ました。
ツルハンマーはクチバシ部分が歩く邪魔になるばかりで、なかなか活躍の瞬間は訪れません。
「今日は下見がメインなので、少しずつポイントを変えましょうね。あと30分程で折り返しましょう」

どこまでも先行者の足跡と割跡は続き、時折、大小多数のクマたんの足跡が混ざります。
夢中になっている時、気持ちが良い時、ついクマに対する危機意識が薄れてしまいます。
慌てて、ぶら下げているクマ鈴(当り鐘)を勢い良く鳴らしてみます。

「ん〜、今日はイマイチですね〜...」と少しガッカリしたり、自分の欲に恥じたりしながら
歩いていると、ネットリとした泥の中に埋まった「ブツ」に目が止まりました。
「こ〜れ〜は〜(+∀+;)!!!もしかして〜の...アンモかも〜!!!!」
ようやく、新品のツルツルのツルハンマーが活躍する時が来たのか!?
「それグサッとよいしょ〜っ(+∀+)!!!ぬぬぬぬ!?出てこない...?お、重い?」
「もいっちょ、おいしょ〜っ!!!」
グポン...と水っぽい音を立ててアンモが起き上がりました。
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まるい...。状態がすんごくイイとは言えませんが、よく見かける破片でも
前回の様なバラバラでもないです〜!!!
50cmクラス!!ん〜!!テンショーンMAX(+∀+)!!!
「Ryoさーん!!Ryoさーん!!見てみてみて〜(+∀+;)!!!!でっかいアンモだよーーっ!!」
穴から出そうと手をかけると想像よりはるかに重く動きません。
急に不安になってきました。こ、これは持ち帰れるのか??
そもそも、ワタクシの腰はガラス製で何度も砕けています。
しかし、ど〜してもお持ち帰りしたい...。
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全身全霊の力を込めて持ち上げ、少しずつ慎重に移動します。
はぅううぅぅぅ....。もう、この作業だけで鼻血が出そうです。
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背負子に乗せるまで本当に大変でした。
新ピカの背負子は、あっという間に傷だらけになってしまいました。
丸デカアンモの上にリュックを乗せてみました。
それまでの採取品も合わさり、とんでもない重さです。
一回目にして背負子は壊れてしまうのでしょうか?
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背負う段になって驚きました。本当に立てないのです。
70kgのヒトでもオンブくらい出来るのですから...大丈夫とナメていました。
位置の問題でしょうか?実際よりも酷く重く感じます。
腰より上にあるものを背負い始めるのと、足下の位置にあるものを
背負って立つのとでは随分違う様です。

しばらく、ジタバタジタバタしていましたが、ようやく、しゃがむ事に成功しました。
どうにか立ち上がり、歩を進めます。一歩一歩が足に響き、
関節が何かの弾みで簡単に外れてしまいそうです。
一度下ろすと動かせなくなってしまうので、背負ったまま倒木を越えるのは怖かったです。
とても車までは歩いていけそうもなく、なによりスタート地点の斜面を上がる事は不可能でしたので、
途中の高さ5m程の斜面から林道へ上げようと考えました。
チゼルで土を掘り足場を作りながら登ってゆくのですが、
重さのため足場は簡単に壊れてしまいます。その度に後ろにひっくり返りそうになり焦ります。
最後の一歩というところで、足が上がらなくなってしまいました。
垂直になっていて、どうしてもバランスをとれず、足をかけられないのです。
手で持ち上げるのは絶対無理だし...グロッキー状態で土の中に顔をつっこみ考えます。
下からはRyoの「だいじょ〜ぶ〜?あと少し〜、頑張って〜」という声と
カランカランという当り鐘の陽気な音が響いてきます。
息を整え、背負い投げの様な体勢で林道へアンモを上げることにしました。
これ以上は無いというほどの渾身の力で背伸びをして体をひねりました。
アンモの重さが半減しました。うまく林道に乗ったのです。
「ハーハー...やりました〜。えらいワタクシ(+∀+;)!!ホメテツカワス」とホッとしたのも束の間
大変なことに気がつきました。ワタクシの体は斜めになった状態で宙に浮いているのです。
胸の部分のストラップを締めたままだったため、体がフリーにならないのです。
逆さの視界で、Ryoはワタクシに全く気付かずパン!パン!!と調子良くコザコザを割っています。
はたから見れば何ともシュールな光景だったと思います。
しばらく、そのままの体勢で一休みしてから、身をよじり暴れに暴れ、
出来たスキマから手を差し入れ、どうにかストラップのロック解除に成功し、
力なく、ズリズリと斜面を滑り落ちてゆきました。
Ryoに顛末を話すと
「全然しらなかった......。写真撮っておいた方が良かった?」と言われました(+∀+;)
スタート地点まで、のんびりと採取しながら戻ります。体の軽い事この上なし!!
着替えてサッパリしてから、丸デカアンモを迎えに行きます。

「どすん!!!」やはり車が一気に沈み、二人の歓声が上がります。
帰る途中、ロープで深いところに降りてみました。先行者の割跡はありませんでした。
けれども、良い露頭もあり、ノジュールも沢山あるのに、よい採取は出来ませんでした。
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でも、今日はもう満足なのす(+∀+)文句は言わねーのす。

帰りの車中、やはり腰に違和感が...。家に着いてアンモを下ろすと、さらに腰に違和感が。
あくる日、ケルヒャーした頃には、軽い痛みが...。
玄関に運び込んだ時には、かなりの痛みが...。
夜、シャンプーして腰を屈める頃には...(+∀+;)わひーーーーーーーー!!!!

しばらく、怖くて丸デカアンモに触れる事も出来ませんでした。
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同じ川で二週間という短い間に、大きいアンモを2個も採取してしまう夢の様な出来事でした。
もう一生こんな体験はないのでは〜?と思っています(+∀+;)。。。幸せでした〜。

<おまけ>
たまに、こんな感じで何枚かの地形図と地質図をフォトショ合成したの作ってます〜。
e0290546_05248100.jpg

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# by motoronron | 2012-08-13 23:35 | 小平 | Comments(6)
ワタクシたちは大抵、前日の夜、トートツに採取の予定をたてます。

7月某日
「さて、明日はどこに行きますか(+∀+)?」
「ん〜...○○や○○は行ったし〜、○○は人が入りすぎてるだろうし..」
「じゃあ、新地開拓ということで、行った事がない所にしますか?」
「じゃあ〜....羽幌!白アンモあるんでしょ?」
「あー、んー、ちょっと、それ遠いな〜(+∀+;)ん〜ん〜...小平でどうです?」
「採れるなら、ドコでもイイよ」
「では、小平ということで...。少し遠いから早く寝ましょうね」

ワタクシの住んでいる町からは、三笠・夕張が行きやすく
小平は憧れつつも、なかなか足を運べないでいました。
第一、三笠や夕張だって、行っていないところが沢山です。
けれど、4年目を迎え、昨年あたりから少しずつ遠出するのにも馴れてきました。
小平は昨秋の初山別の帰りに通った事もあり、とうとう小平行きをケッコー(+∀+)!
いつもより、少々移動時間がかかるだけなのですが
朝の苦手なワタクシたちは移動時間が長いと、ちと困るのでした。

Ryoはさっさとお布団に...ワタクシは下調べやプリントで遅くまでかかってしまいました。
結局、気持ちだけは焦りつつも、いつもとあまり変わらない朝の時間を過ごし、
化石採りの人間にはあり得ない時間に出発。一路ニーナナゴーを北上します。
方向音痴のワタクシでも迷わないニーナナGo!Go!(+∀+)!

「今日、行くところは...スカフィテスがでますよ〜!いつもと時代が違うので
きっと知らないのも出ますよ。あ...でも、有名なところだから、沢山人が入っていると
思うので、そこんところ...御了承下さい(+∀+;)」
「コザコザ系あればイーよ」
「きっとベテランの方は、あまりコザコザ割らないので、大丈夫だと思いますよ...
(そーなのか?そもそも化石あるのか?ドキドキ(+∀+;)」

沼田ダムの横を抜け...山をくねくねと越え...久しぶりの小平に到着。
山頂付近にガーッと岩が露な天狗山が左手に見え、冒険気分を盛り上げてくれます。
小平蘂湖にかかる長い滝見大橋を渡って目的地へ向かいます。
超・有名な川、なにかと記念している川です(+∀+)。
あぁ、ココに本当に採集に来てしまった...。博物館のラベルや本でしか知らない産地...。
ドシロートは、もうそれだけて感慨無量です。

幸い入口にゲートは無く、比較的奇麗な林道が続いています。
しばらくは道から川までが遠く様子が窺えませんでしたが、急に視界が開けました。
工事現場でした。この冬は大雪だったので林道が崩壊したらしく大々的に補修工事が行われていました。
今回は下見でもありますので、降りやすそうな、この場所から下流へと向います。
降りてすぐ、泥岩層に大きなノジュールが"入っていた"のがわかりました。
なぜなら〜...すでに先行者がボカンボカンと割りまくっていたからです。
例によって、片っ端からカチ割りまくっています。
まぁ、ワタクシたちが一番乗りをしたのは、春の上桂橋の露頭の時だけですので、
あまりショックは受けません。ましてや有名産地です。
割跡を観察すると、あまり出ていない様です。
手頃サイズはそのままお持ち帰りかもしれませんので
一概に言えませんが、巨大ノジュールからは出ていない様でした。
「今回も、コザコザ狙いかハイエナですね(笑)」
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暑い日でしたが、歩きやすく気持ちの良い川です。
すぐに小さめのノジュールを幾つか見つけパンパンすると、ちびアンモが覗きます。
大物は期待出来ませんが、ワタクシたちを満足させるくらいは出そうです。
次々と割ってゆきます。パン!パン!!....ワタクシが今まで見た事のない異常巻きが出て来ました。
螺旋になってる...もしかしてユーボさんとかおっしゃる方?
くぅ〜、短いけどウレシイ〜(+∀+;)!!これは幸先良いですよ。
e0290546_4224011.jpg

しばらくして、Ryoがワタクシに割ったノジュールを差し出しました。
今回の目的とも言えるアンモでした。
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「おぉーーー(+∀+;)!!やったじゃないですか!スカフィテスです!」
「すかひてす」
「ス・カ・フィ・テ・ス」
「...すかひてす」
「...(+∀+;)...まぁ、いいです...。はやくも初めてのスカフィテスをゲットですね!!」
何となく冷遇されている気もしますが、ワタクシはスカフィテスのカワイイ形がお気に入りで
いつも図鑑でイイな〜...と思っていたのでした。

「ねー、コレ...」またRyoが何かを見つけて来ました。
「あれ...これサンゴ(+∀+)?」
「だよねー!イッパイ入ってるよ」

ドシロートは何でもウレシイ。ましてや全方位型採集しているワタクシたちは何でもウレシイ。
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「巻貝もでましたよ」
「やや、知らない異常巻きが出た〜!」
「コレも、すかひてすかな?」
「伸びてるトコが無いとわからないもんですね...」

ふたり、ホクホクと川を下り、これ以上進めないところまで来てしまいました。

初めての産地で初めての化石。今後の期待も膨らみ、ワタクシたちにとって良い一日でした。
Ryoもすっかり気に入った様子で、またココに来ようと嬉しそうです。
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スタート地点まで戻り、上流の方も少し見てから帰る事にしました。
こちらは、同じ泥岩層が続いている様ですが、ぐっと化石が減ってしまいました。
そして、それまでなかった巨大な岩がゴロゴロあります。
それでも、相変わらず先行者の割跡は眼につきます。
大分歩いたのですが、下流ほど採れないと判断し戻る事にしました。
帰るとなると、ますますキョロキョロと熱心に探してしまいます。

泥岩層をジロジロ見ていたワタクシ...
「あ....(+∀+;)こ、コレ....アンモ....たぶん...アンモの背中!!」
「どれ...?」
「コレコレ、白いところ」
靴底で水苔を落とします。状態は悪い様ですが縫合線が浮き出ました。
「ね!?アンモでしょ?これ、かなり大きいですよ...この丸さの延長なら
50cmくらい?どうします?持てるかな?状態悪いのでドコまであるかわからないけど、
とりあえず掘ってみますね。Ryoさんは、採取済みを一度車に置いて、新聞紙を沢山持って来て下さい....」
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勢い良く掘り始めましたが作業は全くはかどりません。道具はチゼルハンマーと大きめのチスだけ。
ひび割れてアンモは何分割かになっているようで、各パーツがグラグラと不安定に動きます。
さらに悪い事に、アンモの埋まっている高さが川の水位より低く水が入って来ます。
流れが速ければ、穴の中の濁った水や泥を流してくれるのでしょうが、
マターとした流れは、ただただ作業を邪魔するばかりです。
e0290546_426572.jpg

手で水をザブザブ掻き出しては、一瞬見えた底の様子を眼に焼き付け、手探りで掘り進めます。
全身ずぶ濡れ泥だらけです。
予想通り、状態はあまり良くなく大きさの割に端は潰れて極端に薄く、殻の境も不明瞭に見えます。
2時間近くかかりましたが、結局、丸ごと取り出すのは難しく
バラバラにして運ぶ事に。最下部は完全に泥水の中、今、崩してしまうより
いつか渇水の時に来たら回収しようという事になりました。
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破片をふたりで分け、リュックに詰め込みます。背負うと...ミシッ!!ミリミリミリミリ...!!!
リュックが危なっかしい音を立てます。重い...重すぎる...(+∀+;)!!
ふたり、膝に手をつきながらヨロヨロと歩きます。
Ryoは重過ぎて護岸を上がってくる事が出来ないほどでした。

「どすん!!」
車体が沈みますが、心はウキウキです。
「今日は良い日であった...」
「ホントですね(+∀+)...目的のアンモも採れた上、でっかいオマケまで...」
「今日は...もう帰りましょう...」
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車もヨロヨロとお尻を降りながら走ります。帰りの会話はいつも以上に弾みました。

帰ってからキッチンに運ぶのも洗うのも、一苦労でした。
デカアンモさん、50cmで、55kg。重いはずです(+∀+;)。
あまりに状態は悪いですが、短いワタクシたちの化石人生で初の大物です。
これまで「おーきなアンモを見つけちゃったらどうする?」は、あくまで笑い話であって、
本当に採取するなんて思いもしませんでした。

上桂橋の20kgに続いて、55kg今年は大物づいているかも(+∀+)。。。

中はキレイなマルッとしたのが入っていたので、コレを残したい気もするし...。
やっぱりデカイのがどーん...がイイ気もするし...。とりあえず、一体化してみる事に。
只今、接着作業中で〜す。
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サンゴ
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巻貝
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コレを機に、ワタクシ背負子とツルハンマーを注文しました...。
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# by motoronron | 2012-08-12 23:58 | 小平 | Comments(6)